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 まだ、肉を食べているのですか ◆『葬られた第二のマクガバン報告』上 科学者の最大の業績

2015-09-05 00:48:08 | 読むとためになるもの

史上最大の研究結果がここに!

葬られた「第二のマクガバン報告」(上巻) 動物タンパク神話の崩壊とチャイナ・プロジェクト



「強い意志と高潔さ」を持った科学者の最大の業績 23P

ハワード・ライマン(『Mad Cowboy』(邦訳『まだ、肉を食べているのですか』三交社刊)著者)


T・コリン・キャンベルは基本的にはいまだに北バージニアの農家の人間だ。
我々が一緒に過ごすときは必ず農家の話をする。
牛糞肥料のことであろうと、トラクターの運転のことであろうと、牛を集めることであろうと、我々は農業についての思い出を数多く共有している。

しかし生い立ちは似ていても、コリンと私はそれぞれ異なったキャリアを歩んでいった。
私がコリンを尊敬するのは、彼が農業以外の分野で大きな業績をあげたためである。

コリンはのちにダイオキシンと呼ばれる有害な化学物質の発見に貢献したし、次いで、これまでに行なわれた最も重要な「食習慣と健康に関する研究」といっていい、「チャイナ・プロジェクト(中国農村部の食習慣研究)」を指揮した。

その間に彼は何百もの科学論文を書き、政府主催の委員会に数え切れないほど出席し、米国ガン研究協会や世界ガン研究基金のような「食習慣と健康に関する世界的な組織」構築のために尽力してきた。

彼は一人の科学者として、我が国が「食習慣と健康」についてどのような方向に進めばいいのかを考え、誤った道に行かないよう、その役割を十分果たしてきたのである。

また、コリンと個人的レベルで知り合うようになって以来、私は彼の業績に加え、その男気と高潔さゆえ、いっそう彼を尊敬するようになったのである。

コリンは現状に対して真剣に憂えている。
たとえ科学的証拠が彼の味方であっても、現状を変えていこうとすることは、決してたやすいことではない。
オブラ・ウィンフリー(人気トークショーの司会者)がテレビ番組で「牛肉を食べない」という宣言をした際、牧畜業者のグループによって訴えられたことがあったが、私は彼女と同じ被告だったため、この状況については熟知している。

私はワシントンで農業改善のためのロビー活動をし、わが国の食料生産法改革のために闘ってきた。
私はアメリカで最も影響力と資金力のあるグループのリーダーを引き受けていたことがあるので、現状に逆らうことが容易でないことは十分理解しているつもりだ。

コリンと私の歩んできた道が似ているため、私はコリンの話に共感を覚える。
我々の人生は、独立芯や正直さ・誠実さなどを学ぶ農業から始まり、やがて、それぞれの道で成功を収めることになった。

かつて私は、モンタナにあった巨大な牧場を経営することによって莫大な利益を得ていた。
我々は二人とも成功を収めてはきたが、我々の暮らしている社会システムは、何らかの改善が必要ではないだろうか、ということに気づいたのである。

我々にこれほどの報酬を与えてくれた社会に挑戦するには、強固な意志と確固たる高潔さが要求される。
コリンはその両方を備えている。
本書は、その尊敬すべき彼の長いキャリアの中で最高の業績といえるものである。

読者は、専門家として頂点を極め、変化を求めることによってさらに高い目標に向かって努力しようとしているコリンから、多くを学ぶことだろう。

あなたが自分の健康に関心を抱いていようと、あるいはアメリカの哀れな健康状態に関心を抱いていようと、本書は十分に報いてくれるはずである。

熟読し、その内容を理解し、この知識をあなたの人生に生かしていただけることを願っている。

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