【要旨】前回決めた1億円の国債売却の承認を得るため、原﨑前市長に説明する会議です。
【開催日時】令和6年2月21日(水曜日) 10:20~10:50
【開催場所】本館2階 庁議室
【 出 席 者 】原﨑市長、本夛副市長、経営企画部長、財政調整課長、財政調整課財政係長、
経営戦略課企画係長、会計課長、会計課審査係長
【審議内容】
1.国債の現金化について
会計課長:資料の「既発・国内債券のご案内」は、M証券より提出いただいた資料です。「保有
国債(M証券)」は2月13日時点で、M証券の債券を売却した場合の受け取り金額の表です。
13回利付国債(期間40年)と65回利付(期間30年)は、アンダーパーで買っています。63回
利付国債(期間30年)はオーバーパーで買っています。損失は63回が大きくなっています。
このため、損失を少しでも少なくするためには、アンダーパーで買った国債を売るべきでは
ないかと考えています。
「債券売却収益等」は平成29年度以降の債券の運用時の収益等の表ですが、令和5年度の
見込みを見ると、キャピタルゲインは、ありません。インカムゲインが定期預金分も合わ
せて、約7,100万円あります。債券を売却した場合に、損失をこれに収まるくらいにする必
要がありますが、その全額を使うと目立つため、半額の3千万円を損失に充てるのが限度
だと思います。そう考えると、国債の1億円の売却が限度となります。売るとしたら、65
回利付国債(期間30年)の1億円分になると思います。
原﨑市長:令和5年度は1憶円分の国債を売却するしかないのですか。
財政調整課長:「※基金現金の推移(各年度3/31時点)」をご覧ください。令和5年度実施計画調
整後というのが、市長へご説明していた部分です。令和5年度から3億円づつ現金化していく
と、現金が不足するのが令和9年度で1億2千9百万円不足します。令和6年度当初予算編成後
を見ると事業の追加等で財政調整基金の持ち出しも多くなっています。それを反映させる
と令和5年度に国債の1億円を現金化したときに、令和8年度で1億7千百万円の残額とな
り、令和9年度には4億3千2百万円不足することが見込まれさらに悪化してきます。令和5
年度実施計画調整後と比較すると、3億円の現金化を1億円にするすることで、2億円の
差額があること、他の事業の増加の1億円で、実施計画時より3億円の増加があり、実施
計画時より厳しくなっています。これは、今年度売却する予定の1億円を見込んだ場合と
なっています。このため、必ず1億円を売却しなければならないと考えています。売却しな
ければ、今後に必ず支障が出てきます。
原﨑市長:まずは、今年度1億円分の国債を現金化するということですね。その次はいつ売る
ことになりますか。
財政調整課長:令和6年度も国債を3億円分売ることで、計画しています。ただし、実施計画、
中期財政見通し、当初予算の段階で、図っていかなければなりません。あとは、金利の状
況をみて、金利が上向けば売りにくくなりますし、金利が下がれば売りやすくなります。
その状況も同時に見なければタイミングがはかれないかと思っています。
原﨑市長:それでは、1億円分の国債をいつ売りますか。
財政調整課長:近いうちに売りたいと思っています。
原﨑市長:2月中に売りますか。
会計課長:3月中旬を考えています。
原﨑市長:年度内にM証券の国債を売るということですね。
経営戦略課企画係長:国債を売った場合、どのくらいの幅まで損を出してもいいかというのを
決める必要があります。「保有国債(M証券)」の資料を見ると、損失を3千万円以内とするな
ら、単価が69円くらいなら損失が3千万円以内に収まることになるので、このラインで決
めさせていただきたいと思います。ただし、単価を71円、72円のタイミングで売ってほし
いというのもあると思うので、この期間で、この単価で売るというのを決め、決済をと
り、M証券に相談することになると思います。
原﨑市長:2月13日段階では、国債を売った場合、損失は3千万円に収まっていますか。
財政調整課長:収まっています。3月中旬に国債の売却を考えているということなので、売却期
限を3月中旬の何日までという日を決め、相場を見ながら(損失が)3千万円を超える前
に売るということにしてはどうですか。
原﨑市長:2月13日と今日で比べたらどうですか。
会計課長:0.6円くらい上がっています。
財政調整課長:損が減ってきているということです。
経営戦略課企画係長:この価格が止まった瞬間に売るという相談は証券会社とタイミングを協
議してください。
財政調整課長:あわよくば、13回利付国債(期間40年)を売った場合の損失が3千万円を切るよう
な状況があれば、そちらを売ってほしいです。来年度以降が有利になります。
原﨑市長:どうして、13回国債の方が、65回国債より売った方がいいのか。
財政調整課長:65回利付国債は30年国債で売るときに高く、売りやすいです。13回利付国債(期
間40年)と比較すると65回利付国債の方が処分しやすいです。もし、13回利付国債を売
り、その損失が3千万円以内に収まるのであれば、13回利付国債から売ってほしいです。
経営戦略課企画係長:ただし、40年ものの13回利付国債の利率は0.5%と高めなので、利息を稼
ぐということでは、手元に残しておいた方がいいのかもしれません。ただし、売れなくな
る可能性もあります。
財政調整課長:利息を稼ぐということですね。
経営戦略課企画係長:来年度以降は、この40年国債は残して、他の証券会社の国債を売却した
ほうがいいかもしれません。
原﨑市長:13回利付国債(期間40年)は残し、65回利付国債(期間30年)を売却しましょう。
財政調整課長:国債の売却について、決算報告時に利子収入がなぜ少なくなっているのかとい
う話が出てくると思います。説明としては、基金の中で、現金保有率が20~30%しかない
ため、現金化をしていますという説明になります。その現金保有率を将来的に何パーセント
までもっていくという計画を中期財政見通しまでに示していく必要があります。割合もです
が、現金をいくらくらい持っておくということも含めて決めていかなければまりません。
原﨑市長:先週の資金管理運用会議での内容も、同じ内容ですか。
財政調整課長:同じです。
経営戦略課企画係長:国債を売却した場合、令和5年度の利子収入が3千万円になる見込みです
が、平成29年度の利子収入が3千万円くらいです。今年度の国債の売却は、今年度に現金が
ないから行ったのではなく、現金の保有率のため、現金を持っておかなければ会計処理が
できなくなることから、計画的に現金化していますという説明をしていく必要があります。
現金の金額を見ながら実施計画を精査しなければ、現金不足が発生する状況があり得ます
財政調整課長:最終確認ですが、3月中旬に売却するということですが、3月15日が金曜日で
す。このため、3月15日までに、下回らないタイミングや下げ止まりがあった時に、売ると
いうことを決定いただきたい。その内容で決裁を回していただいて、進めていきたいと思
います。
経営戦略課企画係長:売却するのは、65回利付国債(期間30年)の1億円分で良いですか。
原﨑市長:良いです。
会計課長:では、M証券に売却について依頼します。
2.その他について (特になし)
【コメント】
福津市役所お得意の「話のすり替え」のテクニックが赤裸々に語られています。現実は「債券運用の失敗によって基金の現金不足になっている」のに「現金保有率が低いため、計画的に国債を売却している」と別の原因にすり替えています。福津市役所の話は「なぜ」と問いかけ続けることが、良いと思います。「なぜ現金保有率が低いとだめなのか?」です。実践してみてください。