
庭へのドアを開けると、お隣のチューリップが目に飛び込んできました。
えっ、もう咲いてるのね。そう思った瞬間、
「このチューリップ、お宅のじゃない?」頭の中で懐かしい声がしました。
ある年、我が家の珍しい原種のチューリップが1本混じって咲いていました。球根が風で飛んで来たのね・・
いつも掃き出し窓から声をかけてくれる明るく面倒見の良い方でした。
東京の子供宅に出かけていたある日、突然訃報を受け驚きました。
71歳で病死だと知った時、信じられなくて涙があふれると同時に、
人生に終わりがあることを知らしめられました。
夫の介護に絶望していた私に、主体的に生きることを思い出させてくれたのです。
あれから7年が過ぎた今も、庭に出ると明るい声が聞こえます。