「ウソだと言ってよ!ジョー!」
球史に残る痛恨のフレーズ。
1919年Wシリーズ八百長事件に絡んだ名選手ジョー・ジャクソンへ少年が投げかけた言葉だ。
ホワイトソックスが黒くまみれた、ということで「ブラックソックス事件」
レッズとのシリーズに臨んだホワイトソックスが「わざと負けた」事件だ。
「フィールド・オブ・ドリームス」は代表的な映画だ。
少年たちに夢を売る野球が汚された。
覚せい剤にまみれた天才打者・清原和博も同様だ。
日本プロ野球史に衝撃を与えた。
清原初公判。
野球フアンをホッとさせた証言があった。
「クスリを始めたのは引退してから」
「現役時代にはやっていない」
「現役時代にはやっていない」
PL学園から西武・巨人とKKとして桑田真澄と共に一時代を築いた名選手。
野球少年があこがれた清原が、せめて現役中はやっていないことを願っていた。
取り調べ中の刑事も野球ファンは多い。
特に警視庁は巨人ファンが多い。
殊勝に取り調べを受ける清原に情が移った、としても、おかしくない。
だが、覚せい剤のきっかけとなった巨人時代のチームメート野村貴仁。
野村のこれまでの発言はウソだったのか。
「えっ!」
法廷の証言内容を聞いて絶句したのは野村自身。
テレビ、雑誌。新聞などメディアに、度々発言している。
もうひとつ。
検察官の質問への証言。
ー簡単に入手できる覚せい剤ではないが、周囲にいたのですか?
清原は二度「はい」と答えた。
もし、それが野村なら巨人時代。
そうでなければ球界関係者の誰か?
今週の写真誌「フラッシュ」が広澤克己に直撃している。
ヤクルト→巨人→阪神と渡った通算306本塁打のスラッガー。
清原とは巨人時代の3年間チームメートだった。
広澤はFAで94年~99年。
清原はFAで97年~05年。
ともにFA移籍で外様スラッガーとして急接近した。
野村は言う。
「僕が(クスリを)やめろ、と言ってもやめなかった、って言ったでしょ?(清原の)自爆でこうなったんやから!(現役時代に)ヒザが痛いから使ってたんや」
「清原やっていない!と言って!」
少年たちが叫んでも、これはもう遅い。
巨人の野球とばく事件はくすぶったまま。
清原に続くシャブ中毒選手の存在。
「フィールドオブBADドリームス」はまだ「END」マークが出ない。
ルーキーの24歳で233安打の4割打者(.408)。
新人最多安打記録はイチローに破られるまで保持していた。
翌年も、5厘届かなかったが、もう少しで4割の.395。
通算打率は追放されるまでの13年間で通算.358。
イチロー級の好打者。
だが、この男よくよくついていない。
常に「2番目の男」だった。
同時期に球聖タイ・カッブがいたため首位打者を1度もとれず。
不運な最たるものは「八百長の潔白」をテレビで訴える前日に、心臓発作で急死した。
◆ブラックソックス事件 1919年のワールドシリーズ八百長事件。 圧倒的優勢だったホワイトソックスがレッズに敗退。地方新聞の暴露記事がきっかけで八百長事件が発覚。最終的にホワイトソックスの主力8選手が賄賂を受け取ってわざと試合に負けた容疑で刑事告訴された。「ワールドシリーズを金で売った」と、国技とする米国社会に衝撃を与えた。洗濯代も自腹のケチケチ球団オーナーの存在も背景にあった。八百長を知っていて報告しなかったものも永久追放。コミッショナーが就任したのもこの事件がきっかけだ。
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