激烈に遅くなってしまいましたけど…
(むしろあっという間に一ヶ月）
2/25（木）の特別講義レポートです。
しかも、な、長っ！超長くなった！！！
でも面白い話が満載だったので、
なんとか押し込んでみました！
私が関わっている
東京デザイン専門学校夜間キャリアコースイラスト一年コースの特別授業に
（有）ザリガニワークスの武笠太郎さんと坂本嘉種さんをゲストにお迎えしました。
お二人とは、FEWMANY関係のイベントでご一緒させていただいている間柄。
丁度、この時期ポールスミスでの展示も開催中で、
本当に凄いタイミング！お忙しい中、本当にありがとうございました。
（有）ザリガニワークスとは、
武笠太郎さんと坂本嘉種さんによるマルチクリエイティブ会社。
代表作品には、「自爆ボタン」、「コレジャナイロボ」（グットデザイン賞2008年受賞）、
など、その飛びぬけたアイデアとユーモアセンスでアート界を絶賛震撼させ中。
そんなザリガニさんたちに、
そのアイデア出しやコンテンツ展開のヒント・体験談などお話頂こうと企画しました。
講義のテーマは、
『キャラクターコンテンツのデザインや企画について～ザリガニワークスお仕事事情～』
講義内容をいくつか紹介。
講義前半は、ザリガニワークスがどのように生まれて、
どのように商品開発と展開をしているかという紹介。
破天荒な多摩美時代からそれぞれの社会人時代、太郎さんの「太郎商店」を経て、
大学の先輩である坂本さんの参入、そして「ザリガニワークス」誕生。
おもしろ画像がちょいちょい入った資料画像のスライドと、
そのお二人の独特ゆるめテンションで会場から笑いが絶えませんでした。
（学生時代のスナップやらグッドデザイン賞のなんちゃってスナップはなんとも！！）
これなんかのお笑いトークショー？みたいな…。
★会社案内としてのZW
各アートイベントやショップなどで配布されているザリガニワークスの完全自作自演フリーペーパー「ZW」は、
実は会社案内の位置づけでもあるとの事。
文章だけでは、会社のテイストが伝わらないから！とのこと。
こんな楽しい会社案内だったら「この会社とからみたい！」と
興味持っていただけるだろうなあ…。
そういえば、
いつも「ZW」を持ち歩いてらっしゃって、
自己紹介のときに配布している印象がありました。
PENTAXから発売したコレジャナイロボモデルのカメラのきっかけもここからだった!
というからとにかく配信していく事が大きなお仕事に繋がっているのだなあ、
と実感しました。
休憩中には、
皆さんがザリガニワークス商品を手にとってわいわいしておりました。
何度も自爆ボタンのスイッチが押されてましたね…。ホールに響いてたわ…
そして、
第二部開始がコレジャナイロボのテーマソング「IT IS NOT THIS!コレジャナイロボ！」
（歌：水木一郎）で登場という…このパフォーマーっぷり…！
★新キャラクターZARIGANIBOYZ誕生秘話
坂本さんデザインで生まれた新キャラクター「ZARIGANI BOYZ」。
キャラクターがどのように生まれたか、どんな設定でどんな想いで…と、
誕生ほやほやだからこそ聞ける話も満載でした。
ソフビにも展開予定なので、そういった夢を持っている受講生の方々にとっても
かなり興味深かったトピックでした。
そして、なんといってもゆるやか坂本節がまた…ね！
前回の竹尾さんの講義を受けてのこの内容でもあったので、
>キャラクター制作の際には
>「自分のトレードマークを埋め込む＝アイコン」
>事が他の作品との違いを出す際に必要となる。
という、竹尾さんの
「トレードマークを埋め込む」作業を目の当たりにできたのがよかったかと思います。
ザリガニさんの商品というのは、展開の形がどうであれ、
やっぱりザリガニさんの商品という部分が確実に在る！
それこそが作家の商品であるという事ですよね。
あと、商品の用途等々を押し付けないレベルの位置づけにしているというお話も
興味深かったです。
手に取った人に想像力、のりしろを残すっていうのかな。
でも、そのあえてのグレーゾーンこそが愛着に繋がるのでは、と思いました。
質疑応答では、
以前からザリガニさんファンであった受講生から連続の質問があったり、
一般聴講の方からも随分と積極的にマジメな質問から、おもしろ質問まで
様々質問が賑やかに飛び交ってました。
★お二人の好きなキャラクターは？
と、いう受講生からの質問に関しては、
坂本さんが「スパコネコ」
（箱根ユネッサンのキャラクター、「スパ」＋「ハコネ」＋「ネコ」というコンテンツが無理矢理入っているネーミング）、
太郎さんが「なみすけ」（杉並区のゆる…キャラ。ちなみに太郎さんは杉並区在住。）という
かなり衝撃的なコンテンツが飛び出ました…。
え？あえて、そ、そこ！？的な。
とにかく作り手の愛情が無駄に溢れているところがいいんだと、
特に坂本さんのキラキラと語る様がもう愛が溢れてた。
（あの状態に入っている時の坂本さんはもうノンストップだから本気なんだなーと…）
でも、やっぱ愛なのね！
愛が溢れているものというのは
人をこんなにも魅了するのね、という竹尾さんの講義にもあった内容を
こんな所で立証した瞬間でした…。
しかしどうして二人ともゆるいキャラを…。
最後にお二人からの受講生さんたちへのメッセージとしては、
「楽しんで続ける事が大事」
「好きなことを好きなようにする環境をつくること」
ということでした。
シンプルだけどこれがなかなか上手くできない。
でも、できるはずで、それが一番いいはず。
だから、そこに一番に力を注ぐ事、そしていい作品を展開することなんでしょうね。
目からウロコなんだわ。
「ザリガニワークス」お二人のバランスは、本当に絶妙で、
「太郎さんと坂本さん」という「二人」でできているなあ、と常々感じます。
しかしプライベートの時間はまったく違う使い方をするお二人。
例えば、
電車に乗る際にはあえて何もしないことで思索をめぐらす太郎さんと、
あえて街に出て溢れる情報を身に通す事によって物事を言語化し、デザインする際の道筋をつくる坂本さん。
いろんな事が案外対極。
本来、他人とプロジェクトを進めるというのは、元々仲の良い友人関係であっても、
時に破綻を呼ぶわけで、そんななかでも長男キャラ、次男キャラでお互い笑いのアプローチが違う！ｗ
と断言しつつもこのお二人のイチャイチャっぷりは毎度見事だと思うのです。
その秘密は何かなあ、といつも思うけど、それって、結局お互いとても敬意があって、
そして、ちゃんと人間として「本当の繋がり」があるのだろうなあ、なんてぼんやり感じたのでした。
おそろいの靴、買うといいよね！
ユニットを組んだり、グループ展を始めたばかりの受講生さん達にとって
この人間関係のあり方というのは何か身に沁みた部分があったのではないでしょうか。
そういった意味で、
作品もさることながら、
クリエイター、仕事人としての生活部分もまるっと
学ばせていただく部分があるお二人でした。
余談ですが、
今回私は、ちゃっかり拝聴するつもりでホールにいったのに、
職員さんの陰謀的な？おなじみ的なノリで司会席ができてました…。
…で、結果今回も進行で入ったのですが…これが大惨事に。
今回ばかりは本当に大 惨 事に。
ザリガニさんの言葉の飛び道具にツッこまずは居られず、
さらに、ツッコミにったらとっちらかるみたいな、
こ、怖い！普段のノリがそのまんま出てしまって…。
今までに担当した授業の中で一番混乱を呼んだ自体に…。
…非常にがっかりです！
竹尾さんの講義ではかなりいい具合にいった筈（多分）なのに、
まさかこんなトラップがあるとはね。
今期も「クールな千葉先生」の位置づけを獲得できず。
お聞き苦しいノリになってしまいまして本当にすいません…。
えっと、でも、うけたからいいよね。
（あ、太郎さんとおんなじ事いってるわ。）
いや～、
うちのコースの特別講義って本当に毎度おもしろいよね！
いいんです！！おもしろい業界なんだから！！
（無理矢理落とした）
結果、本校特別授業史上一番笑いをとった授業として
学校の歴史に刻まれた具合になりました…。
○学校のサイトでもちょこっと紹介されてます♪
http://www.tda-c.jp/news_71.html
○はたらくザリガニワークス展の会期中に更新されていた
「はたらくザリガニワークス業務日報」（現：ザリガニワークス広報部）にも太郎さんが書いて下さってます。
http://blog.j-cast.jp/zariganiworks/archives/51475472.html
そんな特別講義を受講したイラストレーション一年コースの最終授業が先日終了。
明日は修了式です。
これから業界へ足を踏み入れる生徒さんたちにとって、
凄く刺激になり（いろんな意味で…）、
思い出深い講義になったかと確信しております。
以上
ザリガニワークス
太郎さん、坂本さん、
本当にありがとうございました。
そして、
最後まで読んでくださってありがとうございます（汗
写真撮影：今回も松島さんありがとうです♪
