その儀式にて

一生を共にする



その意味が



僕にはわからない



その誓いが



儀式が



契約が



僕の目には



奇妙なものにしか映らないんだ






これは何



彼らを動かすものは何



何の為に



何を望んで



どうして



ただそばにいるだけじゃ



だめなんだろう






永遠を証明できないことが



永遠がないことを



示しているのに






大勢の人の前で



つかの間の永遠を交わし合う



幸せそうな二人



素直に祝福できない僕を



どうか



どうか許して下さい







僕はまだ



それほどの愛を知らない





.

心を決めるモノ

心の在りか



それがどこにあるのかなんて



僕は知らない



だけど



僕らの心はいとも簡単に



クスリひとつで左右されてしまうんだ







心さえ



僕らにとって



絶対的ではない







ああ僕は



果たして狂っているのか？





.

森

深い深い森の中



生い茂る樹々は陽射しを遮り



風さえも通さない



静かで暗い森の中






消えかけた獣道を辿り



僕はひたすら歩く






ここが何処で



僕が誰で



この先に何があるかなんて



どうでもいい







意味は



いらない



答えも



いらない






ただ声が聴こえるんだ



僕を呼ぶ声が






.