Laboratory BLOG

暫定。

PDF関連フリーウェア (Windows)

2006-11-30 16:53:31 | Technique

ChemDrawやWordファイルをWin/Mac間でやりとりすると、文字化けしたりファイルそのものが開けなかったりと何かと不便で面倒です。

その点PDF文書はフォント・スタイル情報がファイルそのものに埋め込まれるので、どんなPC環境でもおおむね期待通りのレイアウトで見ることができる、という利点があります。

皆さんご存じの通り、PDF文書を読むにはAdobe Readerという(激重)無料ソフトを使えば良いのですが、他のファイルをPDF文書へと変換するには、通常Adobe Acrobatという有料ソフトが必要です。このためPDF文書を個人で手軽に扱うことはやや難しいと言われてきました。

しかし最近では、PDFを扱うための便利なフリーウェアが公開されています。使えるものをいくつか紹介しておきます。

PrimoPDF:ファイルをPDF文書へと変換できるフリーソフトです。海外ソフトですが、日本語の文書でも変換OKです。かなり重宝します。

Adobe Reader Speed-Up:激重なAdobe Readerの起動を速くしてくれます。

Foxit Reader:Adobe Readerに比べとても高速なPDF閲覧ソフトです。ただし印刷時、プリンタによってレイアウトが崩れることがあるので注意。

詳しい使い方はリンク先(窓の杜)を参照して下さい。

(これらのソフトはWindows限定なので、Macintoshでの簡単な変換方法をご存じの方は書いていただけると有り難いです。)

<Blog Manager>


地下共通FAB-MSのこと

2006-11-16 14:49:29 | Event
そろそろD論、修論の季節で地下共通MSの使用率が高くなると思うのでちょっとコメント。どれくらいの誤差を「当たり」にするかなんですけど一応自分ルールは

「5mmus未満かつ3ppm未満」

です。どちらも満たしていることが条件。もちろん各人で設定は好きにしていいと思います。もしこの条件を使う場合の目安は

分子量500未満:  ±1.0mmus以下
分子量500~700: ±1.5mmus以下
分子量700~1000:±2.0mmus以下
分子量1000以上: ±3.0mmusくらい?

あくまで勘です。実測値は各自確認してください。あと、プロトン付加体で観測されるので、MSのPCでは分子式+Hで計算すると思います。ただ、MSのPCでは+H+ではなく+Hと計算するので電子の重さの分+αされています、注意してください。つまり必ずChemDrawでプロトン付加体として計算した結果を持っていって、そのChemDrawの計算値と実測値を比べ、そのうえで上の目安を適応してください。
(SHIBU)

3Dモデルの描き方

2006-11-07 12:04:07 | Technique
意外と知らない人が多いみたいなので書いておきます。
セミナーや勉強会の資料作りに何かと便利です。

Windows,ChemDraw7.0での方法を書いておきますが、多分他の環境でも大差ないと思います。

1)構造式をChemDrawで描く
2) 選択して[Edit]→[Get 3D Model]で3Dモデル図を表示
3)3Dモデル図をダブルクリックしてChem3Dで表示
4)[MM2]→[Minimize Energy]→[Run]で構造最適化
  [View]→[Setting]で外観を好みに変更
  [Tools]→[Show H's and LP's]で水素・lone pairの表示/非表示
5) [File]→[(ファイル名)を更新]でChemDraw上に反映

これで3D図が描けます。

ただし
・立体(太線/破線)が3D図にたびたび反映されないので、自分でチェック・修正が必要
・MM2レベルなので最適化は正確ではない。縮環配座は比較的正確だが鎖状配座はほとんど当てにならないし、ちょっと変わった元素が含まれると最適化ができなくなる
などに留意する必要はあると思います。

あくまでおおよその立体をつかむ目的で使用するのが良いでしょう。
(blog manager)

ChemDrawの図を綺麗にPowerPointに貼り付ける (Windows)

2006-11-04 16:18:03 | Technique
 WindowsでChemDrawからPowerPointに図を貼り付けると線がギザギザになりあまり美しくありません。この対処法としていつも使う手段はChemDrawファイルを一度TIFFファイルへと置き換えた後、PowerPointに貼り付けるというものです。これで綺麗な図になりますが、これを行うとせっかくのPowerPointの機能が使いにくくなります。
 例えば、ある官能基の部分だけに黄色い丸を付けて強調する、といった操作はPowerPoint上では出来ません。こういうことをしたい場合はChemDraw上であらかじめ黄色い丸をつけた図を作り、PowerPointに貼り付ける必要があります。まぁこれはこれでよいのですが、影付きとかちょっと変わった図形を導入したいときには不便です。
 私が使っている手段はTIFFファイルへと変換せずに貼り付けて、PowerPoint上でギザギザを滑らかにするという方法をとっています。ちなみにこれはPowerPoint2003で行っています、他のバージョンはわからんです。方法は簡単、まず貼り付けたい図をChemDraw上で選びコピー(Ctrl+C)、これをPowerPointに貼り付けるのですが、この時、「編集」→「形式を選んで貼り付け」→「Windowsメタファイルとして貼り付け」を選んで貼り付けます。この段階ではいつもと変わらずギザギザですが、この図を選んで右クリックし、出てきた項目から「図の編集」をクリックすると「Windowsオブジェクトに変換しますか?」と聞かれるので「はい」を選ぶとあら不思議、綺麗な図になります。しかもこの図、もう単なるPowerPointの図ファイルとして認識されているのでその上から勝手に色付きの四角とか影つきの丸とかを入れられます(「順序」でいろいろいじれる)。試してみてください。
 ちなみに拡大/縮小は「Windowsメタファイルとして貼り付け」た段階で行ってください。そのあと「図の編集」を選ぶとゆがみなく拡大/縮小された綺麗な図が得られます。
(SHIBU)