「風だけを食べて生きる動物」
たしかそんなフレーズで
奇妙な生物の紹介番組に現れた
砂浜をカシャコカシャコと散歩する姿
チラ見して間もなく、実物に会える機会がやってきました。
「テオ・ヤンセン展」
http://www.hibiya-patio.jp/theo/
見て来たのは先月末ですが、本日4/12で会期終了なので
(昨晩けっこう呑んでしまって頭ぐるぐるだし)
大慌てのやっつけで記します、すみません!
創造主ヤンセンに命をあたえられ、進化をかさねた
プラスティックチューブの「ビートアニマル」
彼らはそれぞれ、会場のパネルやインストラクターから
臆面なくいとしげに「この子」と呼ばわれています。
場内の展示のほとんどは、次代に命をつなぎ、活動を停止した「化石」ですが
いくつか、動作のデモンストレーションも行われました。
「アニマリス・ペルシピエーレ・レクタス」の
デモ準備。
海風がわりの
人工空気をおくり、搭載のペットボトル
風力貯蔵器へ。
背びれのような羽根をウェーブさせながら歩き出すと
これが異様に速くて、一同うおーとのけぞります。
マガリタケの逃げ足を思い出しました。
この子の
頭部には、釘とハンマーが生えており
トンカチトンカチ砂に打ち込んだのを支柱とし
風しだいで向きを変えながら歩けるよう望まれていたとのこと。
いつトンカチしたくなるのか。
したいときに自分でトンカチして生きていけるまで
自律性を育て上げるには、まだ…
「アニマリス・オルディス」のデモは、動力が見学者です。
衆目のなかテレながら、一体化して
歩きます。
意外と重いし、左右のバランスをとるのがむずかしい。
どうも左へよれたがる癖があります、この子は。
鰻とか漁る仕掛けめいたTOP画のは
「アニマリス・ルゴサス・ペリストヘリティス」
DVDで見た、背中が波打つようなぜん動は、かなりヤバイ。
出色の蟲です。
「アニマリス・リノセロス・リグナタス」は、木製パレットでできていて
なんだか小屋萌えが疼きます。
歩く小屋。いい。
基本材であるプラスティックチューブが “本妻” とすると
木材に浮気してみた「二股期」もあったらしい。
なんとか教の勧誘みたいで必要以上に早口なスタッフの説明に
やや疲れたので、「アニマリス・ジェネティクス」へ
頭つっこみ
はらわた探険してみたり。
ヤンセンのアトリエ再現コーナー、
かわいいPCは現役?
創造主の
工具箱には、作品に劇的な進化をもたらしたハンドガンや
結節バンドやらがごちゃごちゃ。
窓辺に吊られている
臓器が、モビールみたいでおしゃれ。
触れるコーナーには「神経組織」や「関節部位」などあって
ぐねぐねして遊べます。
経年チューブが、リアルに「骨」っぽい〜
…ほかにも、場内さまざま、砂浜動物(化石)が点在していたわけですが
詳しくは、恐れ入りますが【追記】のサイトをご覧になってください。
DVDもおすすめです。
花曇りの日比谷パティオ、帰りにコンテナギャラリーで
光る魚に会いました。
【追記】
展覧会の公式HPは、会期終了にともない閉じてしまったようですので
ご参考までに、
作家のサイト(英語・オランダ語ですが)を。
それと、丁度4年前のレポになりますが、読み易い紹介文をみつけました。
砂浜動物 テオ・ヤンセン / 風で歩く“生命体”を創る こちらも、よろしければぜひ。
ついでにもひとつ、「光る魚」の灯り作家・
吉岡紳行さんのサイトも楽しいです。
作品紹介頁、べらぼうな蟲っぷりです。
【付記】
DVD『テオ・ヤンセン 砂浜の生命体』をおもとめのむきに朗報♪
2009年4月24日現在、日本オフィシャルサイト
THEO JANSEN JAPANにて購入可能 のもようです。
生命体の蠢きはもちろん、“オランダの雲”もこころゆくまで。
なお、上記サイトでは、今回の展示風景も閲覧できるようです。