檄文!!サッカー

熱くなり、何より愛すべきサッカーについて書きます。
その過程で得られた市民意識を元に、世情についても論述中。

Lazio会長ロティートについて

2007年09月12日 07時13分57秒 | イタリア セリエA・アッズーリ

 1957年5月9日、カステッリ・ロマーニ生まれ。

クラウディオ・ロティートはイタリアの清掃会社を、一代で起こした実業家です。

「グローバル・サービス」のリーダーで、他に建設会社・不動産業等のビジネスも展開している。

かつてのASローマメッザローマ会長の娘と結婚しているが、本人はラツィアーレ。

夫婦で応援するチームが違う事は、そんなに珍しくない事の様です。

なぜなら一家揃って応援しているチームが同じだったり、個人によって違っていたり。

多様性を見せるも、競技愛である事には変わらないからでしょう。

ロティートの功績で一番に挙げられるのが、が借金苦に破産申請すら行いかねない状況の中、死に体となっていたLazioを救った事。

具体的には負債を交渉により分割払いでの返済の道を示し、ヴァレンシアとの間にあったメンディエタの移籍金の未払いをフィオーレ・コッラーディーを同時に移籍させる事で決着させた。

ただしロティートはLazioを買収した後に、このヴァレンシアとの交渉は誤りであったと声明を出している。

しかしLazioから移籍した選手の声を、インタビュー等で読んで見たところ。

ロティートは二枚舌である事は間違い無く、必ずしも本心であるとは言い切れない。




 選手にチーム愛を在籍するにあたって、最低条件として挙げ。

80万ユーロにボーナスという形のサラリーキャップ制を導入し、Lazioでプレーする喜びが金銭的報酬を多く得る満足よりも大きい選手が集まった。

元々チームの経営難が叫ばれた際に、選手は給与未払いが続いても献身的にチームに尽くしてきた風土があった。

そのチーム愛の伝統を引き継いで、ここまでチームの経営の面から素晴らしい成果を挙げているのはロティートの経営者としての手腕を認めなければならない。




 現在Lazioの総年棒は1800万ユーロ(末尾の参照資料を御覧下さい)、セリエAでは上から12番目下から9番目。

ホームゲームのチケットの売れ行きや、年間指定席の売り上げはかんばしくないものの安定した経営力で借金の返済を進めている。

現在スタジアムを新しく建設し、複合的に商業施設を併設する案をローマ市に出しているそうだ。

ローマ市の対応が遅いために、ロティートはローマ市との交渉よりも、投資家の力を借りる道を選択する事も視野に入れているそうだ。

9月12日の情報によれば、ローマ市内に土地を所有していた事もあって市にスタジアム建設の申請を出したが認められなかったという。

以前話題に挙がっていたLazioがホームとして使っていた時代もあった「フラミニオ」については、駐車場がスタジアムから2kmも離れているのでダメなのだと言う。そこで同じローマ県のヴァルモントーネに建設する事で話が進んでいるようです。

またセリエBからセリエC1に降格したペスカーラについても、企業家のジュゼッペ・スパダッチーニから今年の6月時点で買収の話を持ちかけられている。

恐らく企業家がスポンサーとなって、Lazioと提携を結ぶ事でクラブの価値を高め。

またクラブの運営もロティートの手腕で、健全なものにして欲しいとのオファーであると思われます。



 私はイタリアが借金に関して、だらしの無い国だという認識をロティートによって変えてもらいました。

また全てのサッカーに携わる人間にとって、ロティートのやり方というのは一つの成功例として受け入れられています。

選手を移籍させる場合は、強気な移籍金の設定を譲りません。

選手を他のクラブから獲得する際には、適正な移籍金やサラリーキャップの範囲を厳守している様に見受けられます。

短期的に見れば、ティフォージや「やきもき」させられる事になるのでしょうが、長期的に見れば安心して経営を委ねられるのです。




 選手との関係において、一度交渉事で決裂した場合。

あえて2度目の交渉の席には、着かない様にしている印象もあります。

つまり1つの機会に全力で当たり、2度目は無い事を暗に示しているのではないでしょうか。

冷徹な印象すらあるロティートですが、オーナーとして敏腕を振るうにあたって。

その冷徹な面は、必要悪なのかもしれません。

参考資料 ☆各クラブの年俸総額(Gazzetta dello Sport)

掲載サイト「Non Mollare Mai Forza Laziali 2007年9月11日、Lazio News」

ミラン  1億2000万ユーロ
インテル  1億1000万ユーロ
ユヴェントス  9690万ユーロ 
ローマ  5900万ユーロ 
フィオレンティーナ  3000万ユーロ 
パレルモ  2460万ユーロ 
サンプドリア  2400万ユーロ 
トリノ  2300万ユーロ
ジェノア  2100万ユーロ
ナポリ  1980万ユーロ
カターニャ  1841万ユーロ
Lazio 1800万ユーロ
リヴォルノ  1470万ユーロ
ウディネーゼ  1440万ユーロ
パルマ  1400万ユーロ
レッジーナ  1260万ユーロ
エンポリ  1200万ユーロ
シエナ  1150万ユーロ
アタランタ  1150万ユーロ
カリアリ  1100万ユーロ

選手年棒

☆ラツィオの選手の年俸(Gazzetta dello Sport)
MFバローニオ  75万ユーロ:2010年
DFスカローニ  50万ユーロ:2012年
DFザウリ  50万ユーロ:2012年
MFマンフレディーニ  50万ユーロ:2011年
MFマウリ  50万ユーロ:2010年
FWマキンワ  50万ユーロ:2010年
FWロッキ  50万ユーロ:2009年
FWターレ  50万ユーロ:2008年
MFベーラミ  45万ユーロ:2010年
MFレデスマ  45万ユーロ:2011年
MFメグニ  45万ユーロ:2011年
MFムタレッリ  45万ユーロ:2011年
FWパンデフ  45万ユーロ:2010年
DFクリバリ  40万ユーロ:2011年
MFムディンガイ  35万ユーロ:2010年
DFシヴィーリア  30万ユーロ:2008年
DFステンダルド  30万ユーロ:2009年
DFコラロフ  25万ユーロ:2012年
GKムスレラ  25万ユーロ:2012年
FWデルネーロ  25万ユーロ:2011年
MFフィルマーニ  15万ユーロ:2008年
FWヴィニャローリ  15万ユーロ:2008年
GKバッロッタ  10万ユーロ:2008年
DFデ・シルヴェストリ 10万ユーロ:2008年
DFディアキテ  10万ユーロ:2009年


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