まったりフログ。

まったりをブログのコンセプトから生き甲斐にした日記。
ライ"フログ"
働きたい?

KEEPER ~調停者達~ プロローグ6

2009年04月28日 18時14分03秒 | ORPGストーリー
カチャン………カチ………カチ……カチ……
「えー、以上をふまえて…」
カチ……カチ……カッ……カッ…カッ…
「皆が、最近見る夢を検討すると…」
カッカッカッカッカッ…
「今は亡き、グレイの祖父からの、メッセージであると…」
「ちょっと待て」
カチカチカチカチカチ…
「なんだ…?マリーのスプーンの音なら、俺だって我慢して…」
カッシャン!カッシャン!カッシャン!……
「えぇぇいっ!やかましいぃっ!!」
カチ…
「はっ!!ご、ごめん!!」
つい、癖で…
「俺が言いたいのは、そんなことじゃあない。」
そ、そんなことって……
「まぁ、そういう意味じゃあないから、そんな暗い顔するな。」
顔に思いっきり出てたみたいです。
もしかして、地文が読めるわけじゃあ、ないのかな。
「読めるわけないだろ。」
読まれたっ!?
「読んでねぇよ。」
え、え?だ、だって…
「えぇぇいっ!!鬱陶しいっ!!」
ガァンッ!!と、机を叩き、立ち上がるロイ君。
「マリー!顔に出過ぎ!!グレイ!マリーで遊ぶな!!」
は、はい…
「はいはい」
交互に指差されながら、注意を受けました。
「ったく……羨ましいったら、ありゃしない……」
進展してほしぃぃー!!と、唸りながら、座り直すロイ君。
不安そうな目で、ロイ君を見つめるジェシー。
ジェシーの事なんだけどな。
「で?」
18行無駄にした、と、呟きながら、仕切り直すロイ君。
「なんで、師範が、今は亡きなんだ、って事だ。」
グレイ君は、自分のお祖父さんから、剣術の稽古をつけてもらっていた為、
お祖父さんの事を、師範と呼びます。
お祖父さん自身は、グレイ君の、お父さんから教えてもらったとか。
覚えるのに、数百年かかった。とかなんとか。
「じゃあ、今は無き、は?」
「土にも還らず、無に還った……と…?」
ゴゴゴゴゴゴゴ…
「ま、まぁ待て…どっちの方がマシかをだな……」
「お前の頭の中の可能性は何処に行ったぁぁぁっ!!」
シビュン!
手元のフォークを、雷撃の勢いで、投げるグレイ君。
「見えるっ…見えるぞっ!!」
走馬灯がっ!!と、言いながら、機械(だっけ?)のスイッチを押して、ポータルを開くロイ君。
ポワン…
…ガッシャーン……
直後、中から響く、壮絶な音。
「い、命には……代えられん……だがしかし…!」
葛藤を繰り返すロイ君。
「ナックルブラストォォォオッ!!」
その隙に、マナをグローブに練り込み、強烈な加速のパンチを見舞う、グレイ君。
「ポピーー!!……」
お店から、強制退店された、ロイ君。
耐魔法コーティングが、施されたお店で、良かった。


………。

「ひんほうほ、ほひへふ。」
「通訳のジェシーです。「進行の、ロイです。」と、申しております。」
ジェシーが壊れました…
「「話を戻すが、これって、祖父さんからの、メッセージなんじゃないか?」と、申しております。」
「調停者達、ってのを探せって事か…。」
「「いや、あの言い方だと、最後の希望的なやつらなんじゃないか?」と、申しております。」
手を挙げて、意見する。
「はい、マリー。」
「「進行は俺だ!」と、申しております。」
「なんで、お祖父さんは、そんなこと知ってたのかな。」
「ひょっほはっへふへ!!ほへほふひひはひへ!!」
ジェシーも、スルーを覚えた!
「お祖父さんも、その調停者達、ってのだったんじゃないの?」
「うーん、師範なら、有り得そうだ…」
確かに、お祖父さんなら、人類最終防衛ライン
と言われても、しっくりきそうな程強いです。
でも…
「あの言い方だと、自分以外の人の事を、言ってるんじゃないかな。」
そもそも、人の事を言っていたのかな…。
「「「うーん」」」
「あ、あぁー、あがっ、」
あ、え、い、う、え、お、あ、お
「あかさたなは…」
ぶつぶつ
「…マクマヤコン……よし、ならさ!!」
「「「!?」」」
完全に、静まったと思っていた、方角から声がして、みんなで腰を抜かす。
「「「な、なら…?」」」
とりあえず聞き返してみた一同。
「探しに行こうっ!!」
「「「あたー…」」」
聞くんじゃなかった。と、一同。
「いつもこうなんだった…」
「やってらんねぇ…」
「そろそろ成績が…」
まぁ、面白いからいいや。と、内心呟く、一同。
「よし。」
ロイ君は一度、深く頷き、つづけざまに言った。
「なら今から……と…?」
けど、途中で、異変に気付き、最後まで言い切れなかった。
その理由は…

ピピピッ!!ピピッピピピッピピッ!

ゴーグルが、警告音を鳴していたからだった。
「……また…」
「「「え?」」」
「……いや……違う…」
なんだろう……?
「…魔将だが……」
その一言で、場が静まる。
「…魔将じゃない……」
ガタン
どういう事だと、お互いの顔を見合う、一同。
「シグナルが、不安定過ぎる……とにかく、行ってみよう。」
後から気付きましたが、食い逃げをしてしまいました。


でも、そんなこと、当時の私は、気にしていられませんでした。


なぜなら、



このあと、グレイ君が、行方をくらましたから…。


グレイ君の両親や、お祖父さんのように…。



つづく

今日見た悪夢。(かなりのグロ)

2009年04月26日 17時07分56秒 | 
夢の記事フェスタ、
牛乳です。


今日見た夢は、悪夢でした。
しかも、夢現状態でみたので、
眠っている時の性格と、起きている時の性格が、逆転してしまい、
とてつもない恐怖でした。




グチュ……グチュ……グチュ………ガリッ……
「あは!!」
う、わぁーぉ…

目の前で、いつも一緒に喋っている(設定の)女の子が、
他の友人達を、解体していた。

肉を掻き回す音と、骨を削る音が、友達の二の腕から響いてくる。

早く、覚めてくれよぉ……

悪夢からの脱出方はありましたが、夢現の状態で試した事がなかったし、瞼以外、覚醒していませんでした。
瞼も、半覚醒で、チラチラと、現実の画が映り込む程度でした。

うわぁ、みんな片腕の、二の腕辺りから、削り取られてる……
ちょっと、こっちに太股の断面見せたまま死なないでくれよ…
グチュ……ガリッ……ガリッ……ガリッ…グチュ…グチュ…
ここは……教室かな……体が動かないって事は……やっぱり、半分起きてるから、僕がこっちにいるのか………嫌だなぁ…
にしても、あの子……『ひぐらし』の『レナ』じゃん。

光りのない瞳で笑いながら、友人達を解体していたのは、紛れも無く『ひぐらしの鳴く頃に』の、登場キャラ『竜宮 レナ』でした。

専売特許…か……いや……夢の共演?………望んでねぇ……
てか……あの目は、確実に………症候群始まってるよ……
「あは!!」
グリッ……
こっちに気付いちゃったぁー!!
「あはは!!あは、あははは!!」
来ないで下さい来ないで下さい来ないで下さい来ないで下さい………

ガリガリ……

来るな……

ガリガリ……

来るな……。

ガリガリ……

来るなって言ってんだよぉぉぉぉ!!

………。

「ねぇねぇ」
はい?
「あの時何があったか覚えてる?」
さぁ、覚えてないっす。
「そぉ…」
あの、なんですか?

なんで場面が飛ぶんですか?

「べっつにぃ。」
レナさんは、どうなったんですか?
「それが訊きたかったんだわ。」

レナで通じたし…

はぁ、そうですか。
「うん、それだけ。」
はぁ。

ここは…病院?

………。

おぉ、父さん。
「仮退院おめでっとぉ。」
はぁ、どうも。
「なんか、食いたい物あるか?」
あぁー……オムライス?
「ほぉ、ならあそこいこか。」
『ポムの樹』?
「そうそう、それそれ。」
よっしゃーっ!!わらっしゃーっ!!

………。

誰かが見下げとる……

いや……ちゃうな……見慣れた顔や……

笑っとるわ……
「オムライス……か…」
なんか……一人で納得しとる……

何を…どう……間違えたんやろ……

赤い……ケチャップみたいや……あぁ……オムライスな……

卵は皮膚か……こいつは……人食家か……

どこで……間違えたんや………
「仕方ないさ。」
あ……?
「突発的な事故だもの。」

………。

え?

辺りを見回す。

病院……
ガラララー……
「仮退院おめでっとぅ」
へ?
「へ?」
あ、いや、別に……
「そうか。なんか食いたい物あるか?」
………ザクr…
wait
「?ザクロ?」
しっかり聞かれちまったぁ…
いや?そんなん、食った事もないし、食べる気にもならん。
「そうか。まぁ、ファミレス行くか。」
そうしましょう。

オムライスはいらないなぁ。

………。

「よし、なら久々に、一緒に寝るか!」
お!何が゛なら゛か、わからんが、いいね!!

………。

夢の中でユメを見た。
夢の中で起きた事を、整理するようなユメを…。

………。

「うわ…」
?どうした?
「いや……オムライス……」
?うーん、すんませーん!
「え!?まだ決めて無いけど?!」
え?オムライスって…
「いやいやいやっ!!今、それが食べたくないっす!!」

………。

突発的な事故だもの。」
息子…よ……

………。

来るなって言ってんだよぉぉぉぉ!!

ノコギリか、
ノコギリだ、
それしかない

サク……
「あは?」
あは!
グチュ…
…ガリガリガリッ……ドクドクドク……

………。

「ぅぁ………」
あ?
「ぁぅ……ぁー…」
あ、ああ、あああああ!!

真っ赤なケチャップ
卵の中は、赤いライス
「オムライス……か…」
真っ二つなんて邪道だ。
父親を切るなんて、
「仕方ないさ。」
え?
「突発的な事故だもの。」
な……
ぅぁ、
ぅあぁぁぁぁああああ!!!

………。

「ねぇねぇ」
「はい?」
「あの時何があったか覚えてる?」
「さぁ、覚えてないっす。」
「夢遊病的な犯行だったので。」
「そぉ…」
「あの、なんですか?」
「ん?」
「なんで、そんなに嫌そうなんですか?」
「べっつにぃ。親殺しって最低だなぁ、と思ってさ。」
「ですね。」
「ハァ…調子狂うな。」
「レナさんは、どうなったんですか?」
「それが訊きたかったんだわ」
「はぁ、そうですか。」
「うん、それだけ。それだけが訊きたかったの。」
「はぁ。死んだのなら、僕が犯人ですね。」
「殺人鬼。」

………。

「っ!!」
夢から覚めました。

そのまま、今に至ります。が、
『ディケイド』は面白かったです。

KEEPER ~調停者達~ プロローグ5

2009年04月26日 11時36分46秒 | ORPGストーリー
お前達は、大切なことを忘れている。

「え…?」
グレイ君…の……
お祖父さん……だ…

なら…
夢なのかなぁ…
「生きとし生けるもの達には、皆こころがある。」
「じいさん。」
「ん?」
ロイ君が意見をする。
「それは、科学的な話か?それとも、理想的な話か?だったら…」
「だったら、そんなものは理解している、か?」
「………」
それを聞いて、ロイ君も、話を聞く態勢になる。
「今、言い聞かせようと、しているのは、そんな話ではない。」
グレイ君が尋ねる。
「じゃあ、なんなのですか?」
「ケッ…自分のじいさん相手だと、これだよ……」
畏まったグレイ君に、悪態を吐くロイ君。
それを受け流して、話を続けるお祖父さん。
「これは、深層心理的要素が、多分に含まれる話だ。」
ロイ君が、また意見をする。
「なら、理想的な話じゃないか?」
「いや、これはもっと単純な話だ。」
「というと?」
「人は皆、自分ばかりが、特別だと思っている。すれちがう人間達にも、人生があるなんて理解は出来ないだろう。」
「でも、それは原理的な部分じゃないか?」
「その通りだ。だが、人に言われた事が有るか無いかで、考え方は違ってくる。」
フッと、みんなに向けていた視線を、ロイ君に向けるお祖父さん。
「実演したり、実験するのと同じだ。」
「待った。」
ロイ君が文字通り、待ったをかけて、少し目を剥いたお祖父さん。
「人から聞くのは、実験するよりも、確証が無いと思う。」
ロイ君の言葉を聞いて、予想と違って安心したように、お祖父さんの顔が動いた。
「例えを間違えてしまったようだ。」
自嘲するように笑うお祖父さん。
「ハァ………実験材料から結果を予想する……だろ…」
「そうそう!それそれ。」
オーバーリアクションに、思わずあとずさるロイ君。
「あ……あぁ…」
ロイ君を助けるタイミングにもなるかなぁ、と思い、気になった事を訊いてみる。
「あのぉ…お祖父さん?」
「ん?そうじゃよー、義理のお祖父さんじゃよー。」
「え?そうなの?」
思わずグレイ君に訊いてしまう。
「アハハハ」
ぎこちない笑いで返すグレイ君。
まずい事訊いたのかな。
「「ハァ…」」
横から二人分の溜め息が聞こえたので、振り返って尋ねた。
「えっ……と…?」
「マリねえ、今のはギャグよ。」
「え?」
「わかんないならいい。」
今ならわかるけどね。
「それで、なんじゃ?」
言われて思い出す。
「あ、あの。さっきの話だと、誰でもできるみたいに聞こえたんですけど。」
魔族退治。
「うむ、その通り。知っておくべきことを知っていれば、人は皆、努力と苦労次第じゃよ。」
するだけじゃあいかんがの。と、笑いながら続けた。
ん?
「えっと、今の言い方だと、人以外にも魔族退治をするひ……人?がいるみたいに、聞こえたんですけど。」
途中、矛盾した文章になっちゃいましたけど、
言わんとする事は、わかったようで、お祖父さんは、何度も頷いてくれました。
笑顔が若々しいです。
「うむ、確かにおるぞ。」
みんなでお祖父さんを見る。
「それって……?」
魔族にもいるの?
それとも、
言い伝えの天界人?
「違う。」
え?
みんな、同じ顔をしていた。
「調停者達だ。」

………。

…。

……オハヨーゴザイマス…。

世界が白いです。

やっぱり、今日も同じ夢でしたぁ…。
魔族退治をした日には、いつも同じ夢を見ます。
これは、みんなに言った方がいいのかな…。

なんて考えたのは、思慮が足りなかったんでしょうか。


その日のお昼。

今日は学園はお休みです。
そこで、私から提案してみました。
「お昼はみんなで食べよう!そうしよう!!」
「えっ?!その前に相談しようよっ!?」
ジェシーがびっくりしていました。
あれ?……あぁ……あー。
「忘れてたんだしいいじゃない!うん!そうだ!!きっとそうだ!!」
「えぇ……。」
「俺はむしろ歓迎っすよ。」
インスピレーションが湧かなくてさ。
だそうです。
「俺も大丈夫。」
竹刀の仕掛けをいじりながら、グレイ君は言った。
それも真剣なんだね。
「じゃあ、どこかで、何かを食べよう!!」
「「「えっ?!」」」
「忘れてたんだし、仕方ない!!」
思いっきり、ウィンクしてやった。



喫茶店です。
「あれ?すいませーん!スパゲティとオムライス二つがまだですけどー!!」
「お……ねぇ………ちゃ……」
「ん?」
「も……無理……」
「なんってだらしないんでしょう!!食の神様ありがとう!!」
「支離滅裂だなぁ。」
「見てるだけで、お腹いっぱいっす。」
「ロイ君!!食べないと、徹夜なんて出来ないよ!!」
私の食事姿を見て、「inspiratiooooon!!」と、叫んでいました。
「一日二日で出来る機械じゃねぇっすよ!!」
怒られました。


「ところでさ」
私だけ食べていると、ロイ君が切り出してきました。
「最近、同じ夢を見るんだ。」
カチャンッ
「どんな夢?」
思わず食べるのを止めて、訊いていました。
「グレイの祖父さんの夢。」

あー。
余計な考えが頭を埋め尽くしてました。
学園生徒割引きで、まだまだ食事できるなぁ、とか。



つづく

青春のひとつも欲しくって…

2009年04月24日 12時26分30秒 | Lifelog
こちら公園ブランコ前、自転車の荷台の上休憩所からこんにちは、
牛乳です。

親友1号の、学校に凸するために、こんなにまずいコーラを飲みながら、ブランコでエキサイトしていました。

『Asahi』の『SIMPLE&QUALITY COLA』はまずいね☆
どんな味かは、皆さん個々人で、お確かめ下さい。

さぁ、もうすぐ、青春してきます!

マーーーン!!と、叫んできます。

KEEPER ~調停者達~ プロローグ4

2009年04月23日 16時13分46秒 | ORPGストーリー
数分後………
「グァッ!!……アァ、…ハァ……なぜ……とどめを刺さない……」
地面に、這いつくばって、完全に疲労困憊の魔将--風の魔将エアリス--。
目立った外傷は無いですが、あんなになるまで殴られて………ちょっと、可哀相…
「やかましい。」
刀を鞘に戻しながら、グレイ君は言った。
っていうか、それ木刀じゃなくて、刀だったんだ。
「お前だって、命があるだろうが。」
おぉ…。
「だが……貴様ら…人間は……他の命を…喰って、生きている…」
「お前を喰って何になる。」
若干、呆れたように、グレイ君は言った。
「………フ……」
「なんだよ。」
「戦場で真っ先に死ぬタイプだな…、ってか?」
ロイ君…
言っちゃダメでしょう…
「やかましい」
ホラ…
「あごぉっ!」
「プッ……」
顎を殴られて、「あごぉっ!」って……クフフフ。
「その通りだ。」
エアリスが言った。
グレイ君が頷いた。
えっ?!頷いちゃうの?!!
「だが、俺には仲間が居る。」
「………」
「最高の友達で、最強な仲間達が。」
「…フ……確かに、」
嘲笑するように、エアリスが言った。
「…私には無い物だ。」
魔族に、仲間などいない……。
「お前みたいに、暴れるだけじゃない奴は、他に居ないのか?」
刀を、袋に戻しながら、グレイ君が訊いた。
「魔王様と、その取り巻き位だ。」
「なら、ダメだな。」
「あぁ、どいつもこいつも、自分がかわいい奴ばっかり………いや…」
言いながら、エアリスは、悩み出した。
心当たりがあるようです。
「奴は………四天王の一人……゛ニルヴァーナ゛なら……」
この時、グレイ君はどう思ったのか、未だにわかりません。
この、ニルヴァーナ………後に、私たち--特にグレイ君--と、深い繋がりが出来ます。

…このあたりのようです………

「ヤバッ!!」
「やかましい。」
「う、ウェイトッ!!」
ピタッ…
「なに…」
「先生達だ。」
ガサガサ………。
「おい、お前。」
薮の向こうを睨んだまま、グレイ君がエアリスに告げる。
「なんだ?」
「とっとと逃げろ。」
「何?……もしかして、………バカか?」
「やかましい。」
ズバァァンッ!!
グレイ君の、回し蹴りが炸裂し、綺麗に、エアリスの脇腹に入った。
「グガッ!!………ゴハッ!!……ッツウ……」
「とっとと、っつったよな?」
「お前ら………よく…わからん…」
言いながら、余力をふり絞って、マナを練るエアリス。
「今回は、言われた通りにするが、次は無いぞ。」
ブォン………
別の空間に、吸い込まれるように消えた、エアリス。
「そうだな……」
彼はもう来れない……。
みんな、わかっていたが、口にはしなかった。
魔王が、そんなに生易しくないと、わかっていたから。
「あら?」
スーツの上から、ローブを羽織って、杖を持った、ラミア先生が、薮の中からあらわれた。
「……ハァァ……また、あなたたちなの?」
「ふいうちだっ!!」
「石にされたい?…」
ニッコリと笑いながら、杖を向けるラミア先生。
それを見ただけで、硬直したロイ君。
「ロイィ~、………また、三人とも連れてって……」
「あは~はぁ……」
「ハァァ…いい加減、一人で行動しなさいよ………」
「大体あんたはねぇ………」
「ハイ。ハイ。スイマセン。」
今日も、ロイ君だけが、怒られるのであった。
「日頃の行いがなってない。」
「落ち着いた?」
「うん、なんとか。ありがとう、マリねえ。」
「どういたしまして。」
「さぁ、帰るか。」
「「そうしよう。」」
「だからね?あんたは………」
「ひぃぃぃ……」
「まぁまぁ。」
振り替えると、別の先生が、仲裁しようとしていました。

「長引くだけなのに…。」
「経験者は語る…。」
「なんか、嫌味成分が検出される、言い方だね?」
ゴゴゴゴゴゴ……
「う、ううん?!そんなことないよっ?!!」
「なんか、後ろの方で、すごいSE聞こえるんですが……」
「気にしたら負けよ。さぁ、私の有り難い説法を聞きなさい。」
「まぁまぁ。」
「グレイ君、へるぷみー!!」
「あー、はいはい。」
今日も、騒がしい一日でした。

最近見た夢。

2009年04月17日 14時04分31秒 | 
目が覚める。
足を組んだまま、眠っていたようで、膝が痛い。

起きようとする。
腕が後ろで縛られている。

気がつくと、見知らぬ人間に、みぞおちの少し右と、少し左下を刺された。

叫んだ。
血は出ない、何故なら夢だから。

痛みはある。
夢だから。

目の前が暗くなる。
気を失う。

目が覚める。
場所が変わっている。
でも、体勢は同じ。

起きようとする。
腕も足も動くが、膝が痛い。

感覚を味わっていると、また刺された。
同じ場所を。

呻き、苦しんで、
気を失う。

目が覚める。
さっきと同じ場所。

すぐに起き上がる。
そこから逃げ出した。
僕の視界わそのまま落ちて、出口を映す。
僕が走って抜け出して。

刺された。
同じ場所を。

痛覚はあった。
聴覚はどこかに落とした。

僕が崩れ落ちる。
気を失う。

目が覚める。
元の場所だ。

やることがない。
手は動かない。

疲れたから、足を伸ばして寝た。


………。

同じ場所。
意識が覚醒する。
あぁ、現実か。

母「あいつ、今日、仕事無いんかな。」
兄貴「さぁ…」

イライラする。

母親の声で目が覚めた。
牛「何で起こすん…。」
牛(仕事の開始時間だからだよ。)
母「え?今日仕事は?」
牛「まだ始まって無いよ…。」
牛(まだ伝えてねえよ。)
母「え?!アンタ、今日とか言ってなかった?!」
牛「今日までに書類出すって言った。始まるのは以降からともいった。」
牛(早ければ今日までに決まるとも言った。早い内に書類も出した。)
牛「(やかましいよ、俺)」
牛(屁理屈好きやね、お前)

寝起きは嫌いだ。
現実よりも、夢の方が好きだ。

牛「おやすみ」
牛(さようなら)
母「え?」

スー…、トン。

さぁ、楽しい世界へ……
兄貴「ポテチどうしよう…。」
母「さぁ…。」
牛(さようなら、お前。)
牛「(え?)」
バタンッ
牛「うしっ、いただきます。」
母「え?あんた寝るとか言ってなかった?」
牛「ハハハ、これ食ったらね。」
母「そこのそうめんも、渡したげて。」
兄貴「あ、はいよー。」
牛「お、どうも~。」

現実楽しい。



ちなみに、今年の初夢は、
「Gショック」
でした。

逃げ回りました。

KEEPER ~調停者達~ プロローグ3

2009年04月17日 11時42分38秒 | ORPGストーリー
所変わって、学園の裏山です。
「『ドラえもん』が出てきそうな、裏山ではありませんよ?」
「え?」
また、ロイ君が良く分からない事を言い出した。
今の僕には、理解出来ない。
「うつってるうつってる。」
「えっ?えっ??」
グレイ君に注意されて、しどろもどろに…。
「マリねえ」
「まって!」
今日は、もう十分言ったよね?!。
「落ち着いて。」
言い足りないっ!!?
「ううぅ~…、今は、聞きたくなかったぁ~…。」
「冷静になって。」
追い討ちをかけられてしまいました。
「ひどいぃ…。」
「考えてみて。」
「うぅ…、え?」
と、思ったら、ジェシーの様子が違います。
「危険だよ。」
「あぁ…」
なるほど。
怖じ気付いたんだね。
「見習いさん、まだ言ってるよ。」
「でも、いつもとちょっと、様子が違うみたいなの。」
「まぁ、相手は魔将だし。」
あ、そうだった。
グレイ君のおかげで、色々と思い出した。
魔将の説明がまだでしたね。
前は、世界観の説明で終わりましたし。
魔将とは、魔族の将である、まる
「短っ!」
グレイ君は、地文を読めるようです。
「別に、重要な設定じゃあ、ないけどな。」
読まれて欲しくない、文を読まれてないよね。
「え?何それ?」
「俺一人で、見習いさんを勇気づけていたのに、何、一人で盛り上がってんだよ。」
ナイス、ロイ君。
「そ、そうだよ!頭おかしいんじゃないの!!」
「な……」
なん……だと…?
と、口は動いているのに、声が出ていません。
私自身、言葉を紡げないほど、傷つきました。
言い慣れてないし、相手はグレイ君だもの…。

…。
「ハッ!!」
慌ててグレイ君を見る。
「なん……だ…と…」
未だに、放心中でした。
「マリねえ、」
「フゥ…、何?」
「ラブコメしてる場合?」
な?!
ラ、ラララララッ!!ララッ!!
ラブコメてっ!!アンタ、ラブコメてっ!!
「落ち着いて、声帯使って。ハイッ」
「ヒッ、ヒッ、フー、…」
「それ違う」
「あ、あぁ。そうか、私ってば色々どころか、全部飛ばして………」
「え?マリねえ?」
「~~~ッ!!私ってば!!な、な、な、何言っちゃってんだろうッ!!!頭おかしいんじゃないのッ!!!」
「お、お姉ちゃん!?!!」
「おーい、グレイ?」
「………」
「そんなに太陽見つめると…」
「…ハッ!!俺は今まで何を…」
「おぉ、気がついた。」
「ロイ?どこにいるんだ?」
「え?……まさか…おいッ!!今、何色が見えてるっ?!」
「え?緑と紫と黄色が混ざった光が見え……うげぇ…」
「太陽見過ぎだ!!」

「お姉ちゃん!?」「グレイ!?」「ふおぉぉおおっ!!」「…うぶっ!……げぶっ!!」

ワーワーギャーギャー

やかましぃっっ!!!!!

バサバサバサササ……

「な…」
「やばい…」
「ふぉおっ!!……え…」
「うぐぇ」
魔将……?
「風が止んだ…」
「うぅうぇ」

地表から来て、間もない頃を狙うとわな……人間めっ!!
「ぐっ!!ぅぅううぅうぇっ!」
「…地表?…地表から魔族……元ネタは『天地創造』か?…」(※偶然です。いや、本当に。)

なにを、わけのわからん事を……
「げぶっ!!げぶっ!!」
やかましぃっっ!!!いつまで吐いているっ!!!
「うぅうぇっ!!」
チィッ!!喧しいと言っているだろうっ!!

ドォォォン……

ピピッピピッ
「魔力検知っ!!10時の方向500m先っ!!LVは9っ!!属性は風で、3秒後グレイに激突っ!!」
「うぅうぇっ!!」
「なっ!!」
「グレイ君ッ!!ローブをッ!!」
だめだ…間に合わない……まだ蹲ってる……

金属が擦れるような音が、一瞬鳴り…、

キィィン!!!

思わず、目を瞑ってしまった。
そこに広がる惨状を認めたくなくて。
「なっ……」
「お、反応速度上がってる。」
え?

なに………?
「やかま、しいのは、ハァ、ハァ、どっちだよ、ホォ……うぶっ!!」
「え?…」
「マリー、大丈夫。あんななまくらじゃあ、俺は切れない。」
グレイ君の声が、鼓膜をゆする。
瞼の闇を、切り裂く勇気をくれる。

そこには
木刀を持ったグレイ君が………え?…
「ええぇぇぇえっ!!!?」
「ん?コレ?」
そういって、グレイ君が私に見せたのは…
「真…剣……そんなもの…」
どこで…?
「いや、ファンタジーだし。」
「あ、そっか。」
魔将とかいるもんね。
「上空20m、魔族反応。」
「ハァ…始まっちゃった……。」
「ねぇ?このぷろ、ぷろ、」
「プログラム」
「それそれ。うるさいから切って良い?」
「君には切れまい。」
「うっ…」
そうでした。
「き、さ、ま、らぁぁああっ!!!」
「やかましぃっ!!!」
ドゴォォォンッ!!!
「ぐっ……うっ………きゅう…」
巨大な岩の針が、魔将に、真下からぶつかった。
「お、クリーンヒット」
内股で、表情が痛そうな、ロイ君の報告に、
「やかましい。」
「すいません。」
怒りで返したジェシー。
何かが吹っ切れた様子です、まる
「私だけ真面目なのも疲れた」
普段真面目なだけあって、怒るとこわいです。
「さて、始めますか。」
「やかましい」
「すいません」
「風魔法の使いのくせに、もっとマシな鎌鼬打てねぇのか?」
「私もう、しーらなーい。」
「貴…様……ら…」
「ん?」
「何……者…だ……」
「迷惑問題、迷惑生徒にお任せ、ってね。」
「やかましい」
「すいません」



つづく

KEEPER ~調停者達~ プロローグ2

2009年04月17日 08時48分08秒 | ORPGストーリー
所変わって、講義堂です。
「あ、あう~…。どこだっけ…?」
すごい生徒の数です。2万人はいます。いや、本当に。
「マリねえ、落ち着いて。」
「あう~…、妹になんども注意される、私って……」
「双子だし。それに、いつもの事だから。」
「あぁ~うぅ~…。」
「お、来た来た。」
「お疲れ。」
ゴーグルをつけた、私たちにしか見えない、巨大な矢印の指し示す場所で、木刀と竹刀が入った袋を、少し掲げる人影を発見。

彼は、グレイ。
姓は、誰にも教えていないそうです。

いつも、学園規定のローブではなく、フードの付いたコートのようなローブを、マントのように着けています。
このローブは、母親の形見だそうで、すごい能力を持っています。
なんと、向かって来るマナの流れを、対等、または、正反対の力で打ち消すのです。
簡単に言うと、このローブを、身に着けている限り、回復系、補助系、攻撃系の、全ての魔法が効かないのです。
なんでも、クリスタルの糸で編み込んだ模様が、LV12クラスの魔方陣だとか。

彼の説明を続けたいですが、今は思考の世界から、現実に戻らないと。
何せ、魔将が出て、避難したばっかりですし。この間は、ずっと無言ですし。
あ、魔将の説明がまだでしたね。

えー、この世界、つまり私の生まれ育った世界では、人間と゛魔族゛が、永い間、戦っていて、英雄時代の到来を、半ば諦めている程、深刻な事態に陥っていました。
あ、まだ過去形にするには、早かった。
勘付いているかも知れませんが、この世界では、゛科学が存在しません。゛
私が、調停者になって、一番驚いたのは、魔法が無く、科学で進化して来た世界も在る、という事ですかね?
この世界の特徴なんですが、大地が円いんです。
手の動きで表すなら、上から下に楕円を描くのでは無く、下から上にお椀を描く…そうそう、お椀の内側に大地が広がっているんです。
空に、星や、太陽や、丸い大地が浮かんでいたので、気付きませんでした。
太陽の位置は、いつも変わらないんですがね?

「大丈夫か?」
「ヒャッ!!、ホー?!!」
不意に、グレイ君に、肩を揺すられました。
「大丈夫じゃあないみたいだな。」
「う?!ううん!大丈夫!!大丈夫だから!!」
もう少し、顔を離してくれれば。
「マリねえ、」
「…あぁ、でも、あんまり離れられると傷つくなぁ……え?」
「落ち着いて。」
「はうあっ!!」
今日だけで、何度言われたんだろう。
朝、二回言われて。
学園で一回。
お昼に二回。
それで、さっきのと今ので、もう七回。

「はう~…。」
もう、片手じゃあ、数え切れないぃ…。
今日は、これで終われば、一日の最低記録を、大幅に更新出来るのになぁ…。
でも、まだまだ一日は長いのです。
この熱気はどうにかならないかな。
「こら、そこッ!!優秀生と劣等生。」
「態度はCだろ。」
「俺は発明家っすよ?」
「やかましぃっ!!」
「おうっ!?」
「ハァ…」
「ロイ、お前は、またそんな物持って来て…。」
「これはいつでも、どこでも、ラボに帰れるようにです。」
担任のラミア先生に指摘され、反論に移るロイ君。
あの、二本の棒状の金属は(機械とか言ったっけ?)、結構すごかったと思う。
「実践してみせましょう。」
二本の棒を、一定感覚の距離を保ちながら、壁に立て掛ける。
「ポチッとな。」
棒に付いたスイッチを押した途端…。
パシュッ
カチッ
キュルキュル…
カチッ

ポワン…
「説明しましょうか?」
「いらん。」
棒どうしから、ワイヤーが飛び出し、余分な長さを巻き戻して、準備完了。
後は、移動系魔法のポータルを発動した時と、同じマナの流れを電流で再現します。
先生の否定も空しく、説明を終えるロイ君。
「行って来ます。」
「グッドラック」
二本の機械の間に消えたロイ君を、格好良く見送った後、
「ポチッとな」
「あ」
機械のスイッチを押し、停止させる先生。
途中、声が漏れたのは、私では無く、ジェシー。
「ロイ、早退っと。」
生徒名簿の、ロイ欄早退行にチェックしようとする先生。

ポワン…
「ん?」
「ほらほら、先生が何も分かっちゃいない、便利グッズを持ってきましたよ。まずはこの、体温脱却シート、名付けて『冷えピタ』!」
あ、欲しい。
「おやおや、魔法でも使ったのかい?」
「ご冗談を、ラボにも、この゛科学式ポータル展開装置゛はあるんですよ?それに、遠隔操作も可能です。」
「そんな事より」
「えっ!?」
「規定のローブを着ろ、ローブを。」
愉快な先生です。
後、すごく若いです。
「えぇ、だって」
「でも」
「「魔力を抑制する装備をつけたって、」」
「マナ行使出来ないし。」
「力加減出来なくなるし。」
「お前らの身を守るんだよ。」
「そういう装置もありますし、ほら、このバッジがそうですよ。」
「母のローブを着てますし。」
「あのぉ…」
「何かしら?ジェシー。」
担当する生徒に、言いくるめられて、不機嫌な、ラミア先生
「魔力を抑制するって、本当なんですか?」
「そんなもん、教師に訊け、私は仕事があるんだ。」
そして、イスにドカッと腰を下ろす先生
「は、はぁ…」
やる気を、ごそっと取られた、ジェシーであった、まる


………。
「なぁなぁ。」
思い思いに時間を潰しながら、教師の報告を待つ中、
いつものように、ロイ君が切り出して来た。
「行く?」
「行くか…」
「行く行く!」
「行く…の?」
出席日数は、まぁ、大丈夫かな。
「それじゃあ、行きますか!」
「「「オー!」」」「ぉ、ォー…。」



今日も今日とて、魔族退治です。



つづく

ストーリーを纏めるなら、これが一番!!

2009年04月16日 12時11分15秒 | Lifelog
『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん 7巻』を買ってその日に二度読みした、
牛乳です。


ハーイ、みなさんコンドルワ!
他人の挨拶を、なんの憤慨も無くパクる、牛乳ですよ。

先程の記事ですが。
前々から言っていたオリジナルRPG(製作中)のストーリーです。

このまま終わりまで書こうかと思いましたが、永いんで、まずはプロローグからーとします。
書き終われればいいですけどね☆!


さぁ!
以前、おおまかなストーリーを書きましたが、大幅に変えました。
なので、アテにしないでください。


これから一眠りする、牛乳でした。

KEEPER ~調停者達~ プロローグ1

2009年04月16日 12時01分02秒 | ORPGストーリー
プロローグ
~挑戦者達~


物語は、私が、調停者になる、6年前。
世界が一つだと、信じていた頃のお話です。

語り部は、私。
当時、白魔導士見習いだった、マリア・マナロード。

これから私が……、いえ、゛私の゛始まりの物語をお聞かせします。



ここは、開拓地屈指の、名門魔術学園。
名前は…暗記している生徒の数は、片手で数え切れる程、長い名前です。というか永いです。

そんな学園の昼下がり。
昼食をとるために、面積2平方kmほどの中庭にある、ベンチに、腰掛けていると。

………。

……き…ぞーっ……!!!

ズドドドドッッ!!
「?」
「?」

「…できたずぅぉー……!!」

ドドドド……。

「え…、今のって……、」
「…ぁ」
「え?」
隣りで、黒いローブを羽織り、一緒に食事をしていた子が、頭を押さえるように俯いて、ワナワナと震えていた。
「…ぁあぬぉ、ぉおちこぼれぇえっ!!」
彼女は、黒魔導士(見習い)の、ジェシカ・マナロード。

私の(似てはいませんが)双子の妹です。

「貴重な、購買クレープをぉ…。」
ジェシカの体から、粘つくオーラが、流れ出ています。
その足下では、学園購買部で、一番人気のクレープが、非業の最後を遂げていました。

やばいです。

「ジェシー!!落ち着いて!!」
「ふ……ふふ…ふ…、あいつが相手だと、沸点がマイナスを下回るわ…。」
エマージェンシーです。
「立派な魔導士の心得を思い出して!!」
「悪、即、塹…。」
違うからっ!色々とっ!!
「常に、冷静でいる事でしょう!?」
「…そうそう、常に、冷血に…」
「違うってばっ!!」
私は、立派な魔導士には、なれないかもしれません。
「でも、人としては立派な方だと思う。」
「え?」
「あ!いや!!別に、常に冷血が、正しいって言ったのでは無く。こっちの話でっ、て、自己愛が激しいぞ、マリー…」
「マリねえ、」
「ブツブツ…え?」
「落ち着いて。」
昼夜逆転っ!!
違うって!
立場逆転っ!!
「あ、ぁ、ぁぅー…。」
「今からじゃあ、追っても間に合わないしね。」
「そう…だね…。」
頭を落ち着かせながら、先程の生徒が、走り去った方へ目を向ける。
「ほへー」
「マリねえ、だらしない。」
「あ、ごめん。でも、速いね、ロイ君。」
「ほんと、授業もあれだけ真面目に受ければ言いのに。」
広大な中庭の、万葉通りの先に、彼、ロイ・ウィリアムズの姿は無かった。
「また、ゴミでも作ったんでしょ。」
「わぁ、ジェシーひどーい。面白いのにー。」
言いながら私は、右腕に巻いた、リストバンドと、四角いガラスをはめたベルトのバックルを、合わせたような物の、ガラス板(ロイ君の話では、画面とか、ディスプレイだとか)をのぞきこんだ。
「あれ?」
「ゴーグル付けないと。」
「あ、そっかそっか。ありがとう、よく、覚えてたねー。」
彼は、゛マナ゛を行使出来ないので、ジェシーに落ち零れと言われていますが、いつも、よくわからないけど、面白い金属の塊を作って来ます。
この間は「伝説のミスリルゥー!!」と言って、本当に鉱石を作って来ました。
でも、いつものように「学園に、家庭のゴミを、持ってこない!」と、ジェシーに叱られていました。

「!、べ、別にっ……!!おっと。」
「どうしたの?」
言葉を途中で閉めたジェシーを、不審に思い、首にかけていたゴーグルを、目に付けながら聞いてみる。
「前に落ち零れと、竹刀が話してたんだけど。」
「ロイ君と…グレイ君が?」
リストバンドを眺めるのをやめて、ジェシーに目を向ける。

ハイ。ちょっと、(かなりの過小評価)グレイ君が気になってます。

「落ち零れのタイプは、「べ、別に~だからね!!」とか言う奴らしい。」
「あ~。」
前に、私もそんな話に、混ぜてもらったなぁ。
途中から、話が変わって、「ジェシーは詰んでる。」とか言ってたっけ。
まだまだ、未来ある子だと思うんだけどなぁ。
「今、あたし、それ言いかけた。」
「あ~。」
ニヤニヤ
「マリねえっ!」
「ご、ごめんなさ~い!!ひとに恋愛をとやかく言う権利ないもんね~!!」
「違うってばっ!!!」
周りから奇有な目で見られながら、特製ゴーグルをつけた、本気の追いかけっこ開始。

グレイ君のタイプは、聞こえて無いんだね。ハァ。


「どこ、ハァ、ハァ、行った、?」
「お、見習いさーん。」
「やかましぃっ!!」
「うぉっ!?」
「やっぱり、落ち零れか…。」
「何してんの?」
「マリねえ探してるんだけど、このレーダー壊れてない?」
「座標Zは高さな。」
「なるほど、二階か。」
「わわっ、バレちゃった!」
「マリねえ、そんなとこから顔出したら、落ちるよ?」
「大丈夫だもーん。ところで、ロイ君。」
「うん?このゴーグルの新しいプログラムの事?」
「そうそう、この四角いののせいで、地図が隠れちゃって。」
「四角いのじゃなくてプラウザ、地図じゃなくてレーダーね。」

ピピッピピッ

「わ?!」
「きゃっ?!」
「おっ。さっそく機能してるな、どれどれ……なっ?!…LV9!!?」
「え?なになに?これ。」
「やばい。」
「え?」
「近くで魔将が出た。」
「「な……。」」



つづく。