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谷根千 桜と気まぐれ!

1日1回は感動しよー!をモットーに本音と建前を織り交ぜながら書くぞー!

上村松園

2007年03月03日 00時13分06秒 | 美から広がる
「焔」(ほのお)

上村松園は美人画を描く画家として有名だが、唯一この絵だけが他の作品と趣を異とする。
上村松園の描く女性は美しい。他の画家が表現しようとした女性画とは異なる美を感じる。松園は女性の内面を画に表現しようとしていると思う。
ルノワールは女性の持つ優しさや暖かさなどに代表される「愛」を表現しようとし、男女問わず沢山の人の心を捉えて離さない。
でも松園は誇りを持って生きようとする女性の生き方を表現しようとしたんだと思う。心に矜持を持つ人間は表面にも美しさが表れる。その瞬間を絵画に写し取ろうと考えたのではないかと思う。
当時の女性が社会的には男性の影でしかなかった時代、女性である松園は絵という表現方法で叫びたかったのかも知れない。
代表作「序の舞」はそれが昇華された作品だから人々は何かを感じるのだろう。

僕の松園作品に対するイメージは「凛」。

しかし、「焔」だけが違う。
この絵から感じるのは「怨」。

この作品は松園の理想とする美ではない。
生身の人間が持つ醜悪な心を表現している。
たぶん、リアルな自分の心を描いたのだろう。
しかし、それでも美しい絵だと僕は感じる。
僕の心を捉えて離さない。

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2 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

コメント日が  古い順  |   新しい順
 (エクアドル)
2010-08-21 11:53:19
いやぁ

素敵なコメントを書かれているので感銘をうけました。

ありがとうございます。
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はらしま (エクアドルさんへ)
2010-08-21 18:39:40
はじめまして。
ご訪問いただいた上にコメントまで書いて頂きありがとうございます。

洋画日本画問わず美しい絵は心の宝となりますよね?
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