死別後、夜のお散歩が習慣だった時期があったの。
誰にも会いたくないから、夜のお散歩。
毎晩、一万歩歩いたの。
何故か歩きたかったの。
暑くても寒くても。
ユーミンや久保田早紀とか聴きながら。
今日、ふとその頃聴いてた曲を思い出して。
口ずさんだら、泣いちゃった。
あの頃に比べたら。
今の私の心は元気。
もう暗闇に隠れたりしないけど。
今日の涙は何かしら?
喪失の悲しみではないみたい。
あの日が遠ざかって行くことへの悲しみかしら。
夫を忘れてしまうかもしれない不安かしら。
あの悲しみさえ、懐かしいと思う日が来るのかもしれない。
そんな気がしたの。