▼AllSeen Alliance
リナックス?ファウンデーション(Linux Foundation)が米国時間10日、「AllSeen Alliance」という新たな業界団体の発足を発表した。同団体では、さまざまな家電製品やモバイル端末などが連携する「モノのインターネット」("Internet of Things"、IoT)」普及促進を目指していくという。
AllSeen Allianceへの参加を表明したのは、クアルコム、LG、シャープ、ハイアール(Haier)、パナソニック、シスコシステムズ、シリコン?イメージ(Silicom Image)、TP-リンク(TP-LINK)など23社。各社は相互運用性のあるデバイスやサービスを実現するためのオープンソフトウェアフレームワークの開発で協力し合うという。
また、クアルコム(Qualcomm)が開発したデバイス接続技術「AllJoyn」のソースコード提供も発表されている。「AllJoyn」は同社が2011年から開発を進めているP2P型のデバイス接続フレームワークで、最近ではデバイス間でのメディアの共有などにも利用されており、先日にはLG製テレビへの採用が発表されていた。
同社では「AllJoyn」のコードをリナックス?ファウンデーションに提供し、オープンソース化することで、現在各メーカーなどでバラバラに進められているスマートテレビやスマート家電などの連携機能開発をいっきに促進できると期待しているという。但し、この話題に触れたThe Vergeでは、クアルコムがこの2年ほど進めてきたAllJoyn普及の取り組みがあまり成果を上げていなかったとも付け加えている。
The Vergeでは、AllJoyn採用のメリットについて、ユーザー側で対応端末の設定(ペアリング)の手間が省けることや、Wi-FiやBluetooth、Zigbeeなど接続方法を選ばないことなどを挙げている。また同媒体に対し、クアルコムの幹部は「照明やエアコン、自動車のダッシュボードなどまで操作できる標準のインターフェイスが近いうちに実現できる」とし、さらにたとえばスマートフォンを携帯したドライバーが運転席に乗り込むと、ダッシュボードが反応して自動的に音楽が流れたり、空調が作動したりするような使い方も視野に入れている、などと述べている。
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