ペット人気は高まるばかり。かつては「犬派」が圧倒的主流だったが、近年「猫派」が増加しているという。飼ってはいないが、私もここ数年気になるのは犬より猫の方だ。
「ブランケット・キャッツ」(NHK総合、金曜22時~)。可愛い猫たちが登場するドラマと聞いただけで、見る気満々となった。「ブランケット」は猫が愛用する毛布を指す。主役は多くの女性から熱い人気を得ている西島秀俊だ。妻(酒井美紀)を突然の交通事故で失った家具修繕工で、7匹の猫と暮らす椎名秀亮を演じる。
一人暮らしとなり、誰かに猫を譲ろうとはするが、生前の妻が可愛がっていた猫たちへの情も深く、話は簡単にまとまらない。ドラマは、飼い主になるため設けられた3日間のテスト期間中、引き取り主候補の家族に生じるヒューマンな物語を丁寧に紡ぐ。彼らとの交流を通じ、椎名も徐々に生きる力をよみがえらせる。原作は重松清の小説だ。
ブランケット・キャッツ DVD
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感情を抑えた西島がさすがの演技をすれば、椎名に恋心を抱く幼なじみの獣医役、吉瀬美智子もとてもいい。彼女は2015年放送の「Dr.倫太郎」(読売テレビ系)でも、主人公で医師役の堺雅人に思いを寄せる幼なじみの女医役を好演していた。そこはかとないユーモアを内包し、勝気な性格でありながら、恋愛には奥手な役柄が吉瀬にはよく似合う。もちろん、ドラマ「昼顔」(カンテレ系、2014年)で見せた奔放な役柄も悪くはなかったが。
猫たちも連日の撮影は大変だろうが、毎回の名演技に癒やされ感謝している。こちらも主役だ。
内省的なボス DVD
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