第101回全国高等学校野球選手権の大会第11日目は三回戦の残り4試合が行われ、これでベスト8進出チームがすべて顔をそろえました。
■第1試合
履正社高は3回裏、内倉選手と野口選手のタイムリーヒットで3点を先制。その後6回裏に、井上選手に2ランホームランが飛び出し、リードを広げた。投げては先発・清水選手が6回2失点の好投で、履正社高が猛打で選手権初のベスト8入りを決めました。敗れた高岡商業高は、最終回に粘りを見せるも、72年ぶりの準々決勝進出とはなりませんでした。
高岡商000101002|4
履正社00320220x|9
■第2試合
星稜高は4回裏、山瀬選手の犠牲フライで先制。その後、同点を許すも、タイブレークとなった延長14回裏1アウトから福本選手が3ランホームランを放ち、サヨナラ勝利。投げては、先発・奥川選手が23奪三振3安打1失点で完投。星稜高が24年ぶりのベスト8進出となりました。敗れた智弁和歌山高は、三回戦突破とはなりませんでした。
智弁和歌山000100000000 |1
星稜 010000000003x|4(延長14回)
■第3試合
仙台育英高は3点ビハインドで迎えた5回裏、中里選手と宮本選手の連続タイムリーヒットで1点差。続く6回裏には、木村選手のスクイズと水岡選手のタイムリーヒットで2点を奪い、逆転に成功し、仙台育英高が2年ぶりの準々決勝進出を決めました。敗れた敦賀気比高は、先制するも、その後、再三のチャンスを生かしきれませんでした。
敦賀気比003000000|3
仙台育英00002200x|4
■第4試合
関東一高は2点を追う7回裏、渋谷選手と平泉選手の連続タイムリーヒットで試合を振り出しに戻す。そのまま迎えた延長11回に、2アウト一・三塁から平川選手がタイムリーヒットを放ち、関東一高がサヨナラ勝ちで準々決勝に駒を進めました。敗れた鶴岡東高は、チーム史上初の三回戦突破とはなりませんでした。
鶴岡東01200300000 |6
関東一04000020001x|7(延長11回)
近年の高岡商業高といえば、印象に残る試合が多いです。
吉田真監督が監督に就任して初めての甲子園となった2015年選手権大会。オコエ瑠偉選手(現;東北楽天ゴールデンイーグルス)を擁する東東京・関東一高を相手に3回まで0-8と大量リードされた状況から同点に追いつき、結果的に10-12で敗れはしたものの、大熱戦を演じました。
2017年選抜大会は、一回戦で岩手・盛岡大付高と対戦して延長10回、9-10でサヨナラ負けを喫しています。
2018年選手権大会は、三回戦で春夏連覇を達成していた北大阪・大阪桐蔭高と対戦。藤原恭大選手(現;千葉ロッテマリーンズ)、根尾昂選手(現;中日ドラゴンズ)といったドラフト1位が揃った強打線に対して1-3で敗れたものの、最速148km/h左腕の山田龍聖選手(現;JR東日本)が11奪三振の好投を見せ、大善戦でした。
今年は初戦となった島根・石見智翠館高との試合では、2点リードの9回裏に同点に追いつかれ延長。10回表に2点を挙げ試合を決めました。
そして、8月12日の二回戦第4試合、鹿児島・神村学園高との試合。
9回表の神村学園高は1点を返し、2アウト一塁から松尾将選手が出塁しますが、両足首がつってしまい、一塁ベース上でうずくまってしまいました。その時、声をかけ、スパイクのひもをほどくのも手伝ってくれたのは、高岡商業高のファースト・菅沢選手。
菅沢 :「粘り強いねえ。足、大丈夫?」
松尾将:「大丈夫だよ。ありがとう」
松尾将選手は臨時ランナーを出され、チームメートに身体を支えられながらベンチへ下がりました。結局、高岡商業高が逃げ切り勝利しましたが、試合後、松尾将選手は椅子に座ったままインタビューを受けました。
松尾将:「大人の高校生だなあ、と思いました。1つ、2つ、自分より上だなと」
そう言って笑顔を見せました。そして、菅沢選手も相手を称えました。
菅沢 :「(松尾将は)捕手という一番疲れるポジション。キャプテンでもあるし、いろいろあると思う。でも、倒れている間も『痛い』とか、弱いところは見せなかった。最後まで出て欲しかったので『大丈夫?』と声をかけました」
高岡商業高には「相手のプレーを称賛する」というモットーがあるそうです。
相手がファインプレーをすれば拍手するし、いい打球を打てば声をかける。
ただ強いだけではありません。
着実に全国の強豪校へと成長を続ける高岡商業高のこれからが、非常に楽しみです。