gallo44 絵日記

アニメーター吉田健一の私的blogです。
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gallo44からのお知らせです。

2013年07月08日 | おしらせ
長らくご愛顧を賜りました吉田健一HP「gallo44」が現在の形からblog形式に移行する事となります。
手始めに「ギャラリー」のページを順次こちらに移動します。
絵が少し小さくなるので、大きいのが見たい人は今のうちにゲットしてください。(笑


エクソダス

2013年07月08日 | K.G.初期ボード
ここに集めた物は、ヤーパンの天井のスケールや
エクソダス前後の生活を実際に描いてみてイメージを固めるための作業群。

これは、ヤーパンの天井ユニットがまだエクソダスする前の状態です。
天井の側面は、集合住宅のようにすれば美術さん楽かな?と思ってたのですが、美術さん自らめんどい方に変えました。

縄掛け大根については「こんな風には干さない」と富野さんがどなたかに指摘されたそうで、
後で僕に「ちょっと恥かいちゃったのよ~」と云われたが、
ま、確かに僕も間違ってたんだけど富野さんのガイドコンテをアレンジした物なので富野さんも間違ってたと云う事になります。
ま、お互い恥かいたと云う事で。




天井ユニットが起動して堆積した土を吹き飛ばすの図。
大変にしたいのではなくて「こんな事やったら大変じゃん!」という事を分かってもらおうと具体的に描いた物。
(ガイドコンテあり)


これもスケールを確認する作業。
人によって違うんですよね。
自分もちょっと大きく描く癖があります。
それにしても一番描きづらいスケールを監督は選んだと思っています。
(言ったんだけどね)


天井の壁はこんな風に描いた方が自分は描きやすいのですけど他の人はそうでもなかったようです。
この絵は、かなり気に入ってます。


これも地面から天井を見たシュミレーションカット。


これは、天井にぶら下がる建物から下を覗いたら、どう見えるかなと思い描いたもの。


この辺りも天井を描く上で、出てきそうな構図を色々試している物です。







エクソダスの情景




この辺りの物は、移動と云う状態にリアリティーを与えるために色々必要だろうと思い
物資の補給や新参者の流入、災害後の共同復興作業など、
アニメではあんまり積極的に描かれない生活を
富野さんならやってくれるだろうと思い提示してみた。



イメージボードらしいイメージボードはここまでに掲載したものでほとんどです。
これらを描いたのは、キャラやメカのデザイン作業が僕に流れてくるまでの1月半ほどの間でした。
実際に作品に生きたかどうかは分かりませんが、僕自身は楽しい作業をさせてもらったと思ってます。

オーバーマン

2013年07月08日 | K.G.初期ボード
オーバーマンについての妄想をちょびっと。
オーバーマンのボードは他にもあるんですが、サンライズが持ってて手元にありません。
返してもらえるのか、それともなくしたのか?

アニメ本編でも見覚えがおありでしょうが、アナの部屋です。
実は僕が考えました。
数あるボードの中でも、ダイレクトに監督に採用されたのは、このアナの部屋だけです。
かなり嬉しかったのを覚えています。
リュボフの頭は、まだタマネギ頭ですね。


おそらく冒頭の台詞を言っているのでしょう。
アニメでアナが読んでいたでっかい本は、監督のアイデアです。
実際にあの位でかい本を持って来てました。
本を置く台座は、僕のデザインです。
アナの顔はこのボードを描いた頃には、すっかり慣れてますね 。


でっかい地球儀は、この時代の北半球を説明するシーンがあったら
かなり使えると思って描きました。


監督が描いたガイドコンテという物があります。
監督流のイメージボードですね。
そのワンシーンを僕が描き起こした物です。
この絵は安田さんにすこぶる評判がよく、作業机の前に貼ってあったのを覚えています。
安田さんいわく「本編にありそうなシーンでよい」という事でした。


この一連は、キングゲイナーがアナの部屋に現れるというシーンですが
大河内さんとの会話の中に出て来たシーンでした。
この時思い付いたのは、KGのフォトンマットで地球儀を沈めるという物でした。




これを描いた時には、すでにゲインとゲイナーが一緒に現れるということになっていました。
「キングゲイナーのハッチは、どう開くのだ?」
という素朴な疑問が、 この後安田さんに向けられる事になります。
かなり本編に近い絵になっていると思います。


と云うわけで、アナの部屋見取り図です。
奥の階段を上がった所に寝室があります。



僕の中でゴレームと云う物は、かなりかっこよく、無気味な存在でした。
フワ~っと浮き上がる絵を描きたかったし、ゴレーム軍団をもっと描きたかったなぁ。
無気味なザクって感じで。


ゴレームいろいろ。



まだこの頃は、キングゲイナーという名前にはなってなくて
「ゲイング」っていう名前でした。
デザインも固まってなかったので、いろいろ間違った解釈をしたまま描いています。
ゴレームが弾丸を跳ね返す(ほんとは、埋まるんですけど。)っていう描写はアニメ本編ではコンテに活かされませんでした。
代わりに漫画版で「ドゴッゾの弾丸をKGが柔らかく跳ね返すシーン」を中村君が採用してくれました。
しかしながら、弾着のリズムを描くのはアニメの方が向いていると思っているので、採用されればインパクトのあるシーンを描く自信はあったと今でも思っています。、、 、、、残念。


この絵の構図は漫画版でドゴッゾを切るシーンのモデルになり、嬉しかったです。

祭り

2013年07月08日 | K.G.初期ボード
1話の第一稿を元に勝手に描いたシーンです。

ステージの中央からミイヤのホログラムが出てくる。
けど、描いてない。










ゲイナーはアニメ本編よりも、最初いろいろマニアでもっとけだるい雰囲気で出るもんだと思ってました。
ゲイナーの家は天井の屋根の部分についているので、窓の下に祭りの明かりが 見える妖しげな感じにしたかった。




呼び鈴にでてみると、見知らぬ女性が立っていた。
(確か、この頃はまだ見知らぬ女性だったと思う)


サラ・コダマがエクソダスへの誘いをかけて来た。
花火なんてバックにしょってベタベタの一目惚れシーンにしたかったな。
衣装は西村キヌさんが最初に描いたラフでこのボードは描かれています。


ゲイナーはサラに誘われたままどんどんついて行く。
この時、天井の上から下へ移動して行きドームポリス内の起伏と複雑な建物(建て増しした物や古いもの等)を紹介して行くのはどうだろうと思ってました。
サラは、どんどん歩いて行くのでゲイナーはついて行くので精一杯。
この時祭りの雰囲気も少し紹介できればと思っていました。

ドームポリス

2013年07月08日 | K.G.初期ボード
ここからは、本番用のプロットを読んで妄想したもの。











手前の黒いのは針葉樹林。
ドームポリスは、かなり大きいもののつもりで描いている。


シベリアといっても、別に全ての土地が真っ平らじゃない。
丘陵地帯を利用して、高低差のあるドームを作っている。と云うイメージ。
この考えはアニメでは、あまり生かせず。


コメントにもあるように、ポリスの周りを地吹雪が吹く理由というのを考えていた。
ドラマに使えたと思うんだが、使えず。
(大河内さんの段階までは、通ったが、、、)






ゲイナーの家のイメージ。
天井の高さが半端じゃなく高い。
こういう空から吊り下がった建物は、空間的に劇的な気がするので使いたかったが、なんでかな?


多分、誰も描かないだろうと思い、ドームポリスのロケーションを色々と想定してみた。
先ほどのコメントにもあったが、丘陵地帯を削ったりしながら造った街なので
ドームの中でも坂がある。


勝手に考えた設定。
ここでも小高い丘のような造成をつくっている。
シベリアにあって、シベリアと同じ植生や地形をわざわざドームの中につくるはずは無い。
ヨーロッパのどこかを模して、造ってある。


監督にオーダーされて描いた物。
コンテを描く上での叩き台にするつもりだったのだろう。