シンガポールボート便り

パリからシンガポールにボートの本拠地を移しました。 アジアで見たこと、感じたことを書き綴っていきたいと思います

オッサンの巡航スピード

2009年05月31日 | Weblog
今日は朝から快晴。
暑さは厳しくなりそうだ。しかしシンガポールはこうでなくちゃいけない。

艇庫には9時到着。すでに少年組は蹴り出したあと。
ストロークコーチの取り付け用のクランク型バーを低いタイプに交換した後、私も蹴り出す。

ゴール方向からスタート方向に向け風が吹いている。
特に1000m地点からスタート地点までは両サイドが大きく広がるため、風はさらに強く吹く。しかも波が出る。
ウォーミングアップののち、スタート地点から2000mTT。
逆風で波もあるのでフィニッシュまでしっかりと水を押すことを心掛ける。
スタートはSR20で2'35"。風でピッチもペースも上がらない。
300mでスピードコーチのスイッチを押していないことに気づき、一旦止めて起動。萎える気持ちを抑え、そのまま漕ぐ。
1000mから岸が近づき、波が少なくなる。徐々にピッチを上げる。SR22で2'22"、1500mからSR25で2'18"。そのままゴール。

返して順風でスピード練習。へばってはいるがここが頑張りどころ。
10本短漕で1'51"まで。

1'55"前後では力任せに漕ぐのでストロークが荒くなる。
当然ミスオールも多い。引っかけた途端に急ブレーキがかかる。
ここは自分がコントロールできるペースで確実なストロークを引く方が良さそうだ。
それに1'55"と2'05"では疲労度が極端に違う。
ということで1000mでは2'05"ペースが当面の目標。オッサンの巡航スピードだ。
それが2000mまで続けばいいのだがそれは基礎体力の問題。
まだまだやることはたくさんある。

今日は3周12km。体重74.4kg。
徐々にシンガポールのペースに戻ってきた。
これからの毎日が楽しみだ。

(写真は午後のグランジ通り。日陰を散歩すると気持ちが良い)

オンとオフ

2009年05月30日 | Weblog
日本から戻って不規則な生活が続いている。会食、夜半までの仕事等々
おまけに経済不況で様々な仕事が加わった。リストラ、新体制作り…

実はパリの仕事もリストラだった。バランスシートをゼロにするという究極のリストラ。目的はひとつ、毎日それに集中した。
ただオンとオフはきっちり切り換えた。
仕事場を出るとそこは自分自身の世界。パリの人々と同じように生活を第一にした。
しかし当地ではいわゆる海外駐在員。日本のサラリーマンそのものだ。
オンとオフがない。これが結構疲れる。

この疲れを取るためにもボートを続けている。
昨日の朝はエルゴを引いた。出勤前は久しぶりだった。
前夜の会食で朝起きるのがつらかった。這うようにエルゴに辿り着いた。
しかし10分も引くと調子が出始める。頭も冴える。
そして仕事に出かける準備が出来る。
よーし行くぞ!と…

さて今朝も艇庫へ
まずガムテープで台座を仮止めしていたスピードコーチの取り付け。
スピードコーチはストレッチャーボードにビスで取り付けたいのだが、ウィングリガーと干渉してこれまでどうもうまくいかなかった。
先週、東急ハンズで買ったクランク型の金具でウィングリガーを迂回させた。結果は上々。

まず上り2kmのウォーミングアップの後、下りで2000mTT。
斜逆風。それもかなり強い。スタートしてすぐに2'20"に落ちる。後半は白波が立って漕げない。1000mで止めた。
2セット目は順風の上りで1000m。
スタートこそ1'54”で入るが、すぐに波にオールを取られるようになり2'10”台がせいぜい。

このころから黒雲が近づき、風がさらに強まる。気圧が一気に下がるのがわかる。スコールが来るようだ。
少年クラスの西洋人コーチから固まって戻れとの指示が出る。
私も一緒にコーチのモーターにくっついて船台に戻る。雷も鳴り出し怖い。
結局コース2周。8km。体重75.3kg

天候だけは仕方がない。明日の好天を祈るのみ。

(写真は昼過ぎに出かけたタングリン通り。もう少し下るとオーチャードの雑踏だ)

帰宅後エルゴ

2009年05月26日 | Weblog
日曜の午後便でシンガポールに帰着した。
日本滞在中の乗艇は土曜日に一回だけ。しかもその晩は連れ合いと居酒屋で一杯やったので流した汗以上に水分を取った。
結局、体重は78kgのままでシンガポールに舞い戻った。

さすがに始終腹が出っ張っている感じがする。
一ヶ月後にはスカルレースが控えている。そろそろレースモードに入ろうと久し振りにエルゴを引いた。

出だしがつらい。最初の5分くらいが一番きつくて10分漕いだらもうやめようと思った。
しかし調子が出だすのはそこから。最後は2'00"まで上げて20分。
引き終わると気持ちが良い。これこそ忘れていたエルゴのエクスタシー。
パリの真っ暗な早朝、アパートでエルゴを引いていた頃を思い出す。

パリと違ってシンガポールでは日本のサラリーマン生活とあまり変わらない。
しかしそれでエルゴが引けないという言い訳にはならない。
どうも弛緩した毎日を送っていたようだ。

さあ、エルゴ始動。

(写真はアパートのエルゴ。横にテレビ)


体重大幅増で今日も河へ

2009年05月23日 | Weblog
先週会食が続き、日本に来てもこれまた飲み食い。
昨晩体重を量ると78kg。私の適正体重と思っている75kgをはるかにオーバーしている。
実は自己管理のためにズボンは春にぴったりのサイズを買った。いまやボンレスハムのように腹がはみ出しみっともない。

そこそこ運動はしているので、カロリーの取りすぎが原因だろう。
しかし日本の食事は旨い。
昼はトンカツ定食のご飯、キャベツ、味噌汁はすべておかわり。寿司盛り合わせもも1.5人前。
夜はビールにチューハイ、焼き鳥、その他サラリーマンが好きなものフルコース。

これじゃいけないと今日は鶴見へ。
ストロークコーチも何もないのでジャストロー。
気温は高かったが湿気がないので気持ちよく漕げた。
シンガポールに比べると天と地の差。対暑熱能力だけはついたようだ。
コース2周。15km。体重76kg。

それにしても今日の鶴見はマスターズでいっぱい。
おっちゃん、おばちゃん、昔やった人もそうでない人も…
確かに河はひとを引き付ける力がある。そして気持ちは若返る。

水の流れを見ているとは心は穏やかになる。だから私はやめられない。

(写真は今日の鶴見。艇庫の対岸が緑化工事中。鶴見川はほとんどが緑の護岸になるようだ)

ジャパンカップ軽量級選手権

2009年05月22日 | Weblog
水曜日から日本に出張で滞在中。
今日は午前で仕事を終えたので午後は戸田に行った。
丁度軽量級選手権が開催されていた。母校ボート部も数種目に参加エントリーしている。

全日本という名前がつく大会だが平日のためか観客は少ない。
観客席には関係者とおぼしき人がちらほら。
ただ予選ということでいろいろなレベルのクルーを見ることができた。
速いクルーは大きく無駄のない漕ぎをしている。
遅いクルーも一生懸命頑張っているのはわかる。しかし漕ぎは小さく無駄な動きが多い。

のどかな雰囲気の中でそういう比較をするのもまた楽しい。

(写真は母校4-クルー。風が強く直進に苦労したようだ。河で練習するクルーの宿命)

トップスピードを低レートで

2009年05月17日 | Weblog
夜半まで起きていた。
眠い目をこすりながら艇庫へ。

今日は1周だけと思いながら蹴り出す。
しかしライトパドルでロングを引いているうちに調子が出てくる。

最後の1周はスタート練習と短漕。SR30で1′51″がトップスピード。
しかし20本が限度。
SR25前後のピッチでスムーズにこのスピードを出せれば、どんなに気持ちが良いだろう。当然2000mの攻め方も変わってくる。
2000mはスプリントだけでは歯が立たない。
余裕のあるピッチで心拍数をコントロールするのがオッサンの基本。

途中で沈をした少年スカラーに手を貸す。池のど真ん中で沈をするとやはり怖い。
計3周12km

ところでこのコースには2000m全長にレーンブイが設置されている。
当地に来た当初は直進に苦労したが徐々に慣れてきた。
体の両サイドのバランスが良くなってきたのかもしれない。
暑くてたまらないコースだがこれは大きな利点だ。

(写真は少年組のスカラー。世界ジュニアへの道のりは遠い)

スピードコーチXL

2009年05月16日 | Weblog
先週は出張、会食が続き少々くたびれた。
回復にはやはりボート。体に溜まった滓を吐き出すことが出来る。

8時30分艇庫到着。
今日はいつになく出艇数が多い。既に少年クラスは蹴り出したあと。

今日からスピードコーチの全機能を使って練習することにした。
これまでスピードコーチは練習のつど配線を取り外していた。しかしシングルスカルのRACE1は実質私専用になっている。
このためスピードコーチの台座も含めて納艇時も先週からそのままにした。
ついでにこれまで取り付けずに来たインペラーも今日からガムテープで装着。
これでスピードコーチのすべての機能を使えるようになった。
1.ピッチ
2.心拍数
3.速度/500m
4.ストローク数
5.距離
これまではピッチと心拍数で練習をコントロールしていたが、これからスピードが加わる。

まず上りでウォーミングアップ。
続いて2000mTT。スタート力漕は付けずにピッチはSR20から徐々に上げる。
SR23で500mは2'04”ペース。HR160で心拍は抑えられていて調子が良い。8’20”台を期待する。
しかしそう甘くないことがすぐにわかる。ピッチが落ち始め(SR22)、逆に心拍が急に上がってくる(HR175)。
1000mを過ぎると2'10”台ばかりになり、苦しくてもうやめようかと弱気になってくる。
そのままかろうじてゴール。8’39”8。

あとはバランス、フィニッシュ練習。今日はコース3周12km。気温32℃
暑さに慣れてきたようだ。コース3周が何とかこなせるようになってきた。

今朝の船台周辺は初心者で賑わっていた。西洋人の男女が恐る恐るシングルスカルを漕いでいる。
男性はすぐに沈。しかし女性は結構うまく漕いでいた。
最初からシングルスカルを漕ぐには勇気がいる。しかし上手くなるにはその方が良い。

(写真は初心者の1X練習。1時間もするとそこそこ漕げるようになる)





インドネシアの青年たち

2009年05月15日 | Weblog
沸騰都市シンガポールで過ごしていると毎日が慌ただしく過ぎていく。
昨日今日とインドネシアへ出かけた。
ジャカルタ近郊の工業団地に行ったのだが懐かしい空間がそこにはあった。

丁度昭和30年代から40年代の雰囲気。
3丁目の夕日の世界にタイムスリップしたかのようだ。
別にのんびりと暮しているというわけではない。
皆がまじめに一生懸命仕事をしている。ひたむきと云う言葉があてはまる。

給料は安い。課長クラスで5万円、優秀な部長クラスでも15万円。
今、日本で介護や看護の仕事に就こうとするインドネシアの若者が話題になっているが、彼らにとって日本の給与レベルはやはり魅力的。
派遣候補者は有名大学の卒業生から選抜されているらしい。
逆にコストダウンが求められる日本の経営者には魅力的な安価な労働力として映るのだろう。

そういう側面は事実だ。しかしそれだけでは余りにも貧しい。
上から見る視点はいつか破たんする。
彼らには日本の多くの青年たちが忘れてしまったひたむきさがある。
同じアジア人として彼らに学ぶところがたくさんあるはずだ。

シンガポールではリー・シェンロンと言う首相自体が外国人労働者をはっきりと差別している。必要な時には呼び込み、不要な時には切ると…
公言しているだけに潔いが、いつかつけは来るだろう。

(写真はジャカルタ空港を離陸後、眼下の街並み)

リギングと鈍感力

2009年05月11日 | Weblog
先週土曜日が祝日と重なり、勤務先の規定で今日は休み。
休日午前のお決まりは乗艇。いつも通り艇庫に向かった。
9時到着。快晴ですでに暑い。

いつものスキンヘッドとは出口ですれ違った。
彼は恐らく大学生なのだろう、乗艇を終えてこれから学校へ行く様子だ。
彼は昨日の練習後、最新のフィリピのレース艇を整備していた。いつもの中国艇から今日の練習から切り替えたはずだ。
シンガポール選手権に向けて着々と準備を進めているようだ。

私はいつものRACE1。白いハルは日焼けして茶ばんでいる。ところどころぶつけた跡もある。

セーヌではいつもすごいリギングの艇に乗っていた。
フランス人は至って鷹揚で、艇が変わってもストレッチャーの位置だけ修正して平気で漕ぐ。
大丈夫なのだろうと思い、その艇に乗ると、とても漕げないリギングだったりした。
マコンもビッグブレードもブレードの形など気にせずに漕いでいた。
そういう中でも次第にピアニッシモという名のスカルに集中して乗るようになった。
鈍重なイタリアのセラーニ製の練習艇だが、水上に浮かべると珍しく正立する艇で好きだった。

セーヌで鍛えられて細かいリギングはあまり気にしなくなったようだ。
鈍感力は万事に大切。
今や私にはRACE1はこの上なく素晴らしい。当地で一回乗ったフィリピとさほど変わらなく思える。
これぞ鈍感力だ。

今日はウォーミングアップの後、返して2000mを引いた。
SR27のつもりがスタートからSR25以上に上がらない。逆に徐々に落ちて最後はSR22。ほとんどロングのリズム。タイム8’49”
その後は一本漕ぎでバランス練習。
リカバリー後、ハンザウェイで静止し、一旦バランス姿勢で止まってからフォワードする練習を2kmほど続ける。
ほとんど決まらなかったが、これは継続あるのみ。

2周終えたところでにわかに黒い雲が出てきて風が吹きだした。低気圧が近づいてきたようだ。
揚艇したところで豪雨。助かった。
今日は8km。

(写真は雨の艇庫。最後は私だけ。シャッターを閉め、鍵を返却)





世界ジュニア選手権

2009年05月10日 | Weblog
昨日のコースには私のほかにいつものスキンヘッド・スカラーと少年クラスの1Xが3杯。
少年クラスには西洋人の乗ったモーターが伴走していた。
少年クラスはやっとボートを漕げるようになったというレベル。モーター上のコーチがしきりに声を出している。
いつものシンガポール人が乗ったモーターは安全用の伴走と云った感じでただついて行くだけだが昨日は違った。いかにもコーチ。

揚艇してこの西洋人とシャワールームで一緒になった。
私より一回り大きい。胸が厚く腰が締っているいわゆるアスリート体型。
西洋人は中年になると肉がだぶついてくる人が多いが彼は違う。相当鍛えているようだ。
話を聞くと52歳。ほぼ同年代だ。
「エイトを漕ぎたいね」と問いかけると、「そうなんだ、だけどここじゃ、メンバーが少なくて無理」との寂しい返事。
彼は今年8月フランスで行われる世界ジュニア選手権に向けて、今から少年クラスを鍛え上げるとのこと。
wrjc
東南アジアの人々はのんびりしている。
いくら頑張ってもあの少年たちを2か月で世界レベルに持って行くのは厳しい。
しかしここにはスポーツの原点がある。
負けてもいいじゃないか!
ボートは楽しいものなんだ。
「テイク・イット・イージー!」

さて今朝は短漕でレートを上げることにした。
10本はSR30まで。30本はSR27まで。
短漕練習をするとさすがにピッチは上がる。ライトパドルのレートもSR23。
レースのピッチはSR27あたりが良さそうだ。このピッチでこれから本数を伸ばしていくつもり。
今日はコース3周12km。気温32℃。

(写真は世界ジュニアの4X。シンガポールの少年たちもこの中で頑張ってほしい)

豪州のボートビルダー RACE1

2009年05月09日 | Weblog
シンガポールボート選手権という当面の目標が出来た。
規模もレベルも分からない。一般クラスの参加なので予選、敗者復活を漕ぐだけだろう。
しかしアドレナリンが出るあのレースの雰囲気を味わえるだけで良い。

レースではいつも練習に使っているRACE1の1Xに乗る予定だ。
このボートビルダーは日本ではなじみがないが、豪州シドニー在。
RACE1

RACE1以外にも豪州にはサイクスを始め多くのビルダーがある。恐らくそれぞれの規模は大きくないだろう。
しかしそのようなボートビルダー群が存在すること自体が文化。
そしてそれぞれのビルダーが特色のあるボートを作っていればもっと素晴らしい。
美しい工芸品のようなボート
ロールスロイスのようなボート…

一つ例を挙げるとヨーロッパで見たカールダグラスの木製スカル。
木目のハルと象嵌づくりのトップカンバスが素晴らしかった。
実はヘンレーで見て私は無性に欲しくなった。もしも日本にいたなら今頃ローズウッドのハルを磨いていたことだろう。
競技用か廉価な練習艇だけを作っているだけじゃビルダーも旨味は少なくそして面白くないだろう。
日本にもタイムを競うだけじゃない大人のマーケットは必ずあるはずだ。
マーケットは学校の部活と公共向けがほとんど…ということなら、それはあまりにも貧しい。

さて今朝もパンダン池へ。
曇っていて風がないベストコンディション。
ウォーミングアップのあと、2000mをローピッチパドルで漕いだ。
SR23。HR172まで。あと1か月でなんとかSR30で漕ぎ通せるようにしていくつもりだ。
コース3周12km。気温30℃

(写真はRACE1の1X)


シンガポール国際ボート選手権

2009年05月06日 | Weblog
当地のレースが6月にあるとのことで早速要綱を手に入れた。

「シンガポール国際ボート選手権」
6月23日(火)から28日(日)までマリーナベイ(1000m)とパンダン池(2000m)の2か所のコースを使って行われる。
マリーナベイは観光名所のマーライオン前の入江で海水コース。恐らく遠来の選手のための余興レース。
パンダン池はいつもの練習水域だ。国際公認コースなのでこちらが本番レースだろう。

種目は小艇中心で1Xから4‐まで。マスターズはなく男女U23と男女オープンのみ。
国際ボート選手権となっているが参加国や選手は全く不明。

良いチャンスなので参加するつもりだ。
出来ればマリーナベイで漕ぎたいところだが予選から決勝まで全て平日開催のため参加はかなり難しい。
結局26日(金)~28日(日)に予選~決勝がある一般男子1X(2000m)にエントリーした。
ついでにローイングマシーン選手権もあるとのことなのでこちらもエントリー。

レースと云う目標が出来ると気合が入る。

(写真はいつものパンダン池2000mコース)

眠れぬ夜は…

2009年05月03日 | Weblog
夜、目が冴えて眠れないときがある。
そういう時は本を読むことにしている。昨日は夜半からそのまま朝方まで読んでしまった。
半藤一利著「昭和史・戦後篇」
前作の「昭和史・1926~1945」の続編と云うべき著作。

現在の日本の原点は明治維新にある。それが脈々と戦前の昭和まで続いた。
方向性の誤りがあろうとも独自の日本が形作られた。
その原点が終戦で行方不明になってしまった。
あっさりと捨て去り、そして新しく与えられた。残念ながらそれは自分でつかんだものではなかった。
今に至るどこかねじれた世の中はそこで生まれたのかもしれない。
彼は東大ボート部のOB。
主流から距離を置いた歴史観に親近感を感じる。

さて今朝もパンダン池へ、睡眠不足の目をこすりながら出かける。
昨夜は夜半に雷鳴がとどろき、スコールが降った。アパートを出る頃はまだ厚い雲が垂れこめている。

艇庫に着くとかなり風が吹いていた。白波もちらほら。
こちらに来て一ヶ月経つが天候とコンディションの関係が大体わかってきた。
1.快晴=風無、波無
2.スコールの前後=風あり、波あり
頭がボーっとしてくる快晴のなかで漕ぐのは辛い。しかし波の中で漕ぐのもこれまた辛い。
つくづくシンガポールの天候を恨めしく思う。

蹴り出して上りを半分漕いだところで昨日修理をしたストレッチャーがまた壊れた。
だましだましそのまま1周を漕いで揚艇。

今日は時間をかけて修理した。これから当分の間、何とか漕げるだろう。
もう一度蹴り出す元気はなく帰宅。
かわりにアパートでエルゴ20分。

この3連休は結構漕いだ。2回乗艇、1回ジムでトレーニング。
来週もベサックデイで3連休。艇も治ったので今度は3回乗艇ができそうだ。

(写真はSRAのブレードカラー)




午後の散歩。フォート・カニングまで

2009年05月02日 | Weblog
午前中は今日もパンダン池で乗艇。
蹴り出したもののストレッチャー板の位置の調整ねじがバカになっていて途中2度船台に戻る。
応急修理はしたがそのうち根本的な修理が必要だ。
ストレッチャーをいじっていると汗びっしょりになった。やる気が失せかけたがなんとかコース2周。8km

2周目はUTロングを引くコンペクラスの青年を後ろに見ながら漕ぐ。
間隔を詰められないように漕ぐ。レートは抑えて(SR19)一本ごとの距離を伸ばすことに集中する。HR156。
淡々とスカルを漕ぐよりも目標があるとやはり良い。

アパートに戻るとメードさんが丁度部屋を掃除している最中。
邪魔をしても悪いので、昼食方々、外に散歩に出かけた。

まずフォート・カニングパークの麓にあるリャンコートセンターまでバスに乗る。
フォート・カニングパークは小高い丘になっていて昔はマレーのスルタンの砦があったらしい。
その後、イギリスの統治時代には軍司令部が置かれ、日本軍の占領時代にも軍事目的で使用されたとのこと。
現在は公園になっているが、砦の歴史を展示した資料館があった。
英国軍が日本軍に降伏する際の司令部を再現したロボット人形の展示から当時の緊迫した様子が伝わってくる。
遠い昔の歴史だ。

リャンコートセンターの地下には日系スーパーの明治屋がある。
パリのかなえ食品が可哀想に思えるくらい大きい。
たくさんの商品が並んでいる。表示も日本語。日本と全く変わら無い雰囲気で日本製の食品がなんでも揃う。
しかし私は買わない。値段が3倍もする。見るだけ。
私は地元スーパーで地元の食品を買うことにしている。
シンガポールの食品管理はしっかりしている。わざわざ輸入食品を買うことはない。
日系の理容室があったので散髪。30S$(2000円)。
パリの散髪屋ではフランス人と毛質が違うのか、直毛の私はいつもトラ刈りになった。
散髪と医者だけはローカルは避けたい。

リャンコートセンターから散歩しながらアパートに戻る。
ゆっくり歩いて30分。大した距離ではない。
歩道には街路樹が植えられていて日差しを遮る。
車で移動する人が多いのか、歩いている人はあまり見かけない。
しかし歩くと近所の様子がつかめてくる。
次はオーチャードまで歩くことにしよう。

アパートに着く頃には汗びっしょりになったがこれもまたよし。

(写真はフォート・カニングパーク)

ジムのエルゴ

2009年05月01日 | Weblog
今日はレーバーデイで祝日。
艇庫に行くことも考えたが祝日日曜に漕ぐためには72時間前に申請を出さなければならない。
休みの日に漕ぎに来るは数人。申請がなければ艇庫はクローズとなり、艇庫番やコーチは来ない。

日本出張が急に取りやめになったので、今日は申請を出す時間がなかった。
今日はアパートでトレーニングすることにした。

午前中は自室のエルゴを使いHR120でのんびりと1時間。ほぼ2’15”ペース。
午後はジムで自転車エルゴ20分、エルゴ10分、そして筋トレ5種X10回X3セット。
終わってプールサイドで読書1時間。

ジムのローイングエルゴを使っている人を初めて見た。
若い西洋人でPM2のセッティングもテキパキとこなしている。使い慣れているようだ。
ただ漕ぎは上下動が大きく荒い。彼はボートそのものは漕いだことが無いのかもしれない。
しかし1’55”ペースで10分間漕ぎ通していた。大したものだ。

(写真はジム)