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需給悪化が株価反発の重石(T&C)

2009-07-21 12:40:54 | 相場動向

■日本=需給悪化が株価反発の重石  日経平均株価の戻りが悪い。6月米雇用統計の発表で景気回復基調の継続シナリオを不安視した日米欧株式市場は大きく下落したものの、その後の米企業の好決算発表を受けて反発。7月前半の安値からの上昇率はS&P500指数が7.0%、FT100指数が6.3%、DAX 指数が8.9%に対して日経平均株価はわずか3.8%に留まった。3月安値からの上昇率も7 月初めまでは4指数中でトップであったが、DAX指数、S&P500指数に遅れをとることになった。(図表1.参照)  戻りの悪さは株式需給の悪化が大きな要因と考えられる。直近の三市場信用買い残高は4月3日の9062億円から1兆5910億円に6848億円の増加。信用倍率は0.88倍から1.77倍に拡大。しかも6月初めに-4.3%にまで改善した信用評価損率は-12.4%にまで再び悪化している。また公募増資による資金の吸い上げも大きい。6月の公募増資は合計9320億円、7月も1兆円規模と続いている。2ヵ月連続の1兆円規模の公募増資が相当な荷もたれとなっている。  日本経済は米欧経済に先駆けて逸早く景気底入れ宣言をした。株価指数もそれも先取りして上昇したが、実際は経済のファンダメンタルズを反映したというよりも、景気回復への期待だけが先行したものと思われる。それを先導したのが個人投資家の信用取引を中心とした買いではなかったのか。米欧株価指数に比べて、足下の日経平均株価の戻りの悪さはそれまでの過度の期待の修正と思われる。  今週から四半期決算が本格化する。外需の伸び悩みと円高の進行で輸出企業は慎重姿勢を崩していない。内需にしても景気対策による需要の先食いで下期に不安が残る。よほどのポジティブ・サプライズがない限り再び1万円の大台を回復し、さらに上伸することも難しいと思われる。今週の日経平均株価の予想レンジは9300円~9800円

 

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