そろそろ楽になりたい
難しい道を選ぶのはもうやめてもいいはずだ
あなたを除けよう
それだけで解放される
そんなこと知っていた
始めからそうしておけば
心底思う
けれども
私を操るものが許さない
何があってもあなたを手放さないのだから
なら私をこの世界から消すしかない
私を操るものごといっそ
私を消そう
この世界を消そう
私を消そう
この世界を消そう
私を
この世界を
そろそろ楽になりたい
難しい道を選ぶのはもうやめてもいいはずだ
あなたを除けよう
それだけで解放される
そんなこと知っていた
始めからそうしておけば
心底思う
けれども
私を操るものが許さない
何があってもあなたを手放さないのだから
なら私をこの世界から消すしかない
私を操るものごといっそ
私を消そう
この世界を消そう
私を消そう
この世界を消そう
私を
この世界を
疼きが私を侵食していく
縛りつけられ身動きがとれない
あなたは僅かさえも触れようとせず
黙って私を見つめるだけ
涙が止まらない
震えながらひたすら泣く
あなたの悲しい視線を浴びながら
醜い姿を晒して
だから
早く果てさせてください
このままでは私は壊れてしまう
いや違う
すでにもう
壊れている
あなたの冷たさに犯され
完全に壊れていた
すでにもう
焼け跡にて
私の瞳孔は光を失う
そうきましたか
いいですよ
それならそれで
では考える時間を与えましょう
いずれにしても
迎える結果は決まっているのですが
そうはいっても
考える時間は必要でしょうから
逃げようのない運命が大波となって
私たちを呑み込もうとしている
抗う術はない
せめて離れ離れにならないよう
互いをしっかりと括りつけ
あとは身を任せるしかない
それまでは考えあぐねていいですよ
そして
一緒に心ゆくまで溺れましょう
見たくもないものまで見えてしまう
そんなことは頼んでもいない
どうして無遠慮なのだ
その理不尽さは何なのだ
はっきり言えばいいだろ
助けてくれと
優しく付き合ってやるほど暇じゃない
与えられるのを待つな
与えることを知れ
言ってやれるのはそれだけだ
あとは
慟哭に飛び込むか救いに飛び込むか
自分で選択しろ
奴が来る
足音が聞こえずとも分かる
この心臓をあっという間に覆い尽くし
渾身の力で握り潰そうとする
それを愉しそうにやるから質悪い
声を出せずに苦しむ時がまた来た
奴が来た
奴が
歪んだあなたの幻が
網膜にこびりつき
自分が誰だか思い出せなくなる
嗚咽が許しを乞う
奴に許しを乞うのだ