「人生百年時代」
「人生百年時代」という言葉が、80歳の壁を高くしているという。
長寿になったことは喜ばしいが、
「長生きしなければならない」という呪縛にかかっているからだ。
本書はその呪縛を解くヒントに満ちている。
和田さんが長年勤めた浴風会病院は高齢者専門の病院で、
毎年100人ほどの遺体を解剖した。
すると、本人は自覚していないにもかかわらず、
体の中に大きな病巣があり、
それ以外の病気が原因で亡くなっていた、という例が少なくなかった。
つまり、最後まで気づかない病気がある、ということだ。
癌もその一つだ。
85歳を過ぎた人を解剖すると、
ほとんどの人の体にがんが見つかる、と驚くべきことを書いている。
本人が気づかないがんもあるし、
生活に支障がないがんもあるというのだ。
ここから導かれる結論は、「80歳を過ぎたら我慢をしない」という生き方だ。
癌にならないために食べたいものを我慢したり、
好きなお酒やタバコを控えたりすることもない。
むしろ好きなことをして気楽に生きるほうが、
免疫力が高まることも分かっており、癌の進行を遅くするという。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます