偶然の祝福 /小川洋子/〔著〕 [本]
7編の短編集。
7編とも同じ小説家の主人公。
最初、読み出したところは生活感があり、エッセイか、と思い読み出したが、そのあとにつらつらと綴られている話はたしかに小説だった。
出てくる題材や小物は日常にあることなのに、全体は何だか非日常的なのだ。
1編ごとに時間設定が前後するし、何度読んでもなかなか頭に入ってこなかった。
でも、最後まで読むと登場人物についてつじつまがあった。
この主人公の方はとても苦労なさっています。厄年?かと思うくらいだ。
孤独。
息子とゴールデンレトリバー、アポロとの生活。
主人公の環境から孤独がとても伝わってくるが、アポロの存在はあたたかい。
「涙腺水晶結石症」途中ハラハラするが、読後感よし。
「蘇生」で前向きな感じを得られた。
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