A GRAIN OF SAND

一粒の砂のように
小さな存在だけど
今日も世界の片隅で
生きていた証

わたしのたいよう

2013-08-29 21:02:18 | Weblog
いつも笑っていた



記憶の中のあなたはいつも



ハンチングを被って



真夏の海へと



私たちを連れ出すの









ダッシュボードに珈琲飴



甘くて苦いそれを舐めながら



眺める海は眩しかった








私たちの小さな浮き輪を3つ引いて



沖まで泳いでくれたね



あなたの背中は頼もしくて




足がつかなくても怖くなかった








あなたの好きなもの



ハンチングに珈琲飴







子供









私たちはどうして



大人になってしまったの



子供のままでいられたら



ずっと遊んでいられたのに



あなたはいつまでも



真夏の眩しい太陽みたいに笑ってくれたのに









ねぇ



おじいちゃん



また一緒に遊びたいよ



おじいちゃん



あの夏はずっと



どこかの海に残っているかな









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距離感

2013-08-25 01:03:01 | Weblog
楽しいとき



そばで一緒に笑えなくても



悲しいとき



肩を寄せ合えなくてもいい










ただ



もしあなたが沈みそうなときは



そっと手を差し延べて



岸辺へ引き上げて



温かい毛布で包んであげたい



それが私にできる想いの形









近付き過ぎてあなたの信頼を失うくらいなら



これくらいがちょうどいいの








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生きる

2013-08-19 23:57:48 | Weblog
気高くあれなんて言わないでくれよ



どんなに痛めつけられようと



蔑まれようと



僕は惨めに、そして無様に命乞いをするのさ







それの何がいけない?



ただ生きたいだけ



それの何がいけない?








特別楽しいことがあるでもない



叶えたい夢があるでもない



守るべき何かがあるでもない








ただ生きてやりたいのさ



生きて生きて生きて



そしていつか死んだら



つまらない人生だったって



笑い飛ばしてやるのさ



そうして僕はもう二度と



輪廻の環には戻らない








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