海岸沿いのニースの中心から車でおよそ20分 ・・
ローマ時代の遺跡がいまも残る歴史ある 『シミエの丘 』 に、
マルク・シャガール国立美術館があります。
1973年、シャガールがフランスに寄贈した多くの
作品を展示するために建てられたシャガールへのオマージュ ・・
シャガールの言葉を借りれば、
『私の色や線が夢見たような博愛と愛の理想を、
老いも若きも求めに来れる家 ・・ 』
Marc Chagall
マルク・シャガール (1887年ー1985年 )
帝政ロシア領 現ベラルーシに生まれたシャガールは、
サンクトペテルブルグで美術を学んだ後、
1910年 フランス パリに渡ります。
ユダヤ人であった彼は、
第2次世界大戦による迫害から逃れるため、
1941年 アメリカに亡命します。
写真は、その1941年に撮られたものです。
ちなみに、これは1921年に撮られたもの ・・
パリでの生活の後、いったん故郷に戻っていた頃の写真です。
シャガールは、1950年にフランス国籍を取得し、
南フランス ニース近郊に居を構え、
97年の生涯を終えるまでの歳月をここで過ごしました。
1966年、聖書の物語りに啓示を得た17におよぶ大作は、
シャガール自身からフランス国家へ寄贈されました。
ニース シミエの丘に 「マルク・シャガール国立美術館 」 が
誕生した背景には、こんな物語があります。
『私はこの場所に、芸術作品とあらゆる人民の高い精神性を表す
資料を展示したいのです 』
美術館の落成式におけるシャガールの言葉です。
また、こんな言葉も遺しています。
『もし人生に必ず終わりがあるなら、私たちが生きている間、
愛と希望の色で彩らなければなりません 』
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