JFK-World 世界の撮影・取材地トピック

Freelance Film Director
TV-CMおよびTVドキュメンタリー番組のディレクター & カメラマン

オランダは風の賜物

2010年07月13日 | ヨーロッパ

オランダは、国土のほとんどが平坦な土地です。
国内の最高地点でも標高 322.5メートル ・・
遮るものがないため、常に強風にさらされます。



風車は、そんな地理的な要因から生まれました。



中世には粉挽き用の動力に使われていた風車ですが、
やがて海抜 0メートル以下の国土を守るために、
排水装置として活用されるようになりました。



一方17世紀には、
風車の動力で鋸 (のこぎり) を動かす製材装置が生まれ、
造船技術が飛躍的に向上し、生産能力を高めることになりました。
その結果、オランダは海洋大国の時代を迎えることになります。



さらに、風車による排水装置は、
同時に灌漑システムとしての機能を果たし、
オランダを農業、酪農、園芸の大国へと
押し上げることに貢献しました。

「オランダは風の賜物」 です。



しかし産業革命以降、風車の数は激減します。





人々は、風車の果たした役割を懐かしむかのように、
キンデルダイクを訪れます。 (7月12日のブログ参照 )







自然の力に抗わず、それを活用するという道を選んだオランダ ・・
キンデルダイクは、オランダ人の知恵と哲学の象徴です。

jfk-world


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