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Fare un brutto sogno

大切なのはバランス
無理をしたときの揺り戻しが一番怖い

バリ島のお土産

2004年09月30日 23時34分30秒 | 1.心の叫び
うちの子から、バリ島のお土産を貰った。
『Garuda・Kid』という全身タイツ姿の正義の味方が描かれたお菓子でした。

ははは、うけ狙いか(悲)。
まっいいか(笑)。
人から個人的にお土産を貰うなんて、ここ何年もなかった事だしね(笑)。

しばらくして、派遣社員の女の子に言われた。
「何かいいことあったんですか?」
「へっ?」
突然のことで驚いたが、その後も私は、かなり嬉しそうな顔をしていたらしい(爆)。
ばかばかしい位に単純な奴だという事が証明されてしまった。
お土産にお菓子とコーヒーを貰っただけなのにね(笑)。

ありがとうね。


お土産といえば、離れて暮らしていた10才違いの弟が、修学旅行で沖縄に行ったときに買ってきてくれた『ハブ粉』は嬉しかった。

そんなに小遣い持ってないくせに。
俺のイメージは『ハブ粉』かよと笑った。

弟は、いつも家族全員にお土産を買ってきた。
鉄格子の母親にも買ってきた。
生まれた時から、たった一人、親戚中をたらい回しにされた弟。
ぽっかりと空いた家族との空白、絆を埋めたくてしょうがなかったのだろう。

家族を避け続けた私とは逆にね。
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頑張り屋さん2

2004年09月30日 23時33分13秒 | 1.心の叫び
外出する前に頑張り屋さんの机にCDを置いたのは2時少し前。
あと5分待てば最後にもう一度、顔を見られるかなと思ったが、電車の時間もあり、そうもいかない。
仕方なく部屋をあとにした。

外出先では色々有り、結果は・・・。
総合的には失敗か。
真っ直ぐ帰るのは、なんか尻尾を巻いた負け犬のような気がした。

やっぱり戻るか。
本当は横浜に戻る予定はなかった。
定時も過ぎたし、頑張り屋さんも、もう全てを片付け、引き上げただろうと思った。

横浜駅に着くと、森下くんとすれ違った。
「まだいますよ。」
聞いてもいないのに、彼は真っ先に教えてくれた(笑)。
私は足を早めて戻った。

頑張り屋さんが笑ってた。

何を言ったらいいか判らない。
「これ、どうぞ。」
差し出されたのは『正彦』作のどらやきだった(笑)。
なんか場違いだよね。
だけど、なんか心が包まれるような感じがした。

このままじゃ泣きそうだ。
もう、ひと声掛けるのが精一杯だ。

「じゃぁな。」

本当は、「ゆっくり休めよ」とか「いつでも、また来いよ」とか、また数ヵ月後に始まる私のプロジェクトにうちの人間として参画、協力して欲しいことなど、色々話したかったのだが何も言えなかった。

ハイタッチ(笑)して別れた。
そう、ハイタッチ。
パチンとひとつ、音をたてて。

頑張り屋さんは戸惑っていたようだが、私にとっては精一杯の感情表現だ。
握手のような感覚とは異なり、ほんの一瞬、手のひらと掌を合わせるだけだが、その一瞬で自分の感情を伝え、相手の気持ちを感じ取る。

何でこんなに頑張り屋で優秀なこの子を退職に追い込んだのか。
私の複雑な感情が、一気に伝わったかもしれないね。
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頑張り屋さん

2004年09月29日 23時35分50秒 | 1.心の叫び
何とも、恥ずかしい話だが、昨日から気持ちが復活して来ました(笑)。
違いは・・・・。
そうだねぇ、うちの子が戻ってきて、少しだけ孤独から開放されたことかね(爆)。

ただ、ほっとすることがあって、
そういうことで、人の気持ちは変わって行くもんだということが、実感できました。


そう、話は変わるが、昨日、CD屋さんに行ってKiroroのベストアルバムを買ってきた。
もともと、今月で退職する『頑張り屋さん』にプレゼントしようと探していたものです。
『Best Friend』と『未来へ』が入ったやつ。

この頑張り屋さん、もう8年も私の各プロジェクトを経験した歴戦の勇士。
今回のプロジェクトでも、この子がいないと回らない!!
と、私は無理矢理サブリーダにしてしまった。

とても頑張ってくれた。
そういう姿をうちの若手に見せてくれた。
また、うちの子の目標となってくれた。
とても感謝した。

でも、そのポジションがこの子を苦しめてしまったんだね。
今回の退職と、関係が無いはずはないと思う。
いろんな嫌な事もたくさん、この子に背負い込ませ、ひょっとしたら自信を失わせてしまったのではないかと思う。

だけど、この子がうちの子を成長させてくれたことは事実だと思う。
私は気づくのが遅かったね。

身近なところに目指すべき目標がいて、
いつも注目していて、
肌で感じて、
一緒に仕事がしたいと思っていたんだね。
だからうちの子は頑張って、成長できたんだね。


先日、頑張り屋さんの送別会に集まった人達の前で話す機会があった。
懐かしい面々を前にして、私は気持ちの昂ぶりを憶えた。

T200の開発にかかわった人
T500の開発からの人
Gセンタ開発で私と一緒に大阪に常駐した人
2次の開発をやった人
運管を引き取るのに大阪へ送り込まれた人
更改の開発が初めてだった人

一人ひとりの顔を憶えてた。

物凄い猛火の中を一緒にくぐり抜けて来たよね。
この8年、本当に大変だったよね。
でもね、私は、いい物を作りたかったんです。
「いい物を作りたいだろう」ってずっと言って来ました。
いい物って、実はそれぞれの立場で違うんです。
お客さん、我が社、メーカさん、プログラマ、メンテする人、運用する人、それぞれ違うんです。
だから、衝突したり、喧嘩したりするんです。
でもね、いい物を作りたいと思う心からの衝突だから、
とっても価値のある衝突なんです。

みんな戦友です。
ここにいる皆さんが、私にとって、とても素晴しい戦友です・・・。
いいチームだったと思う。

(そこまで話したところで、涙が出てきた。)

おかしいね、この子の送別会なのにね。
本当に大変だったね
ありがとうね、みんな。

(そういう気持ちで一杯いっぱいになってしまった)

この子はね、殆ど全てを現場で引っ張ってきたんだよね。
この子の送別会というだけで、とても多くの、そして懐かしい顔が集まってきました。
人徳だよ。
この子の財産だよ。
みんな、この子が頑張っている姿を近くで見ていたと思うよ。
誰かが言わなきゃいけないことを、もう、遠慮なく言うカッコいい姿
ホント、慕われて、信頼されていたと思うよ。
でなきゃ、こんなにたくさん、集まらないよ。

だから、自信を持って、君の信じる道を進んで下さい。
何度悩んでも、迷っても、
君は君だからね。
すぐに自分自身を取り戻せると思う。

もし戻りたくなったら、いつでも戻っておいでね。
私らみんな、歓迎すると思うよ。
ね、みなさん。

お疲れ様、ありがとう。


そんな話だったかな(笑)。
酔ってたから、よく憶えていないけど、そういうことを話したつもり(爆)。

いよいよ明日でお別れだけど、残念ながら仕事で顔を見ることが出来ない。
CDだけ、机に置いておこうと思う。

頑張り屋さん、ありがとう。
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みんな大っ嫌い!!

2004年09月27日 23時37分08秒 | 1.心の叫び
とにかく、みんな、大っ嫌い!!

「うさぎって、寂しいと死んじゃうんだよ」って誰か言ってた。
何か、限界に近づいて来た。おれ。

たぶん、このままだと壊れちゃうね。
母親と同じように。

母親の所に行ってみようかな。
生態反応が無いんだから、何だって話せるね。

「あんたの事が大っ嫌いだった。」
「もう、死んでくれ。」
「誰も心を割って話せる人がいないんだ。」
「そうだよ、孤独なんだよ。」
「だから、大っ嫌いなあんたに話しに来たんだよ。」
「惨めだよ、笑えよ。」
「だいたい、普通の人間関係を築けなくしたのはあんただよ。」
「おれの心に鍵を掛けさせたのはあんた。」
「心を割って話そうにも、その距離感を掴めなくしたのはあんた。」

散々ぶちまけてみたらどうだろう。
でも、無反応な母親の目から涙なんかこぼれたら、やばいね。
そんなの辛すぎる。
帰りの電車に飛び込みかねないね。

まだ、海に向かって一人で話してる方がマシかもね。
(外目には既にアブナイやつだろうけど・・・笑)
稲村ガ崎でも、和田浜でも、どこでもいい。
なんか、中島みゆきみたいだわな(冷笑)。


『時刻表』
街頭インタヴューに答えて 私やさしい人が好きよと
やさしくなれない女たちは答える
話しかけた若い司会者は またかとどこかで思いながら
ぞんざいに次の歩行者をつかまえる
街角にたたずむ ポルノショーの看板持ちは爪を見る

きのう午後9時30分に そこの交差点を渡ってた
男のアリバイを証明できるかい
あんなに目立ってた酔っぱらい 誰も顔は思い浮かばない
ただ そいつが迷惑だったことだけしか
たずね人の写真のポスターが 雨に打たれてゆれている

海を見たといっても テレビの中でだけ
今夜じゅうに行ってこれる海はどこだろう
人の流れの中で そっと時刻表を見上げる

満員電車で汗をかいて肩をぶつけてるサラリーマン
ため息をつくなら ほかでついてくれ
君の落としたため息なのか 僕がついたため息だったか
誰も電車の中 わからなくなるから
ほんの短い停電のように 淋しさが伝染する

誰が悪いのかを言いあてて どうすればいいかを書きたてて
評論家やカウンセラーは米を買う
迷える子羊は彼らほど賢い者はいないと思う
あとをついてさえ行けば なんとかなると思う
見えることとそれができることは 別ものだよと米を買う

田舎からの手紙は 文字がまた細くなった
今夜じゅうに行ってこれる海はどこだろう
人の流れの中でそっと 時刻表を見上げる
人の流れの中でそっと 時刻表を見上げる



そういえば、俺ってウサギ年だった(笑)。
何か心の支えがないと、やっぱ、ダメなのかもね。
ガムシャラに打ち込める仕事
やり場のない怒り
誰か人に見て貰えているという安心感

得ようとしてもがけばもがく程、
俺のもとから逃げて行く事の方が多い。

やばいね。今、なんにもないや。
なんにも、この手に、持ってないや。
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ネイルアート

2004年09月25日 23時38分12秒 | 1.心の叫び
ネイルアートって、今まで気にしたことなかったけど、注意して見てみると面白い。
色、デザイン、色々ある。
中でも、3D、立体的なやつ(笑)。
綺麗な星つぶてを埋め込んだようだ。
アートか。
盛り上がった感じや鮮やかな色。
きっと出来上がって行く過程から楽しいのだろう。
綺麗だと思う。

意外と見かけるのは少ないけどね。
まだ稀少価値?

でも、私の理解では、空手の拳ダコを作っていくのと心境は同じなのかな?
見事に盛り上がったコブシに触れながら、いい感じ、と、ひとり微笑む感じ。

ちょっと、違うか(爆)。


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しなやかな強さ

2004年09月21日 23時39分23秒 | 1.心の叫び
戦友をかっこいいと感じた時、
こいつは自分よりも数段強いと思った。
ただ、どう強いのか、何が強いのか、うまく表現できなかった。

で、また、あいつにやられた(笑)

「強固な強さ」と「しなやかな強さ」

私のスタイルは「強固な強さ」
赤樫の棍のように、正面から相手を叩き砕く強さ。
本当に強いかどうかは最近判らなくなって来たが、
そう見せかけていることは間違いない(笑)。

戦友のスタイルは「しなやかな強さ」
弓のように張り、弓のように弾く強さ。

戦友は、しなやかな強さのほうが生きやすいという。
私には、それが生きやすいかどうか、実感がわかない。
ただ、私の強さは既に継ぎ接ぎだらけだ。
何度も折れ、継ぎ接ぎの痕を人に気づかれないように取り繕っている。
戦友の強さは、私によって強引に捻じ曲げられながら、しなりながら、また、元に戻って行く。

本当は、あいつは辛かったと思う。
しなりながら、何度も折れそうになりながら耐えていたんだと思う。
でも、それを咀嚼し、また、元に戻る。
私は、あいつのその力が羨ましい。

私は、一度折れてから、元に戻すまで、こんなに時間が掛る。
あるいは、元に戻らなくて一人で悩んでいる。
確かに生き辛いのかもね(笑)。


長い期間、戦友と一緒に戦って来たが、
そこまで語り合ったことは初めてだった。

戦友の言葉がとても嬉しい。
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『距離に負けるな好奇心』

2004年09月17日 23時40分44秒 | 1.心の叫び
昨日の公園では、ベンチに座りながら人生の転機について色々考えた。
そういえば、遥かむかし、自分の行動を変えてみようと思ったことがあった。
私の古いコラムをフォルダから探してみた。

ああ、これだ。


『距離に負けるな好奇心』
最近TVで、パンフレットを抱きしめた女性が、列車の中で何かを思い返しながらバレエ?の真似事をするというJR東海のCMが流れている。
「距離に負けるな好奇心」というナレーションを聴いた時、私は「その通り」と呟いていた。
ひょっとしたら、あの時、面倒臭がらずに行動していれば、素敵な感動を味合うことが出来たのではないか?
面倒臭いの一言だけで私達は大切なものに触れる機会を逸してはいないか?
そう思うことが良くある。
好奇心は行動に結びつく。
「最近の若者には自主的な行動力が無い」という。けれど好奇心を失ってしまったわけではない。他の事で忙しいからと逃げてはいるが、面倒臭さに負けているのだ、だから行動しないのだ。
けれど、そうやって好奇心を押し殺していたら、今につまらない好奇心しか浮かばなくなるのでは?
いや。好奇心そのものが無くなりはしまいか。
好奇心によって行動し、また行動が新しい好奇心を生む。
私を含めた無気力、主体性のない、といわれる若者達にも、まだまだ好奇心はある。
そんな好奇心をもっと大切にしよう。そして好奇心を確かめに行こう。動こう。
そこには、きっと素晴らしい感動があるような気がする。
距離に負けるな好奇心
考えさせられた数十秒のCMだった。


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好奇心って言葉に、最近ちょっと違和感がある。
最近、好奇心というよりも、
もっと普通のこと、普通の物事の中で、
もっと知りたい
もっと考えたい
もっと話したい
と思うことの方が多い。

珍しいもの、強く興味の惹かれるものという、好奇心を追いかけた時代とは明らかに異なる。

平凡だが大切なもの
心が欲しているもの

そういうものの方が大切だと今は感じている。

「最近、お前、楽しいかい?」
と聞いてしまった嫌な自分。
そのまま、自分に向けてもいい言葉だね。

ただ、
「あっ、心が響く感じがする。」
そう感じたのは不思議だ。
その瞬間に、親しみというか安らぎというか、遠く忘れていた穏やかな空気を感じた。

もしも誰かに
「最近、楽しいかい?」と尋ねられたら、
今なら
「そういう瞬間があったんだよ。」と答えられる気がするよ。

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人生の転機

2004年09月16日 09時30分02秒 | 1.心の叫び
「孤独なんでしょ。相談できるひといないんでしょ。」
「じゃぁお前はいんのかよ。」
断定的、決めつける戦友の言葉、しかし的を得た言葉に動揺し、私は声を荒げた。
「ちくしょう、その通りだよ。」

「裸の王様なんでしょ。」

同じ言葉を、尊敬する先輩から聞いたことがある。
今年定年退職する先輩は私の恩師でもあり、私が95年のプロジェクトを最後に退職しようと決意したときに出会った人だった。
この先輩と出会い、師事し、「我が社にも、スーパーSEはちゃんといた」「もう一度やり直してみよう」と決心した。
今回のプロジェクトの初期に問題が発生し、支援のため参画して貰った時に言われた。
「二○さんがプロジェクトリーダだからやるんだよ」
尊敬する先輩はそう言ってくれた。逆に言えば、それだけ今の我が社のメンバ達に不満を感じており、絶望しているということ。そのメンバ達を育てた責任は私にある。

その先輩が、ある日警笛を鳴らした。
「問題を隠されるようになったらしまいだぞ。裸の王様だぞ。」

戦友から同じ言葉を聞いたときに思った。
この戦友もやっぱり信頼できる人なんだと。
「今回のプロジェクトではあなたの姿が見えなくなった。」
「二○さん、どこ行っちゃったんだろうってみんな話してたんだよ。」
そんなことはない。
私は一生懸命みんなを見て、報告がなくても問題をかぎ分け、プロジェクトを回していたはず。
でも、思い当たることはあった。
「今回のプロジェクトでメンバ一人ひとり、みんなが1ランクづつ職能を上げよう」「だから一つ上の仕事にチャレンジしよう」
私は目標を設定し、メンバ一人ひとりに役割を課した。かなりの部分を部下に任せた。
それは間違っていないと今でも思う。ただ問題は、現場が「話をしたい」と思った時、必要と思われた時、私はそれに気づいていなかったのだろうということ。自分では出来ていると思っていたが、現場はそうは思えなかったということだ。

「全然ダメだね。」
自分を振り返り、激しく後悔した。
「そんなに落ち込んじゃって。」
「ひと月に一つ、何か新しいことを始めてみたら。1年で12個も新しいことができるよ。」
おいおい、私もそういうことを新人さんには言うよ。
自信回復プログラムじゃないんだぜ。
それをお前に言われたかないよ。
だけど多分、私自身にそういうことが必要な状態なんだろう。
戦友はそう思ったのだろう。

迷惑かけた。

精神的にボロボロの状態でみっともないところを曝け出してしまった。

申し訳ないと思いながらも
自分でも判ってる、戦友のひとつひとつの言葉に
ホント、結構、耳が痛いのと同時に、
すがるような気持ちになった。

「お前、カッコいい。」
そう思ってしまった。
私の想像を遥かに超えて、こいつ、カッコいい。
幼稚な表現だけど、カッコいいという言葉が戦友にピッタリと当てはまった。

少しだけ意地悪をしたくなって尋ねてみた。
「お前、最近、楽しいかい?」
戦友は遠くを見て笑っていた。
さっきまでとは違う表情で。
本当に、自分は最悪な奴だと思った。
ごめんな。


「11時半から面接をしなきゃいけないから帰る。シャワーを浴びてすぐ行かなくちゃ。」
コンビニでお茶とウーロン茶を買い、公園のベンチに座って話しを始めてから、いつの間にか夜も明けていた。
もう8時前、昇り始めた朝陽が暖かかった。
「駅まで送るから。」
と言われたが、まだ、考えていたい事もあった。
「もう少しここにいるよ。」
私はそう答えた。
「駅、判る?」
「いいや。自分で探すよ。」
立ち上がり、飲み干したペットボトルを拾い上げると、戦友は歩き始めた。
「じゃぁ、また話したいことがあれば、携帯に連絡頂戴。」

一度だけ振り返り、そう言うと、後は一度も振り返ることもなくしっかりとした足取りで帰っていった。
「番号、変わってないよね。」
後姿に問いかけると、戦友は前を向いたままコクリとうなずき、そして、見えなくなった。
同じ歳、10年前に最初のプロジェクトに来た時も同じ、今の立場も同じ。
そして今回のプロジェクトでは、
私は『成功させた管理者』、
戦友は『責任を取りスケープゴートのような形で去っていったリーダ』。
でも、今、この公園で、お互いの立場をはっきりと認識させられた。

こいつが本当の功労者だったということ。

それから一時間ほどベンチに座ったまま、朝陽を見ていた。
街の生活が始まる。
この街には初めて来た。
知らない街だ。
でも、こんなに自分自身を振り返ったことはない。
その公園とそのベンチと戦友の横顔は忘れられないものになりそうだ。

そろそろ行かなきゃな。
私も立ち上がると空のペットボトルを拾い上げた。
戦友と同じように、それをゴミ集積場に置き、わざと振り返らないようにして駅に向かった。
前向きにね、前に歩かなきゃ。
そう、自分に言い聞かせて。

駅はすぐに判った。
初めて見る駅、通勤客でごった返した駅は活気に満ちていた。
みんなどんなことを考えているんだろう。
すれ違う人の顔を覗き込むようにしながら、電車を待つ。

そして、私の新しい戦場・溜池山王へ向かった。
ところが物凄い偶然である。
相鉄横浜駅の改札口で、偶然、尊敬する先輩にバッタリ会った。
「これから溜池?」
私は笑うしかなかった。

人生の転機はある。
10年前、尊敬する先輩に会って私のその後の10年は始まったと言っても過言ではない。
がむしゃらに仕事に打ち込んだ10年、一般社員から管理職まで駆け上がった10年。
戦友はいつもそこにいた。戦友もがむしゃらだった。

そしてここから、また新しい10年が始まるのだろうか。
尊敬する先輩が定年を向かえ、
私が戦友に責任を背負わせ切り捨ててしまった年。

何年か経って、後で振り返る時、
戦友と語り合えた日、
戦友の心に感謝した日、
この日が、また、私の人生の転機になるのかもしれない。


Kiroroの歌を口ずさみながら、また戦おうと心に決めた。
たぶん、女の子同士の歌なんだと思う。
でも、その時の自分があまりにも情けなくて、ピッタリはまっちゃったんだよね(笑)。


『Best Friend』
もう大丈夫心配ないと 泣きそうな私の側で
いつも変わらない笑顔で ささやいてくれた
まだ まだ まだ やれるよ だっていつでも輝いてる
時には急ぎすぎて 見失う事もあるよ 仕方ない
ずっと見守っているからって笑顔で
いつものように抱きしめた
あなたの笑顔に 何度助けられただろう
ありがとう ありがとう Best Friend

こんなにたくさんの幸せ感じる時間は 瞬間で
ここにいるすべての仲間から 最高のプレゼント
まだ まだ まだ やれるよ だっていつでも みんな側にいる
きっと今ここで やりとげられること どんなことも力に変わる
ずっと見守っているからって笑顔で
いつものように抱きしめた
みんなの笑顔に 何度助けられただろう
ありがとう ありがとう Best Friend

時には急ぎすぎて 見失う事もあるよ 仕方ない
ずっと見守っているからって笑顔で
いつものように抱きしめた
あなたの笑顔に 何度助けられただろう
ありがとう ありがとう Best Friend

ずっと ずっと ずっと Best Friend


Dear 戦友殿
「これに懲りずに
 また話を聞いて下さい(汗)。
 多分、私も強がりだから
 滅多にないと思うけどね(笑)。
 でも、その時は・・・
 必ず電話します。」

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距離感の疑問

2004年09月14日 23時43分27秒 | 1.心の叫び
私は母親から受けたトラウマのことで、よく、カウンセラーと話をした。
1時間2万円弱。べらぼうに高い。
それでいて、彼らは、私の行く先、道標や解決策など示してくれない。
ではなぜ? 彼らは存在するのか。
私自身が何にこだわり、何を解決できていないのか、何を悪いことと決め付け、
心が拒否しているのか、その原因になるかも知れない気持ちを話し、
彼らは客観的に相談者の話を聞く。
そしてその時の気持ちはと尋ねる。

結局、相談者は自分で話し、自分で自分の気持ちに気づき、
その時、その気持ちになったのはなぜなのかを考え、
もう一つの解答を受け入れる。
過去の気持ちを『修正』するともいう。

修正することで、今の気持ちや、思考、判断が変わって行く。
そして殻を破り、自分自身で閉ざしていた可能性を広げて行く。

私は母親との忌まわしい生活、荒廃した生活が、許せない。
普通の家庭を味合わせてくれなかった母親が憎い。
そもそも女性は信用できない。
女性社員はいらない。
一緒に仕事もしたくない。
部下に持ちたくない。
でも実は、ぽっかりと空いた長い空白の期間を埋めたい。
だから女性に対する距離感が掴めない。
それから、理不尽なことが許せない。
常に頑張ろうとする。
などなど。
過去、このような感情に支配されていた。

それまで、自分自身が気づきもしなかった自分の本質を見直し、
その一つ一つに修正を加えて行った。

今となっては、笑っちゃうんだけどね。
女性の部下に責任を持ち、配下に持つことを絶対的に拒否。
これに修正を加えることが出来たのは、ほんの1年半前(笑)。
今の女性社員が私の長いキャリアの中で、初めての女性部下&後輩です。

10年前に一回整理し、また、今回、女性社員の受け入れでどうしても不安で再度整理。
自分の欠陥に気づいていながら、その子の責任を持つことが許せなかったのね。
でも、気づいたよ。
女性社員の場合だけ、いつものように「ひとりの個人」としてよく見ようとしないで、
女性という属性で見ようとしていたことに。
その原因がやっぱり昔の体験から来ていたんだと気づいたら、
「母親との関係は、10年前、とうに受け入れ、修正出来ていた」
「社員を女性社員と見ること自体が、無意味だし、今まで、きめ細かく部下を見てきた自分と異なる」
「第一、母親は母親、社員は社員で、全く無関係」
という、当たり前のことで気持ちを修正し、
後は自信を持って女性社員の配属を受け入れました。

しかし、全然、ダメダメだね。

結局、私は距離感が掴めない。
トラウマなのか何なのか判らないけど、
普通の人とは明らかに距離感がおかしいんだろう。


自分では、殻を破って可能性を広げてるつもりでいても、
相手の窮地を見るといてもたってもいられなくなる。
何とか救いたいという気持ちが強く、
いつの間にか公平な立場を忘れがちになりそうで
目も当てられない。

その行動や気持ちが、あまりにも過去の自分と違いすぎる。
180度ね。

16年間、受け持つことを拒否してきたんだから
また、拒否すれば。
定年までそれでいいんじゃないの。

そういう気持ちもまた復活し始める。


今回、受け持とうと決心したことは、
俺にとっては一大決心だったんだ。
カウンセリングも受けて、自分の欠陥を見つめ直して
そういう努力は大変だったんだ。
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