とりあえず雑記

ふじポンのblog ☆ Firefox推奨デス

#43◆everblue

2007-06-09 | 土・フリペ探検隊
【everblue】
──すごい完成度のストレート・フリペ

●概要
環境問題を発行テーマに据えた本格的なフリペ。表紙のコピーによれば、地球の未来と環境問題を考えるフリーペーパー、とある。またサイトに掲載される発行目的にはしっかり考えられたメッセージが3つあり、環境問題を解決するために関連各所を結ぶ役割を果たすこと、ボランティアではなく経済的に自立した環境活動を展開するためのプロモーションをすること、環境活動を豊かでかっこいい生き方と捉えるライフスタイルを提案すること、とある。

●雑記
びっくりするくらい完成度の高いフリペです。真ん中を針金綴じした中綴じではなく、背表紙のつく無線綴じの製本形式。本文と広告の割合や入れ方は書店売りの雑誌に近く、本文の内容もきちんと編集されています。デザインも雑誌然としたレベルの高いもので、写真を効果的に使ったビジュアル志向のものです。あえて言えば本文級数が少し小さすぎるのと、キレイながらオリジナリティに欠けるデザインが気にならないでもないですが、それでもハイクオリティには違いありません。

環境問題に正面から取り組むテーマを中心にして、これだけのボリュームとクオリティを両立させた媒体が、フリペとして採算ラインに乗っているのだとしたら、これは凄いことです。現状の広告割合では、ちょっと厳しいと思われますが、発行者としての心意気もあるのでしょうか。どんどん読者を増やして、スポンサーを増やしていける循環に乗れるといいですね。

ちょっと気になるのが、環境問題というテーマが前面に出過ぎているように感じられる点です。それを持ち味にしているのだと思いますが、ふじポンにはメッセージがストレート過ぎる印象です。もう少し構えず読める見せ方がいいなぁ。以前あるデザイナーさんが言っていたのですが、正義のメッセージはストレートに出しちゃダメだよね、というのが分かる気がします。家族の幸せを応援するコンセプトの雑誌に「こんなに幸せになれる!」とか朝の番組に「おはよう!さわやかさん♪」とか。そうありたいと願うメッセージは、ストレート過ぎるとときに共感や納得を越えて針となりちょっとチクチク痛く、反発心を芽生えさせることもあります。わかってるってば!みたいなね。

表紙のメッセージも広がりのあるものにしてデザインも柔らかく。手に取った読者がどこでどんなふうに読むかを想像して、もう一歩肩の力を抜いて付き合える冊子にできると、読者の輪が広がりやすくなる気がします。


ふじポンの勝手に評価
・編集品質★★★★
・雑誌系度★★★★
・総合評価★★★☆☆








●プロフィール
・冊子名: everblue.
・発行所: えい出版社(東京都)
・発行サイクル: 年4回発行
・発行部数: 150000部(?)
・配布エリア: 全国(?)
・配布方法: 賛同する店舗や機関など
・冊子仕様: A4版・カラー80P+表紙



前へ  探検隊の初回へ  次へ


最新の画像もっと見る