でっかく育て!アルダブラ

アルダブラゾウガメ他我が家の爬虫類を紹介していきます。

アメハコベビーの飼育方法

2024年08月29日 | その他
以下は私からハコガメのベビーを購入してくださった方にお渡ししているケアシートの内容に少々加筆したものです。
アメハコベビーの飼育を検討している方は参考にしてみてください。
ただ、他の方から購入した場合は違いがあるかもしれません。
販売者に聞くのが一番確実です。
あくまで私から購入していただいた場合です。

アメリカハコガメのベビーは個体によっては繊細な面を持っている場合があります。
連れ帰ってすぐに餌を食べる屈強な子もいれば、環境の変化により一時的に餌を食べなくなってしまう個体もいます。
下記の内容をよくお読みいただいて飼育の参考にしてください。
5~6cm程に育てば丈夫で飼育しやすくなりまが、それまでは温度、湿度、餌、安静の4点については十分注意してください。

① 温度
温帯産のアメリカハコガメは孵化後冬眠にそなえるよう体が作られています。温度の低下を感じると体の機能が冬眠体制に入ってしまうようです。その後温度を上げても餌を食べず体内の季節感が狂いそのまま☆になってしまうことが多いです。季節感を夏モードにキープするため、必ず最低30度は保つようにしてください。日中は32度ほどにあげるのも夜昼のメリハリがついて良いです。器具故障やイレギュラーなオーバーヒートに注意が必要です。
  
② 湿度
湿った環境を好みます。乾燥した環境だと少し油断すると干からびて死んでしまったり甲羅が凸凹と成長したりします。なお体内の水分量の関係から水飼い(薄く水を張った環境)より陸飼い(陸場中心で水入れ設置)の方が餌を食べやすいように感じることがあります。乾燥(干からびないように注意!)と高湿度のメリハリで食欲がわく感じです。自然下ではずっと水に浸かっているのではなく雨の時などに活性をあげるので自然に近い形なのかもしれません。我が家の黒血統のトウブハコガメは特に陸棲傾向が強いように感じています。

③ 餌
基本的に生き餌を好みます。基本的に我が家ではワームから餌付けているので、私から特に指定が無い場合は、最も好む餌はミルワームです。人工飼料はカメブロスを与えています。ただ、環境が変わった場合一時的に餌を食べなくなる場合があるので、その場合はミルワームをあげてみることをお勧めします。水場より陸場での動きに反応しやすいです。ミルワームを食べるようになったら人工飼料をあげてください。栄養バランスの点から最終的に人工飼料を主食にすることをお勧めします。その他、鶏のひき肉、コオロギ、ミミズ、乾燥エビなどを与えるのも良いでしょう。なお、朝方に活動する傾向が強いので餌やりのタイミングを合わせます。また、おなかがすくと自分からうろうろするので目の前にそっと餌を落とす方法も良いでしょう。

④ 安静
アメリカハコガメのベビーは慣れてしまえば良いのですが、慣れるまでは繊細な部分があります。環境が変わった場合は、潜れる環境(水苔等)を作って安静にさせる必要があります。触ったり覗きすぎたりするとストレスと感じる個体もいます。また明るすぎるのも良くありません。紫外線を当てることより薄暗くして安心できる環境にしましょう。温度、湿度を保ち4~5日は安静を心がけましょう。安静にしていれば餌を食べなくて(水は必要です)も一月ほどは生きています。頻繁に覗いたり必要以上に障ったりするのもよくありません。掃除なども極力回数を減らしましょう。潜っている間は無理に掘り出さず、自力でうろつき始めるのを待った方がよいです。


 

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孵卵・孵化に関する考察

2022年08月11日 | その他


6月から8月はアメリカハコガメなど温帯種を飼育している方たちは
繁殖については1年間取り組んできた成果が分かるかなり重要な時期ですね。
私も平静を保つよう心掛けていますが、一喜一憂してしまいなかなか大変です💦

今回はアメリカハコガメほか水棲カメを25年ほど繁殖させてきて、孵化時に感じたこと一部ですが記してみました。
アメハコ以外でも他種の柔らかい殻の卵にはおおよそ当てはまることのようにも思います。
リクガメや固い殻の種では当てはまらないこともありますのでご注意下さい。
これまで数千個は孵化させてきているので経験・サンプル数としてはかなりあります。
ただあくまで私見ですし他の飼育者と行い方・感じ方が違っている場合があるかも入れません。
飼育環境が違いますし、推論でしかないこともあるのであくまで私の方法の場合、私の考え方ということで
他の飼育者の考え方を否定するのもではありません。
もし、違うなとかこうじゃないか?などと感じたら御意見いただけるとありがたいです。
自分の視野や思考を広げるチャンスとらえます。

①基本一斉孵化
孵化予定日の前日位に卵の表面に💦のように水滴が滲み出てくる場合があります。
ただ、これは絶対そうなる訳ではなく、前兆なくいきなり孵化する場合もあります。
卵内の水分量によって違うのかな、と感じています。
しっかり水滴のように滲み出るのが普通です。
殻の表面が均一に濡れたように、じんわり水分がつくのは発生停止(死亡卵)の可能性もあるので勘違いのいように。

基本的に一緒に管理した場合ほぼ一斉に孵化します。
ヨークサックが吸収され出てくる準備ができたら孵るのでしょうが、なんとなくなにか合図があるの?
と感じてしまうこともあります。
同時に孵化してもヨークサックの大きさに結構な差があることがあるのがそのように感じる要因です。
ヨークサックが十分な大きさまで吸収されてなくても他の個体と一緒に割れることもあるという印象です。
残念ながら弱っている卵はこのタイミングで自分で出てこれません。
最初の卵から3日待って出てこれないのはダメな卵の場合がほとんどです。
また、少しだけ割れて息絶えているケースもあります。
卵の状態がそこまでの力しかなかったということだと思います。

②卵を割ってあげることについて
適切なタイミングで割ってあげれば生かしてあげられるのではないかと思うのが心情ですよね。
ただ私は効果はかなり限定的であると考えています。
そうと分かっていて自己責任で割ってみることは否定はしません。
私も孵化が遅れた卵を割ることがありますが、ほとんどが力なく、ヨークサックも大きく、その後吸収が進みません。
元気な卵であれば、予定日より早く割ってしまっても、より卵黄が体の大きさ小さければ次第に吸収していきます。
孵化が遅れてた卵の場合、割ったときにヨークサックが体より小さいくても吸収していかないんですよね。

割ってみたい場合は、最初の卵が孵.った翌日及び翌々日に割ってあげるのがよいかと。
当日でも大丈夫ですが、自分で出てこれるかどうか確かめたほうが今後の飼育の参考になるかなと。

ちなみに早く割ってしまった場合、予定日より5日以内だったら生き抜けることが多いかな。
つまり孵化日前は5日、後3日がホットポイント。それから外れるとかなり厳しいと感じます。

孵化時に窒息防止のために顔の周りの羊水をとってあげる行為をされる方もいますよね。
私は特に必要性を感じていないので行っていませんがやってあげて個体にマイナスになるものではないのではないので
気になる方は行ってあげればよいのではないでしょうか。
あくまで推論ですが、孵化後に「羊水におぼれてしまう」要因としては
・かなり弱っている
・卵内の水分が多すぎる
この2つの要因が重なった場合なのかもしれません。
または、かなり弱っていて生きていく力の無い子かもしれません。
卵内の水分量については語られていませんが孵化前の卵は思いのほか水分を必要としません。
「少し凹むくらいが丁度いい」などという方もいます。
水分多めで管理している場合は羊水の量が多くなり弱っている個体の場合は溺れやすくなるということもあるのかな、と感じます。
割ってあげて助かった。とほんとに言えるのかは実際は誰にもわかりません。
割らなくても自分で割って出てこれる卵だったかもしれませんし…。
あとブリーダーとしてはできるだけ自然な状態で孵化した個体を販売したいなとも思っています。
野生下では様々な苦難を乗り越えた屈強な個体が生き抜き、子孫を残していきます。
人間の手を加えて誕生した個体は将来的に繁殖などに影響が出ることもあると思っています。
あと、生き物の誕生については非常に神秘的で解明されていない部分も多く人の力でどうこうなる部分は少ないという思いもあります。

ただ、私が全く手を出さないわけではありません。
主に状況の確認のために手を加えることもあることは御承知ください。



【まとめ】
長年飼育してきて感じることは生き物の素晴らしさです。
当たり前だと思ってしまうとそこまでですが、生き抜くための体の作り、習性などよく観察し、じっくり考えると凄い!
と感じることがほんとに沢山あります。その中でも生命誕生はほんとに神秘的だと感じます。
生き物飼育・繁殖を通してその素晴らしさをじっくりと感じ楽しむことができるのは素晴らしいことですね。
私たち人間のことを見つめ直す良い機会にもなるのではないでしょうか?











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孵卵に関する考察・床材他(亀編)

2022年04月23日 | その他


孵卵する床材についてはいろいろな見解がありますね。私は水棲ガメには水苔、陸ガメには黒土を使用しています。理由は経験を積んできたものなので湿度を調整し易いからです。孵卵には湿度を最適に保つことが必要で、それに関して自分の方法が確立できているという意味です。温度は管理しやすいですが、湿度はコツをつかむまで、なかなかやっかいでした(^^;)ちなみに湿度計は使用してません。保管している容器内の湿度と卵が接している床材の湿度と両方を適切にコントロールする必要があります。当然相関関係があります。空気中の湿度を図ることができても床材と卵が接している部分の湿度を正確に判断するのは、なかなか困難だからです。ただ慣れていない人は空気中の湿度だけでも計った方が無難かもしれません。

○水ガメ
水苔だったら水につけた後の絞り加減。水にしたしてたっぷり水をしみこませた後、あらん限りの力で手で握り(自分の握力は50kg位)余分な水分を落とします。
これでOK。私は基本密閉した少し大きめの発砲スチロールに入れるので、その後は特に水分を足したりしません。週一程度の空気の入れ替えをします。厳密に言うと柔らかい弾力性のある殻の種は上記でOK、固い殻の種はそれよりやや乾燥気味がベストです。柔らかい殻の種は卵が水分を吸って膨れたり、乾燥しすぎて凹んだりしないように調整します。固い殻の場合湿度が高すぎると亀裂が入って中なら液が染み出てきます。その場合は湿度が高すぎるので少し湿度を下げる調整をします。この状態のときボンドなどでふさいでる方がいますが私は何もしませんが普通に孵化してます。

○陸ガメ
黒土だったら土の色(湿っていると黒、乾燥するにつれ白くなります)で判断します。
ほんの少し黒くなっている感じの湿度が有ればOK。かなり乾燥気味で管理です。湿らせるという感覚より乾燥した床材に湿度を少々加えるといった感じですかね。見聞きすると湿らせすぎでの失敗が多いようですね。以前温室内でギリシャリクガメが自然孵化したときはカラカラの状態だったので湿度はほとんどなくてもいけるのかもしれません。

ということで床材は、「なんでもよい」というアバウトな結論です。空気穴をもうけているか、密閉しているか、どの位の頻度で中を覗くか、どの位の大きさの容器か、など管理の状況が違いすぎるので、各自で湿度の管理のしやすい物を見つけてくださいという当たり前の答えに落ち着いてしまいます(^^)昔のフィッシュマガジンでミツユビハコガメの卵を特別なことはせず、雑巾を使用して孵している人がいたのが凄く印象に残っています。

その他
①殻が割れたら
【発生初期の場合】薄皮が残っていれば湿度に細心の注意が必要ですが孵ります。薄皮まで破れてしまったらはまず ダメですね。我が家では孵ったことがないです。もし、孵った実例があればぜひ教えてもらいたいです。
【発生中期以降】中から液体が出てきても湿度さえしっかり管理すれば孵ります。
②カビの発生。カビた卵をそのままにしておくと他の卵に移るという情報を目にすることがあります。私は実感してことないです。おそらくダメになった卵があるということは他の卵の状態も良くないケースが多く、ほぼ同時期に発生が止まってカビたのを移ったと勘違いしているケースではないでしょうか?といってもカビた卵は人間の衛生的にも処分しますけど、どうしても諦めきれない、万が一にでも生きてるのではなどという場合もありますからね。

 過去の数千個の亀の卵を孵化させましたが、卵の殻のシステムって素晴らしくよくできていると思います。人間がちょっと補修した程度では到底及ばない仕組みに感じます。特に細菌、雑菌に対する耐性はほんとに素晴らしいです。
 以上25年間孵化させてきた考察をまとめてみました。言葉足らずや表現がうまくない箇所。思い込みや勘違いもあると思います。ご意見・情報は真摯に受け止めますのでお知らせください。


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リオグランデクーター♀を死なせた原因

2022年04月13日 | その他
題のとおりです、、、、

2005年位に我が家に来たと思うので、15年位飼っていたことになるのでしょうか。
今は全くと言っていいほど入ってこないWC個体。
30cmを超える大きさの迫力。

昨年から繁殖をさせていて、よりよく飼おうとしたのがあだとなりました。
繁殖させるまでは年に一度の水替え、グリーンウォーターの状態。エサは週に2回程度。
この辺のラフな感じで、ずっと元気に生きていたので、バランスがとれていたのでしょう。
うまく繁殖できたのでこの年は少々餌の量を増やしました。
当然以前より水は汚れます。
すると水替えも月に1回程度します。
常に水が透明な状態になりました。

死体を見つけたときは、池の底の大型ブロックと池にしていた容器の突起にがっちり挟まった感じ。
動けなくなって溺死していました。
クーターのWC個体は非常に臆病でなかなか慣れません。
人の気配を少しでも感じると、一目散に隠れます。
グリーンウォーターのころは隅に隠れるだけだったのが、水がきれいになったので、より隠れるようとして潜り込むようになったのだと。

かなりガッチリ挟まっていましたが、自分で入り込んだのなら出られそうなものですが、、、
けどよく考えてみると、おそらく前に掻き進む力は強くても、後ろに掻き戻る力はそれほどでもないのでしょう。

まあ、そもそもそのような場所が池の中にあるのがいけない訳で、簡単にいうと飼育ミスですからね。
しかし、痛恨の極みでした。

現在生まれた2019、2020CBの10匹を頑張って育てています。

※画像は元気なときのものです。

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アメリカハコガメの野外飼育への切り替え

2022年04月01日 | その他
アメハコにとって野外飼育が良いのは我が家で長期飼育てきていることからも明らかです。
ただ室内から野外に切り替えたときに体調を崩す個体がいるのも事実です。我が家で体調
を崩す要因の中で一番多いかもしれません(汗)環境の変化により抵抗力が落ちるのが主な
原因だと思います。あと温度も室内のほぼ一定から日中の暑さ、夜間の温度低下など過酷
な環境になることも要因の一つと考えられます。リクガメは太陽光の下で生き生きします
が、ハコガメはまずは隠れるようとするのでストレスを感じている場合が多いのではない
でしょうか?感じたことをいくつか挙げてみます。

◎野外に出す時期私は以下の2パターンが多いです。

【梅雨明け】
比較的にポピュラーな方法です。温度低下によるストレスを感じにくく餌を食べなくなる
ケースが少なく感じます。ただ、それでも陰に入ってしまってしばらく(3~4日)は出て
こない個体もいます。個体によっては餌を食べても成長せずそのまま冬を迎えることにな
る子もいます。
【3月初旬】
2月後半ころから室内で段階的に飼育温度を落としクーリング状態にします。3月初旬に
外に出しクーリング状態のまま野外飼育のサイクルに乗せます。この方法のメリットは半
冬眠状態にうまくもっていければ環境変化のストレスを受けにくいのと夏場に成長が見込
める点です。最近はこちらの方法を多くとっています。

◎春~夏に野外に出す場合の一般的な注意点、配慮事項は以下のとおりです。※冬眠中、
クーリング中を除く

・まずは日中短時間出して、徐々に出す時間を伸ばしていく。
・可能ならば単独飼育。特に室内で単独飼育していた個体を野外に出したときに他個体と
一緒にすると2重のストレスとなり問題が起きる確率が高くなります。
・生餌・生肉を与え引きこもらせない。一時的に人工飼料を食べなくなる個体が多いので
好きなものを与え活性を落とさないようにします。
 室内飼育では多少弱い個体であっても保護された環境なので生き残れる環境だというこ
とを頭に入れておいてください。丸一年うまく野外飼育できて成長が始まればその後の長
生きが見込まれます。リクガメは飼い込んでもちょっとしたことで体調を崩すことがある
のに比べ、ハコガメの場合は飼い込むほど環境に慣れ丈夫になるように感じます。
 

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