自宅で過ごす方法について、ネットを活用した提案があれこれと出てきているが、ほぼすべて「体を動かそう!」「歌おう!」「こんなことをやってみよう!」といったアクティブなものばかりだ。もちろんそれは良いことなのだけれど、たまには落ち着いたパターンもいいのではないか、という提案である。
インドア系のハワイ好き
私は「花馬米(はなうま・べい)」という名前でこのブログをやっている。もちろんこれは、ハワイの有名なビーチのひとつであるハナウマ湾(Hanauma bay)からとったものである。
過去に10年間ほど、ハワイに関する情報サイトを個人でやっていた時の流れがあるためそうしている。ただどうも「花馬米という人物はアクティブなスポーツマンタイプではないか」というイメージを持っている方もいらっしゃるようだ。
しかし実際はそうではない。
当時のハワイ情報サイトも、ホノルル市郡(しぐん:City and County of Honolulu)が運営する路線バス「The Bus」の本社オフィスや車庫などを取材したり、オアフ島の日本国総領事館、ホノルル空港、またそのJALラウンジなど、立ち入り禁止区域まで(正規の許可を受けて)取材したりしていた。
つまり、マリンスポーツだとか、レストラン、ショッピング情報などほとんどないハワイ情報サイトであった。もちろんスポンサーなどもなかった。 そうして3~4泊程度のハワイ旅行のあいだ中、取材が終わるとホテルにこもって、原稿を書いたり写真を整理したりしていた。
ハワイに行ってもインドアな日々を過ごしていた私が、外出自粛のいま「やっている」ことの一つに、定点カメラ画像をちょくちょく見るということがある。
あるゴルフ場の定点カメラ
私自身はゴルフをまったくやらないし、やろうとも思わない人間である。それどころかゴルフに熱心な種類の人たちとは、少し距離を置きたいとさえ思っている。
ただ、「里山的な存在としてのゴルフ場」は、悪くないと思っている。
里山的というのは、程よく人の手入れが為されている自然という意味である。
実際、よく手入れされているゴルフ場に行ってみると、鳥の声や風の音が聞こえる草原(くさはら)を、一人ぽつねんと歩くことに、喜びを感じたりする。
ゴルフ場の人やゴルファーたちには怒られるだろうが、弁当を持った家族連れなどに、一日ゴルフコースで過ごしてもらう、なんていう企画を年に一度くらいやってみれば良いのに、と思ったりもする。
そんなゴルフ場のなかには、現在の状況をリアルタイム動画として提供しているところもある。
いま私が見るのは、ゴルフコースに出る前のパット練習場を映しているものである。もちろんリアルタイム・ストリーミングである(厳密には若干のタイムラグがある)。
このゴルフ場そのものは、コロナの影響で無期限閉鎖中のようだが、芝刈りなどの手入れはしっかり行っているようだ。そのため映されているパット練習場でも、係りの人が手押し式の芝刈り機で、黙々と作業している様子などが見られる。
ときおり、鳥が画面を横切る。
道具を積んだ軽トラックやカートが通ることもある。
しかしほとんどは、誰もいないパット練習場が映っているだけである。動きといえば、風になびく花壇の植物と、動画そのものの「スクエア・ノイズ」だけだ。
朝も日中も、夕刻も、夜も、ずっとそんな風景が映っているだけだ。
その画像そのものには、誰かに意味づけられたものなど存在しない。意味を見つけたければ自分で探すしかない。でも、そこが良い、と思うのだ。
立ち止まって考えるために
「今日一日、有意義に過ごそう」 それはもちろん大事なことである。しかし無為に過ごすことが即、悪というわけでもないだろう。
インターネットのライブ・ストリーミングという、高度な技術の恩恵に浴しながらも、ほとんど何の変化もない風景を眺める数分間。
ごくまれに目にする保守作業の人たちの動きに、画面を横切る鳥たちに、草木の揺れに、なぜだかゆったりした気分になるのである。
【ご参考】
程ヶ谷カントリー倶楽部(例)
http://www.hodogaya-country-club.jp/
ライブ画像枠の右下隅の四角マークをクリック(タップ)すれば全画面表示になります。また元の表示に戻すにはパソコンならESCキーを、スマホなら一度画面をタップして再度右下隅の四角マークを表示させ、これをタップします。
なお、状況によって大幅な時間的遅れ(ディレイ)が発生したりする場合があるようです。しばらく放っておくか、ウェブ・ブラウザの再表示ボタン(パソコンならctrl+F5キー)を押すと解決する場合があるようです。
★ご注意★
ストリーミング画像の視聴は高額な通信料金となる場合があります。通信環境や契約内容にご注意ください。