富士見やまびこ 院長日記

クリニックのこと、病気のこと、日々のできごとのつれづれ

もう年の瀬です

2010-12-26 | 日記
 あっという間に一年が過ぎようとしています。
 今年を振り返ってみると、昨年の新型インフルエンザのように社会的に影響する疾患もなく、春の花粉症も落ち着いていました。一方で、気管支喘息は3~5月、9~10月に多く、急性腸炎(ノロウイルス)は12月以降に多くみられました。水痘・流行性耳下腺炎(オタフクかぜ)は4月からだらだら続き、10~11月にピークをむかえました。水痘・流行性耳下腺炎がこのように流行したのは他の地域にはなく、富士見町の特徴であったような気がします。
 個人的にはダイエットに成功したこと(73→67kg)、10kmを走れるようになったことです。ただ、ハーフマラソンに参加する市民ランナーは150~200km/月程度の走り込みをしているようですが、ここまでは無理かなと思いながら時間が許す限り走っています。
さて、来年はどんな年になるのでしょうか?今年の猛暑のせいで来年の花粉の飛散量が例年の7~10倍になると報告されているので花粉症に対してはより一層の注意が必要です。御柱祭のあった冬には大雪があるとも聞きますので、雪かきが大変になるかな?(クリニックの駐車場は広いので、、、) 
 今年も皆さんに応援して頂きありがとうございました。皆さんの健康を願いながら今年のブログはこれにて終了にします。よいお年を。

ノロウィルス(急性腸炎)

2010-12-15 | 日記
 12月に入ってから急性腸炎が増えています。症状としては、発熱、下痢、腹痛、特に嘔吐の症状がよくみられます。また感染源としては家族内感染をしているケースもありますが、周囲に同様の症状の方がいない場合もあり様々です。急性腸炎というと病院内などでは偽膜性腸炎、一般的には食中毒の原因となるサルモネラ、カンピロバクターなどの細菌性腸炎が多いですが、この冬の時期に流行するのは何と言ってもノロウイルスによる急性腸炎(別名:感染性腸炎)です。

 ノロウイルスの流行は11月~2月にかけてみられます。ノロウイルスは感染力が強く、感染すると急激に嘔吐、下痢、腹痛、発熱などの症状がみられ、1~2日位の短期間で症状が消失します。感染源となるのは、吐物、下痢便などです。ただし、便には2週間ウイルスが排泄されているとの報告もあり注意が必要です。(二次感染の危険性があります。)

 以下は以前勤務していた病院で行っていた感染対策です。参考にして下さい。
   
  ① 感染を防ぐには石鹸と流水(30秒以上)にて十分な手洗いを行ってください。
    嘔吐が続いている人に接触する場合、汚物を処理する場合は、マスクと手袋を着用して下さい。

  ② 感染源の便や嘔吐物は直ちに袋などで密閉して処分してください。汚染箇所はハイターなどにて消毒を行って下さい。
    (アルコール消毒は効果ありません。)
    ・目に見える吐物や便は、必ず念入りに洗浄又は拭き取った後に消毒を開始してください。
    ・汚物で汚染された衣類は30分以上消毒剤に浸漬すること。
    ・汚染が考えられるドアノブ、床などの環境については、同様の消毒剤にて拭き取って下さい。 
     (カーペットの場合は同様の消毒剤を汚染部にかける。)
     特にトイレの便座は注意して行って下さい。
 
 毎年12月~1月にはノロウイルスなどの急性腸炎、1月~3月にはインフルエンザが流行ります。まずはうがい・手洗いなどの自己防衛をくれぐれも行っていただきたいと思います。