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細胞内輸送をスピードアップ=植物を大型化、燃料増産など期待―遺伝子組み換えで

2013-11-12 03:00:31 | 日記

細胞内輸送をスピードアップ=植物を大型化、燃料増産など期待―遺伝子組み換えで

時事通信 11月12日(火)2時4分配信

 植物の細胞内で必要な物質の輸送を担う「モーターたんぱく質」の遺伝子を組み換え、輸送スピードを2倍に上げて細胞を大きくすることに成功したと、理化学研究所の富永基樹専任研究員や千葉大の伊藤光二准教授らが11日付の米科学誌デベロップメンタル・セル電子版に発表した。
 全遺伝情報(ゲノム)が解読され、遺伝子の働きを調べる実験によく使われるシロイヌナズナ(アブラナ科)での成果。細胞の数はほぼ変わらず、1個ずつのサイズが大きくなったため、葉の面積は4割増えた。この技術を応用すれば、バイオ燃料などを増産できる可能性があるという。 
 細胞内には繊維状のたんぱく質が張り巡らされており、モーターたんぱく質はその上を2本の「足」を交互に動かすようにして移動し、細胞小器官などを運ぶ。
 モーターたんぱく質の移動速度は動植物によって違い、これまで速度が調べられた中では、池などに生息する藻類「シャジクモ(車軸藻)」が最も速い。富永専任研究員らは遺伝子組み換えで、シロイヌナズナのモーターたんぱく質をシャジクモと交換した。
 シャジクモのモーターたんぱく質が速いのは、細胞1個が直径約1ミリ、長さ約5センチの細長いチューブ状であり、細胞内で長距離輸送する必要があるためと考えられている。