_慎二を2回目の鑑賞で、注目しました。
すると、桜が彼をどう扱ったのかが分かってきました。
慎二からすると、おいてけぼりを食らった形なのですが……。
彼の心理では、同じファンクラブの人間として祝福したい気持ちもあれど……。
自分がさして大事にしてこなかった桜が選ばれた事で、申し訳無い気持ちが急激に沸き起こってきているンだと思うのです。
(なんだ、お前は幸せを掴めるのか)
(それって、僕が衛宮の義理の兄って事なのか?)
_なんだか、自分の今までぼんやりとやってきた事が全て肯定されたかの様に?
都合良く、感じられるのでしょう。
それだけ彼は追い込まれていたと同時に、衛宮を最後の拠り所としていたのだと思います。
また自分の利用価値。
それを提示し続けねば、魔力の無い自分に居場所が無いと思わされてきた。
彼のそんな境遇から、衛宮が救ってくれると考えてもおかしくないでしょう。
環境から抜け出そうと、一緒にもがき苦しんできたという点では桜も慎二と同じ穴のムジナなのです。
_そして残念なのが、強烈な自己肯定を発揮する事で……。
ようやく明るい未来を手にする目途が、慎二には立ったのに?
やってる事が、最低なので……。
あぁいった結末となってしまいました。
_やはり、息を吸う様に桜を人形扱いしてきた習慣が……。
いつの間にか、ルーティンに落とし込まれていた悲劇が?
彼の人生を、最後まで狂わせてしまったとも言えるでしょう。
ただ恋敵とも言える桜に、それだけご執着しているのも……。
慎二も何だかんだ言って、桜を気に入っていたんだなとは思います。
_言わなきゃ分からない人間というより、歯車が完全に噛み合わない相手なので……。
あぁいった拒絶の形になったのであり、桜からしたら取り返しのつかない事となってしまいました。