木版画を趣味にしている人以外には興味のないことですが
もしかして、木版画をしている人も興味がないかも・・・
私は彫るときにいつも気にしていることは写した絵を忠実に
再現することにあると思っている。
そこで使っている6mmのシナべニアの特徴をはっきりさせる
必要があると思っている。
1枚目の図はべニアを横から見たところですが、上から0.7
mmの板を糊で付けて2枚にして同じ方向に貼り付け、次に
90°方向を変えて1.5mm程度の板を3枚重ねて糊付けし、その
あと0.7mmの板を2枚貼り付けて出来ているのである。
したがって、細い線を彫るときは、最初の0.7mmの2枚分を
彫ってしまうと接着部が少なく、かつ深さがあるので欠け
やすいと思う。
この場合 私は、線の片側を0.5mm程度カッターナイフで軽く
彫り、木工ボンドを10倍くらいに薄めたものを塗ってから
2時間ほどして、もう片側を彫ることにしている。
因みに写真の説明の文字は0.5ミリのボールペンを使用した。
その他の細かい部分も同様に処理し、一般的な所は気に
しないで彫っているが、1日2時間以上すると疲れるので
毎日コツコツと進めている。
摺るときにインクが付着しないようにするには、彫の角から
1センチ付近までは、0.7mmのシナべニア1枚程度でも付着は
しないと思いますが、2センチ以上離れると、2枚を超えた
糊部分を0.5mm以上彫ることが必要と思われます。
これからは、いろいろな「ぼかし」の勉強をしたいと思っている。