ハヲ小屋

関心空間ひっこし先

となりのヨーコン族

2010-02-28 02:29:43 | 日記
ここんとこ、みょうなごようきですね。
春なのかなとおもったり
いーやまだまだとちぢんだり
ぼくらヨーコン族の小っちゃい目も
くるくるいいます。
かぜ、ひいてるひと、いない?

こんちわ!
きょうは、ご近所さんをしょうかいします。

ミツバウツギの気弱な兵隊さん
軍そうにしかられてばかりだけど
へこたれないの。
ひけつは「気にしないこと」だって。
いいこと聞いちゃったな!

日なたぽっこがおしごとの、ムクゲおばあちゃん
小とりの声をまねるのがおじょうずです。

このひとは、いつもにっこりしているので
にこりさんとよばれています。
ほんとの名前は知りません。

ふしぎなトンガリ帽のおにいさん
この枝に、けさはメジロがきてくれたって、うれしそう。

お池のほとりには、姉さんのおともだちがいっぱいいる。あいさつしとこう。
こんちわ! ええ、アネキたちもげんきですよ。(アネキとか言っちゃった)

ぼくのクラスメートもいました。
この子は頭がよくて気がやさしいの。
こっちはその弟で、けんかっぱやい
きかんぼな弟をもつと、くろうするよね。
ねぇねぇ、宿題やった?  みせてみせて。
え、じゃんけん勝ったらみしてくれるの? よぅし!
さいしょはグー、じゃんけ…あっいけない!! 先生だ、にげろ!!

くちぶえ吹きのおじさんが、日ぐれの歌を吹いてます。
横丁のおねえさんも音をあわせて唄ってる。(→右上)
夕日にすける帽子飾り、歌になびいてゆらんと光るよ。
暗くなるまえの、こんなうつくしいひとときには
やかましいカラスだってえんりょするでしょう。しない?

このひとは、いつみても眠そうなんです。
ふぁ〜ぁ。ぼくもあくびがうつっちゃった。
みんなで春のゆめみよう。
おやすみなさい。

となりのヨーコン族の画像



ヨーコン族

2010-02-18 04:19:58 | 日記

こんちわ!
ぼくらヨーコン族です。
葉っぱの落ちた痕に
春待ち帽をかぶって生まれたの。

家族をしょうかいします。

ぼくのかあさんは、一族きっての歌い手だったそうです。
いまでも、北風のきつい日には歌声でぼくらを元気づけてくれる。
とうさんの日焼け顔が、せかいでいちばん好きらしい。
ぼくは何番手なのかしら…。

ごじまんの帽子がお似合いの姉さんたち。
魚系の飾り帽は、ニューモードですって。
右上のは、いとこの子。チビってよぶとふくれるんだ。
姉さんたちのおしゃべりと帽子じまんはキリがない。

おこりんぼなおにいちゃん、いつもむづかしいご本をよんでる。
星のことならなんでもこたえてくれます。じゃまするとおこるけど。

すぐ下の弟は、すこし内気なんです。
でも、歌がじょうずなやさしいやつなの。

末っ子がやんちゃな三つ子でね、いたずらも同時多発
おじいちゃんからお目玉くらうとき
無実なぼくもいっしょにしかられる。なんで?

ときどき、きみょうなモノを見せにくるはつめいかのおじさん。
たいてい三つ子がこわしちゃうけど、おじいちゃんにはナイショにしてくれるんだよ。
みんなは「へんじん、へんじん」ていう。 ぼくは大すきさ。

おはなしをきかせてくれるおばさんは、おとなのくせに泣きむし
かなしいばめんになると、ぼくらより先に泣いちゃう。

これはぼくの遊びなかま。 しょっちゅうケンカする。じゃんけんのアト出しとかで。
でもすぐ仲直りします。でないと遊べないもの。
ひこうき雲をいちばん先に見つけた子が、その日いちんちキングになれるんだ。

ぼくのすむアジサイ村は、日当たりがとても気もちいいです。
みんなで春を待ってくらします。

ほかの村にも、冬っ子なかまがいるの。
へんてこなのもいるよ、しょうかいしたいな。
あ、ともだちがよんでる。
じゃあ またね!

ヨーコン族の画像



真夜中の雪あそび

2010-02-05 02:02:36 | 日記
23時過ぎ、本降りを待って
つかの間の雪国な町へ出る。

積りはじめの、うっすら綿敷き。
どう見ても大人サイズの足跡が
道の先でグリグリにハシャイでいた。

DVD返却をまっとうし
深ファミのココアで暖まりつつ
読みさしの繰り、はかどらす。
店は長居客ばかり。
窓辺の声「そろそろ止みそうだね」

日付けも変わった公園では
呑み会の延長的な雪合戦が開催中。
闇くもに投げ合う雪つぶて、楽しそうだが
あとで泥だらけなコートに酔いがさめることだろう。

みず雪結晶、古硝子。
とおいくにから落ちてきた思い出が、冬芽にとどく。

天の文面、読めるうちにと素手でまるめて
乗せマニア、そそくさ帰途につけり。

真夜中の雪あそびの画像



夢部 【続・パレード】

2010-02-03 03:31:16 | 日記
このたびの部活をむやみに分割したのは、体力が
というか、先を綴る意気地がなかったからです。
顛末は置いても、「夢のつづき」へご案内できるのは
なんとなく嬉しく、そのソープストーンの小石のような温かさを
にぎにぎしつつ、記すといたしましょう。
パレードは続きます。


どっちかいえば巻き込まれ的な参加だったこれまでの出番とはうって変わり
三度目の今回は、10名ばかしの子どもたちを引き連れたリーダー役。
揃ってピエロの扮装。
レモンイエローのぼんぼりが付いた、水色のぶかぶかロンパース。
とくにストーリーは決めなかった。動作メイン。
できるだけ大きく散らばり、やんちゃに跳ねたり転んだり。
その場にフリーズしがちな子には、動ける子が回遊しながら突ついたりして。
大げさなアクションは、伝播しつつやがて活気をふくらまし
どの子にも笑みがやどる。
上気した頬、のぞき合っては笑い、ひらひらと踊る。
(依然として勝敗不明だが、満足感)

愉快を余韻に、全体は休憩となった。
ここで予期せぬ事態に陥る。
グループ2回目の出番を控えながら、子どもらの半数が帰宅させられるというのだ。
申し合わせてあったらしい帰宅時刻の行き違いに、こんなはずじゃないと怒り気味な親。
手を引かれ、泣きそうな表情で帰る子どもたちを、呆然と見送る。
(当初の「閉鎖世界→脱出」前提、いつの間にか崩壊してます)
自失からハッと気をとりもどし、長い列をかきわけ逆行して出口ゲートへ。
親に引っ張られる子たちの、むくれ面、赤い目、さっきまで笑ってた頬の涙あと…。
一生残るイヤな思い出に固めたくなくて、はじから小っこい手を取り(どの手も冷たい)
「楽しかったね、忘れらんないね、また会おうね」とかなんとか声かけるも
大したこと言ってやれないもどかしさに涙目だ。
去っていく背へむかって叫ぶ。
「がんばってくるから! (身は離れても)いっしょに演ってるから!」
だが「いっしょに」云々は、たぶん届いてない。

  (そこで覚醒の気配がおとずれ、泡喰います。
   こんなとこで目覚めたら、帰った子たちに伝えられない!
   って渾身の夢復帰、果たしたらしいです)

残った子は5名。
心傷のせいで話せない最年少の女児。
その少し年上の目立たない女児。
ムードメーカーの喘息もち男児。
冷静さが頼りになる年かさの女児。
幼くして身重の女児。
一同、階段へ腰掛けて、サンドイッチやジュースの軽食をとる間も
メンバー半減のショックから立ち直れず、弱気を隠せないリーダー。
傍らにくっついて座る話せないおチビちゃんが、話さないけどニコニコしている。
押し黙る目立たない子の不安を飛ばす勢いで、ムードメーカー喘息くんが
ちょこまかと動き回っては、陽気にしゃべりまくる。
年かさの子は、上段から落ち着いた空気を送ってくる。
しっかりせねば、と思う。

出番が近づいた。
円陣組んだメンバーへ、ムリに元気ふるって号令。
「キモチ軽くして楽しもう! でもいっこだけお願い、みんな私の目見て!」
動きに迷った場合も焦らずにアイコンタクトとか、テンパってまくしたてる。
年かさの子から「リーダーがいちばん力みすぎ」と笑われる。
おかげさまで、輪がなごむ。

いよいよの段、また一人減ることに。
身重ちゃんが(いつの間に出産したものか)「ミルクあげなくちゃ」と言う。
授乳か、そりゃしょうがないよね。ちっちゃいママさんグッドラック。
行ってくるね!

出場ゲートまでのきついスロープを皆で上っているさなか
すぐ後ろにいたはずの喘息くんが、咳き込んで崩おれた。
抱き起こすと、白目が充血。
背後についてた目立たない子が「お母さん、薬もってる」
「え、今持ってないの?」 吸入器は前方ゲート付近にいる母親が所持してるらしい。
くの字に折れてゼイゼイいう軽い身体を抱いて走りながら
どうしたらラクなんだっけ、と小児喘息の記憶探るが思い出せない。
あろうことか、この緊急時に夢から引き上げられる気配。

だめだ、終わってたまるか、演りきんなくちゃ帰宅児たちに申し訳けない。
ああ、あの顔ひとりひとり何があっても忘れるもんか。
(覚醒接近)
さっきも戻れたじゃないか、踏んばれ自分。
呪うぞ、ここで終わったら呪うぞ。
(覚醒さらに接近)
お願い、この子たちに最後まで演らせてやって。
じゃなきゃせめて、薬を。
薬のとこまで連れて行かして。