「人生は42歳から始まるんやて」
「肩もわりかし強いほうやし」
「守りも固めやし」
「脚もわりかし速いほうやし」
「見ての通り 案外打つで」
「ケガなんかしたことないし」
とキャンプ中のイチロー選手(マイアミ・マーリンズ)がダウンタウン・浜田雅功さんプロデュースによるTシャツを毎日着て登場しています。
昨年のシーズン最終戦後、イチロー選手はマーリンズを「びっくり箱」と呼んでいました。理由は「途中で監督が代わって、しかもGMが監督やって、ベンチコーチも初めてのコーチで、中はぐっちゃぐっちゃになった」とのこと。それでも、「プラスにできるかどうかは、僕次第。あんな経験、なかなかない。そう考えれば全部プラスになるだろうな、という経験ではあります」と言い、そういう状況とどう向き合うかが大切で、すべてを前向きに捉えていました。
2001年に日本人野手初のMLB選手となり、リーグ首位打者と盗塁王、リーグMVPと新人王と数々のタイトルを獲得しました。2004年には前人未踏のルーキーイヤーから4年連続の200安打を達成、さらにシーズン262安打をマークし、自身2度目の首位打者を獲得しました。
2008年は日米通算3000本安打、MLB最長タイとなる8年連続200安打、2009年は通算3085本の日本最多安打、前人未踏の9年連続200安打、MLB通算2000本安打と記録を立て続けにマークしました。2010年も両リーグトップの214安打をマークし、史上最多に並ぶ10度目の200本安打を記録しました。2011年はデビューから続いていたシーズン200安打が11年目にして途切れ、初めて打率も3割に届かなかったものの、それでもリーグ9位の184安打を打っています。
転機は2012年。契約最終年だったこの年の7月に若返りでのチーム再建を目指すマリナーズの意向をくみ取って退団を決意し、ニューヨーク・ヤンキースへのトレードを受け入れました。ヤンキース移籍後は3割以上の打率をマークし、2013年には日米通算4000本安打に到達しましたが、出場機会が激減し、2015年にマーリンズと契約したものの、限られた出場機会でMLBキャリアの中での最低の成績に留まりました。
42歳で迎えた16年目のMLBシーズンですが、過去と同じような活躍は出来ないでしょうけど、でも、どこかでイチロー選手ならば、まだやれるのではないかと期待を持ってしまうのです。
でも、あと65本と迫った3000安打について聞かれると、少々顔を曇らせ「コメントがすごく難しい」と答えているそうです。今年も立場としては第4の外野手です。マーリンズはドン・マッティングリー監督に代わり、どんな出場パターンになるのかまだ判りませんが、レギュラーの外野手を交互に休ませながら、その場合はイチロー選手を使うのか、はたまた、レギュラーは休ませず使うのか。ただ、キャンプ前日に「イチローは外野のすべてのポジションを守ることができる。今年もいろいろなポジションで使う」と語っていました。でも、昨年、チーム最多の153試合に出場したことについて「彼に多くを求めすぎた。彼の出場機会を制限する必要はないが、使いすぎないように気をつける」とも語っていますので、昨年よりも出場機会は減るのではないかと思います。
例えば、昨年と同じ435打席の出場であった場合、65安打を打つためには打率.149となります。でも、この数字では40人枠にいることは厳しいでしょうし、監督のコメントとどおり出場機会が減ると考えますと、次のようになります。
300打席 打率.214
250打席 打率.260
200打席 打率.325
150打席 打率.433
当たり前のことですが、出場機会が減り、打席が少なくなればなるほど、3000本達成は難しくなってしまいます。イチロー選手も「一番で打ってやってたら、そりゃ2カ月でやるよ、っていうけど、そうじゃないから」と言っています。素人的に考えるならば、250打席以上の機会がないと、2016年中の3000安打は難しいのではないかと思えます。
「人生は42歳から始まるんやて」
誰しも年を取りますし、若い頃のように出来るものではありません。この浜田さんのメッセージはイチロー選手に対して、マリーンズ監督に対してのメッセージだと思います。 まだまだ、やれるし、 YDKではないですが、やれば出来る子なんですよと。
イチロー選手は2013年からオリジナルTシャツは面白いことから話題になっていて、昨年は連日新作を着ており、メッセージも「お疲れサバ(お疲れさま)」、「アジです(アディダス)」などを着ていました。
昨年のオリジナルTシャツ以上のネタはないだろうと思っていたそうですが、 それを超えたTシャツをプロデュースした浜田さんは凄いですが、そうさせたイチロー選手の存在が凄いと思います。
物事に対して、まったく違うことをやって、違う角度から、違うアプローチで超えることは出来るかも知れません。でも、正面からガチでまっすぐにぶつけて来て、それを超えるということはさらに凄いことです。
イチロー選手は昨年のTシャツを超えたように、昨年の自分を超えてくると期待できそうです。
このTシャツ欲しいなあ。
ちなみに、最新作がこれだそうです。
「シバくぞボケ」