先日、「裁判で『真実』を明らかにする」を書いたときに、
そう言えば「正義の女神」って、どんなんだったっけ?と、
『うぃきぺぃでぃあ』で調べ始めたまではよかったものの、
ギリシア神話とローマ神話とが錯綜&関連項目が多岐にわたっていて混乱し始めてしまったので、
自分でまとめ(というよりコピペし)直しただけもの。
すなわち出典はすべて『ウィキペディア(Wikipedia)』で、あります。
『正義の女神』
正義の女神(せいぎのめがみ)は、神話に登場する以下の女神である。
目隠しをした女性が剣と天秤を持つ姿として描かれる。
1. ギリシア神話の女神、テミス(Θέμις)。
テミス(Θέμις、Themis)は、ギリシャ神話の神で、ウラノスとガイアの娘でティタンの一人。
『神統記』によれば、ゼウスの二番目の妻で、彼との間にホーライやモイライをもうけた。また、プロメテウスもテミスの子とする説もある。
「掟」を神格化した女神で正義の女神でもあるが、予言や神託を司る神ともされる。
一説によると、アポロン以前にデルポイで神託を下していたのはテミスであり、アポロンに神託の術を伝えた師でもあったという。
ローマ神話における正義の女神ユスティティアと同一視されることがある。
法の守護神であることから、よく司法関係の施設などに剣と天秤を持つテミスの像が設置される。
2. ローマ神話の女神、ユスティティア(Justitia)。
ユスティティア (Justitia)はローマ神話に登場する女神。
名前はラテン語で「正義」を意味し、英語形ジャスティス (Lady Justice)でも知られる。
正義の女神であることから、裁判所などでは、天秤と剣を手にし目隠しをしたユスティティア(あるいはテミス)の像 (Statue of Lady Justice または Statue of Jusctice) を飾る習慣がある。
ギリシャ神話のホーライの一人ディケやその母で掟の女神であるテミスと同一視される。 また、アストライアとも同一視されおとめ座の女神とされる。
この両女神はよく同一視される。
司法・裁判の公正さを表わす象徴・シンボルとして、古来より裁判所や法律事務所など、司法関係機関に飾る彫刻や塑像、絵画の題材として扱われてきた。
正義の女神像は日本国内にもいくつか存在する。
彼女が手に持つ天秤は正邪を測る「正義」を、剣は「力」を象徴し、法はそれを執行する力と両輪の関係にあることを表している。
目隠しは彼女が前に立つ者の姿を見ないことを示し、貧富や権力の有無に関わらず万人に等しく適用されるべきとの法の理念を表す。
目隠しをした正義の女神像が製作されるようになったのは「法の平等」の概念が生じた16世紀頃以降で、ローマ帝国の硬貨に刻印されたテミス像は剣と秤は持っているが目隠しをしていない。
また目隠しの意味が一見して理解しにくいためか、日本では目隠しをしていない像が多い。
日本国内では、最高裁判所、中央大学多摩キャンパス内、虎ノ門法曹ビル(東京都港区)などにテミス像が存在する。
弁護士バッヂにも正義の天秤が描かれている。
英語では一般に固有の名前で呼ばれるよりも、単に Lady Justice (正義の女神)と呼ばれることが多く、固有の名前を用いるときは正義 (Justice) の語源ともなっているユスティティアと名付けられる場合が多い。
テミスとゼウスの娘アストラエア ('Αστραία) やホーライの一人ディケ(ディケー Δίκη)も正義を司る女神ではあるため、ユスティティアと同一視されることもある。
しかしこれらの女神が司法の象徴として扱われることは稀である。
星座上でおとめ座に属するアストラエアは、隣りのてんびん座の天秤を持っている。
『アストライアー』
アストライア (’Αστραία)は、ギリシア神話・ローマ神話に登場する正義の女神。
ラテン語形ではアストラエア (アストラエアー Astraea)という。
またアストレアともいう。いずれも「星乙女」の意。
ホーライの一人「ディケ」と同一視され、ゼウスとテミスの娘とされる。
また「正義」を意味する「justice」の語源となったユスティティアとも同一視される。
ヘレニズム以降の比較的新しい時代の神話によれば、人類の段階的な堕落に失望して地上を去ったという。
オウィディウスの『変身物語』によれば、地上がサトゥルヌスによって統治されていた時代、 気候は常に温暖で、耕作せずとも自然は豊かな恵みをもたらしていた。
人類はこれに満足して、まだ文明を持つ必要がなく、法律も必要なく、自ずと平和に暮らしていた。 この時代は黄金時代という。
しかし、ユピテルがサトゥルヌスから政権を奪うと、時代は白銀時代となり、世界に四季がもたらされた。
人々は糧を得る為に耕作を行わざるを得なくなり、寒暑から逃れる為に住居に住むようになった。
続く銅時代には、人類はついに武器を手にして争うようになった。
そして最後に鉄時代が訪れ、地上にはあらゆる悪行が蔓延った。
鉄や金などの地下資源を手にするようになった人類は、文明や経済を発達させ、所有欲に駆られて土地の私有や海外遠征を始めた。
アストラエアは、神々の中で最後まで地上に留まって人々に正義を訴え続けたが、この時代に至り、遂に、欲望のままに行われた殺戮によって血に染まった地上を去った。
そして彼女は天に輝く星となり、それ故「星乙女」と呼ばれるようになった。
現在その姿はおとめ座とも呼ばれている。また、善悪をはかるために所持している天秤がてんびん座になったとされている。
小惑星アストラエアは、彼女に因んで名づけられた。
『ホーラ』
ホーライ (Ώραι)とはギリシャ神話に登場する時間の女神三姉妹の総称。特に季節の規則正しい移り変わりを司る。
なお、ホーライは複数形で単数形ではホーラ (‘Ώρα)という。いずれも時間の意味。また、季節女神とも意訳される。
ゼウスとテミスの娘とされる。
季節の秩序を司る事から、植物や花の生長を守護する女神とされ、また人間社会の秩序をも司る。それ故彼女達は、花を手にした優美な乙女の姿で表される。
三姉妹の名前については諸説あるが、神統記の説によれば、エウノミア、ディケ、エイレネという。
エウノミア(エウノミアー Ευνομία)は秩序の女神とされる。
ディケ (ディケー Δίκη)は正義の女神。 人類を見守り、人類が不正を働いた時にはこれをゼウスに訴えるという。 後世の神話の女神アストライアやローマ神話のユスティティアと同一視される。
エイレネ (エイレーネー Ειρήνη)は平和を司り、ローマ神話のパクスと同一視される。
『ティーターン(ティタン)』
ティーターン(古典ギリシア語:Τιτάν、Titan)は、ギリシア神話・ローマ神話に登場する神々である。
ウーラノス(天)の王権を簒奪したクロノスを初め、オリュンポスの神々に先行する古の神々である。
巨大な体を持つとされる。
日本ではしばしばティタン、ティターンと表記される。
英語による発音はタイタン。
狭義には、ウーラノスとガイアの間に生まれた12柱の神々の兄弟姉妹を指す(ティーターン十二神)。
クロノスはその末弟。
これにディオーネーを加えて13柱とする場合もある。
* オーケアノス
* コイオス
* クレイオス
* ヒュペリーオーン
* イーアペトス
* クロノス
* テイアー
* レアー
* テミス
* ムネーモシュネー
* ポイベー
* テーテュース
また、ヘーリオスやセレーネー、プロメーテウスなど、狭義のティーターンの子孫(特にゼウスに与しない神々)も、ティーターンと呼ばれる事がある。
ゼウスが父クロノスに戦いを挑んだ時、ティーターンたちの多くもクロノス側につき、10年に渡る大戦争となった。
この戦争をティタノマキアという。
恐らくは、バルカン半島の地においてインド・ヨーロッパ語族共通の天空神由来のゼウス信仰が確立する以前の、古い時代の自然神と思われる。
地底に封じ込められており、彼らが時々暴れると地震がおきると信じられていた。
ティーターンに由来する命名の例
タイタンも参照
* チタン(元素)
* タイタン(土星の衛星)
* タイタニック号(豪華客船)
* ティターンズ
関連項目
* ウーラノス
* オリュンポス十二神
* ティタノマキア
タロットカードの大アルカナ・11番(または8番)「正義」に描かれている剣と天秤を持った女性も、この「正義の女神」を擬人化したものである。
『正義 (タロット)』
正義(せいぎ、Justice)は、タロットの大アルカナに属するカードの1枚。
裁判の女神(さいばんのめがみ)とも呼ばれる。
カード番号は現在、広く用いられているウェイト版を始めとする黄金の夜明け団系統のデッキでは「11」であるが、マルセイユ版など伝統的なデッキでは「8」となっている。
カードの概要
アーサー・エドワード・ウェイトのタロット図解における解説では「平等・正しさ・行政・正当な判決」を意味するとされる。
また、カバラに於けるヘブライ文字の神秘的解釈と関連付けた解釈では、ヘブライ文字ラメド(ל)を介して西洋占星術上では「天秤宮」と結び付けられ、生命の樹に於けるゲブラーとティファレトのセフィラを結合する経に関連付けられている。
絵の意味
マルセイユ版タロットの正義(カード番号「8」)
上記の通り、ウェイトがカードの数字を「力」と入れ替えるという大胆な変更を行ったカードであり、今なお「力」と共にタロット研究者のあいだで激論を呼んでいる1枚である。
全体の構図としては、玉座に腰掛けた人物が剣と天秤を手にしている様子が描かれ、構図としての大きな変更点はほぼ無い。
ウェイト版タロットに描かれている女性は、ギリシャ神話の正義を象徴する女神・アストライアないしその母・テミスがモチーフとされる。
天秤はアストライアの神話に由来する公正な裁きを意味し、剣は大天使・ミカエルが手にする断罪の証に由来すると言われる。
マルセイユ版タロットにおける「正義」とは姿かたちを持たず、カードに描かれる剣と天秤を持った女性は「正義」という概念の幻影的イメージの投影として捉えられ、ギリシャ神話等をはじめ女神と少なからず関連性はあるものの完全に同一視されることは少ない。
「正義」に描かれる象徴が一貫して訴えているのは相反する力同士の調和のとれた結合である。
右手に掲げた黄金の剣はその持ち方から「武力」として振り回すのではなく「支配」の証として、王が杖などを掲げるのと同様に扱われていることを示す。
また左手の天秤は、均衡を保っているにも関わらず左右の受け皿の大きさを変えて描かれている。
これは「公平」とは常に「左右対称」を示すものではないという基本概念に則ったもので、数学的な均衡よりも調和や機能的な美しさといった感性による均衡を示すことで「正義」という形の見えないものを表す要因となっている。
また剣と天秤をもった女性の目は、そのどちらにも向けられること無く正面を見据えている。
社会の価値観や個人の感情によって常に普遍とはいかない「正義」という概念を視覚的情報や感情に流されることの無いよう、右にも左にも(象徴学的に)向けられていないのである。
尚、マルセイユ版での「正義」は8番に位置しているが、この「8」というアラビア数字は2つの○を一筆で書いた形であり、天秤の2つの皿を垂直に並べた形を容易に連想させる。
正位置の意味
公正・公平、善行、両立。
逆位置の意味
不正、偏向、不均衡、被告の立場に置かれる。
『文化における天秤』
その選別するという特性から「裁き」のシンボルとされていた。
古くは古代エジプトの『死者の書』で死者の魂の善悪を判定する場面に描かれ、またタロットの「正義」では剣と天秤を持つ女性として表象されている。
また星座のてんびん座はアストライアの持ち物とされることもあり同源かもしれない。
『死者の書 (古代エジプト)』
『死者の書』(英語綴りBook of the Dead)は、古代エジプトで死者とともに埋葬されたパピルスの巻き物。
死者の霊魂が肉体を離れてから冥府の国に入るまでの過程を描いた祈祷書で、冥福を祈り死者と共に葬った。
道標としての役割も持っていたと思われ、コフィンテキストとしても存在する。『死者の書』という名称はエジプト人自身が用いたのではなく、1842年ドイツのエジプト学者カール・リヒャルト・レプシウス(Karl Richard Lepsius)がパピルス文書を『エジプト人の死者の書』と名付けて出版したことで知られるようになった。
おもに、絵とヒエログリフという神聖文字で構成されている。
内容
心臓を天秤にかける死者の裁判の章は有名である。秤の目盛りを見つめるのはアヌビス神。また、秤には『真実の羽根』と死者の心臓がそれぞれ乗っており、魂が罪で重いと傾くようになっている。死者が真実を語ればオシリスの治める死後の国へ、嘘偽りであればアメミットという魂を食らう鰐に似た怪物に食べられるとされる。
『マアト』
マアト (Ma'at) は古代エジプト神話の女神。マァトまたはマートなどとも表記される。「法」「真理」「正義」を司るとされる。頭上にダチョウの羽を載せた姿で現される。この羽は、真理の象徴とされ、死者の魂を量るため、天秤の皿の一方に置かれた。『真実の羽根』
そう言えば「正義の女神」って、どんなんだったっけ?と、
『うぃきぺぃでぃあ』で調べ始めたまではよかったものの、
ギリシア神話とローマ神話とが錯綜&関連項目が多岐にわたっていて混乱し始めてしまったので、
自分でまとめ(というよりコピペし)直しただけもの。
すなわち出典はすべて『ウィキペディア(Wikipedia)』で、あります。
『正義の女神』
正義の女神(せいぎのめがみ)は、神話に登場する以下の女神である。
目隠しをした女性が剣と天秤を持つ姿として描かれる。
1. ギリシア神話の女神、テミス(Θέμις)。
テミス(Θέμις、Themis)は、ギリシャ神話の神で、ウラノスとガイアの娘でティタンの一人。
『神統記』によれば、ゼウスの二番目の妻で、彼との間にホーライやモイライをもうけた。また、プロメテウスもテミスの子とする説もある。
「掟」を神格化した女神で正義の女神でもあるが、予言や神託を司る神ともされる。
一説によると、アポロン以前にデルポイで神託を下していたのはテミスであり、アポロンに神託の術を伝えた師でもあったという。
ローマ神話における正義の女神ユスティティアと同一視されることがある。
法の守護神であることから、よく司法関係の施設などに剣と天秤を持つテミスの像が設置される。
2. ローマ神話の女神、ユスティティア(Justitia)。
ユスティティア (Justitia)はローマ神話に登場する女神。
名前はラテン語で「正義」を意味し、英語形ジャスティス (Lady Justice)でも知られる。
正義の女神であることから、裁判所などでは、天秤と剣を手にし目隠しをしたユスティティア(あるいはテミス)の像 (Statue of Lady Justice または Statue of Jusctice) を飾る習慣がある。
ギリシャ神話のホーライの一人ディケやその母で掟の女神であるテミスと同一視される。 また、アストライアとも同一視されおとめ座の女神とされる。
この両女神はよく同一視される。
司法・裁判の公正さを表わす象徴・シンボルとして、古来より裁判所や法律事務所など、司法関係機関に飾る彫刻や塑像、絵画の題材として扱われてきた。
正義の女神像は日本国内にもいくつか存在する。
彼女が手に持つ天秤は正邪を測る「正義」を、剣は「力」を象徴し、法はそれを執行する力と両輪の関係にあることを表している。
目隠しは彼女が前に立つ者の姿を見ないことを示し、貧富や権力の有無に関わらず万人に等しく適用されるべきとの法の理念を表す。
目隠しをした正義の女神像が製作されるようになったのは「法の平等」の概念が生じた16世紀頃以降で、ローマ帝国の硬貨に刻印されたテミス像は剣と秤は持っているが目隠しをしていない。
また目隠しの意味が一見して理解しにくいためか、日本では目隠しをしていない像が多い。
日本国内では、最高裁判所、中央大学多摩キャンパス内、虎ノ門法曹ビル(東京都港区)などにテミス像が存在する。
弁護士バッヂにも正義の天秤が描かれている。
英語では一般に固有の名前で呼ばれるよりも、単に Lady Justice (正義の女神)と呼ばれることが多く、固有の名前を用いるときは正義 (Justice) の語源ともなっているユスティティアと名付けられる場合が多い。
テミスとゼウスの娘アストラエア ('Αστραία) やホーライの一人ディケ(ディケー Δίκη)も正義を司る女神ではあるため、ユスティティアと同一視されることもある。
しかしこれらの女神が司法の象徴として扱われることは稀である。
星座上でおとめ座に属するアストラエアは、隣りのてんびん座の天秤を持っている。
『アストライアー』
アストライア (’Αστραία)は、ギリシア神話・ローマ神話に登場する正義の女神。
ラテン語形ではアストラエア (アストラエアー Astraea)という。
またアストレアともいう。いずれも「星乙女」の意。
ホーライの一人「ディケ」と同一視され、ゼウスとテミスの娘とされる。
また「正義」を意味する「justice」の語源となったユスティティアとも同一視される。
ヘレニズム以降の比較的新しい時代の神話によれば、人類の段階的な堕落に失望して地上を去ったという。
オウィディウスの『変身物語』によれば、地上がサトゥルヌスによって統治されていた時代、 気候は常に温暖で、耕作せずとも自然は豊かな恵みをもたらしていた。
人類はこれに満足して、まだ文明を持つ必要がなく、法律も必要なく、自ずと平和に暮らしていた。 この時代は黄金時代という。
しかし、ユピテルがサトゥルヌスから政権を奪うと、時代は白銀時代となり、世界に四季がもたらされた。
人々は糧を得る為に耕作を行わざるを得なくなり、寒暑から逃れる為に住居に住むようになった。
続く銅時代には、人類はついに武器を手にして争うようになった。
そして最後に鉄時代が訪れ、地上にはあらゆる悪行が蔓延った。
鉄や金などの地下資源を手にするようになった人類は、文明や経済を発達させ、所有欲に駆られて土地の私有や海外遠征を始めた。
アストラエアは、神々の中で最後まで地上に留まって人々に正義を訴え続けたが、この時代に至り、遂に、欲望のままに行われた殺戮によって血に染まった地上を去った。
そして彼女は天に輝く星となり、それ故「星乙女」と呼ばれるようになった。
現在その姿はおとめ座とも呼ばれている。また、善悪をはかるために所持している天秤がてんびん座になったとされている。
小惑星アストラエアは、彼女に因んで名づけられた。
『ホーラ』
ホーライ (Ώραι)とはギリシャ神話に登場する時間の女神三姉妹の総称。特に季節の規則正しい移り変わりを司る。
なお、ホーライは複数形で単数形ではホーラ (‘Ώρα)という。いずれも時間の意味。また、季節女神とも意訳される。
ゼウスとテミスの娘とされる。
季節の秩序を司る事から、植物や花の生長を守護する女神とされ、また人間社会の秩序をも司る。それ故彼女達は、花を手にした優美な乙女の姿で表される。
三姉妹の名前については諸説あるが、神統記の説によれば、エウノミア、ディケ、エイレネという。
エウノミア(エウノミアー Ευνομία)は秩序の女神とされる。
ディケ (ディケー Δίκη)は正義の女神。 人類を見守り、人類が不正を働いた時にはこれをゼウスに訴えるという。 後世の神話の女神アストライアやローマ神話のユスティティアと同一視される。
エイレネ (エイレーネー Ειρήνη)は平和を司り、ローマ神話のパクスと同一視される。
『ティーターン(ティタン)』
ティーターン(古典ギリシア語:Τιτάν、Titan)は、ギリシア神話・ローマ神話に登場する神々である。
ウーラノス(天)の王権を簒奪したクロノスを初め、オリュンポスの神々に先行する古の神々である。
巨大な体を持つとされる。
日本ではしばしばティタン、ティターンと表記される。
英語による発音はタイタン。
狭義には、ウーラノスとガイアの間に生まれた12柱の神々の兄弟姉妹を指す(ティーターン十二神)。
クロノスはその末弟。
これにディオーネーを加えて13柱とする場合もある。
* オーケアノス
* コイオス
* クレイオス
* ヒュペリーオーン
* イーアペトス
* クロノス
* テイアー
* レアー
* テミス
* ムネーモシュネー
* ポイベー
* テーテュース
また、ヘーリオスやセレーネー、プロメーテウスなど、狭義のティーターンの子孫(特にゼウスに与しない神々)も、ティーターンと呼ばれる事がある。
ゼウスが父クロノスに戦いを挑んだ時、ティーターンたちの多くもクロノス側につき、10年に渡る大戦争となった。
この戦争をティタノマキアという。
恐らくは、バルカン半島の地においてインド・ヨーロッパ語族共通の天空神由来のゼウス信仰が確立する以前の、古い時代の自然神と思われる。
地底に封じ込められており、彼らが時々暴れると地震がおきると信じられていた。
ティーターンに由来する命名の例
タイタンも参照
* チタン(元素)
* タイタン(土星の衛星)
* タイタニック号(豪華客船)
* ティターンズ
関連項目
* ウーラノス
* オリュンポス十二神
* ティタノマキア
タロットカードの大アルカナ・11番(または8番)「正義」に描かれている剣と天秤を持った女性も、この「正義の女神」を擬人化したものである。
『正義 (タロット)』
正義(せいぎ、Justice)は、タロットの大アルカナに属するカードの1枚。
裁判の女神(さいばんのめがみ)とも呼ばれる。
カード番号は現在、広く用いられているウェイト版を始めとする黄金の夜明け団系統のデッキでは「11」であるが、マルセイユ版など伝統的なデッキでは「8」となっている。
カードの概要
アーサー・エドワード・ウェイトのタロット図解における解説では「平等・正しさ・行政・正当な判決」を意味するとされる。
また、カバラに於けるヘブライ文字の神秘的解釈と関連付けた解釈では、ヘブライ文字ラメド(ל)を介して西洋占星術上では「天秤宮」と結び付けられ、生命の樹に於けるゲブラーとティファレトのセフィラを結合する経に関連付けられている。
絵の意味
マルセイユ版タロットの正義(カード番号「8」)
上記の通り、ウェイトがカードの数字を「力」と入れ替えるという大胆な変更を行ったカードであり、今なお「力」と共にタロット研究者のあいだで激論を呼んでいる1枚である。
全体の構図としては、玉座に腰掛けた人物が剣と天秤を手にしている様子が描かれ、構図としての大きな変更点はほぼ無い。
ウェイト版タロットに描かれている女性は、ギリシャ神話の正義を象徴する女神・アストライアないしその母・テミスがモチーフとされる。
天秤はアストライアの神話に由来する公正な裁きを意味し、剣は大天使・ミカエルが手にする断罪の証に由来すると言われる。
マルセイユ版タロットにおける「正義」とは姿かたちを持たず、カードに描かれる剣と天秤を持った女性は「正義」という概念の幻影的イメージの投影として捉えられ、ギリシャ神話等をはじめ女神と少なからず関連性はあるものの完全に同一視されることは少ない。
「正義」に描かれる象徴が一貫して訴えているのは相反する力同士の調和のとれた結合である。
右手に掲げた黄金の剣はその持ち方から「武力」として振り回すのではなく「支配」の証として、王が杖などを掲げるのと同様に扱われていることを示す。
また左手の天秤は、均衡を保っているにも関わらず左右の受け皿の大きさを変えて描かれている。
これは「公平」とは常に「左右対称」を示すものではないという基本概念に則ったもので、数学的な均衡よりも調和や機能的な美しさといった感性による均衡を示すことで「正義」という形の見えないものを表す要因となっている。
また剣と天秤をもった女性の目は、そのどちらにも向けられること無く正面を見据えている。
社会の価値観や個人の感情によって常に普遍とはいかない「正義」という概念を視覚的情報や感情に流されることの無いよう、右にも左にも(象徴学的に)向けられていないのである。
尚、マルセイユ版での「正義」は8番に位置しているが、この「8」というアラビア数字は2つの○を一筆で書いた形であり、天秤の2つの皿を垂直に並べた形を容易に連想させる。
正位置の意味
公正・公平、善行、両立。
逆位置の意味
不正、偏向、不均衡、被告の立場に置かれる。
『文化における天秤』
その選別するという特性から「裁き」のシンボルとされていた。
古くは古代エジプトの『死者の書』で死者の魂の善悪を判定する場面に描かれ、またタロットの「正義」では剣と天秤を持つ女性として表象されている。
また星座のてんびん座はアストライアの持ち物とされることもあり同源かもしれない。
『死者の書 (古代エジプト)』
『死者の書』(英語綴りBook of the Dead)は、古代エジプトで死者とともに埋葬されたパピルスの巻き物。
死者の霊魂が肉体を離れてから冥府の国に入るまでの過程を描いた祈祷書で、冥福を祈り死者と共に葬った。
道標としての役割も持っていたと思われ、コフィンテキストとしても存在する。『死者の書』という名称はエジプト人自身が用いたのではなく、1842年ドイツのエジプト学者カール・リヒャルト・レプシウス(Karl Richard Lepsius)がパピルス文書を『エジプト人の死者の書』と名付けて出版したことで知られるようになった。
おもに、絵とヒエログリフという神聖文字で構成されている。
内容
心臓を天秤にかける死者の裁判の章は有名である。秤の目盛りを見つめるのはアヌビス神。また、秤には『真実の羽根』と死者の心臓がそれぞれ乗っており、魂が罪で重いと傾くようになっている。死者が真実を語ればオシリスの治める死後の国へ、嘘偽りであればアメミットという魂を食らう鰐に似た怪物に食べられるとされる。
『マアト』
マアト (Ma'at) は古代エジプト神話の女神。マァトまたはマートなどとも表記される。「法」「真理」「正義」を司るとされる。頭上にダチョウの羽を載せた姿で現される。この羽は、真理の象徴とされ、死者の魂を量るため、天秤の皿の一方に置かれた。『真実の羽根』