残念！「小田急 F-Train」ドラえもん列車が都条例違反で運行休止に。

9月3日に開館した「川崎市 藤子・Ｆ・不二雄ミュージアム」より1ヶ月前、8月3日から小田急電鉄が運行していた、藤子・F・不二雄キャラクターでラッピングされた特別仕様の小田急線「小田急 F-Train（エフ トレイン）」ですが、東京都の屋外広告物条例に抵触するとの指摘を受け、9月末で運行を終了する事になりました。



小田急電鉄の発表では、「車体へのラッピング装飾は車両塗装の変更であり、広告には該当しない」との認識だったとの事で、後に調査したところ、東京都条例への抵触を確認。広告物の面積が基準を超えていたことや、許可申請を実施しなかったこともあり、運行の取りやめを決定したとの事です。

「小田急 F-Train」は10月1日以降、通常の車両デザインに戻されますが、車内の装飾については継続するそうです。

そもそも小田急電鉄はミュージアムからPR費をもらって無く、逆に版権管理者にキャラクターの使用許可を得た小田急電鉄独自の企画だったとの事で、小田急としては広告との認識は無かったようですが、東京都としては「一定のイメージを伝達するものはすべて広告に当たる」（都都市整備局）として違反と判断。事前に許可申請が必要だったとしています。

また、デザインされていた「どこでもドア」が無ければ、条例で定められていた「電車のラッピング広告の面積は全体の10％以下」との規定を違反していなかったのですが、「どこでもドア」を入れると約13％と規定を超えてしまい、その点でもそもそも不許可となるデザインだったようです。

多くの藤子・F・不二雄ファンや子供達からも好評だった列車だけに残念でなりません。小田急電鉄側の不備があったのは確かですが、個人的には渋谷の街を大音響の音楽をかけて走り回っている「出会い系サイト」の電光広告トラックの方を先になんとかしろよ！東京都！との思いも強いのです。夢の無いお役所仕事にはがっかりです。

●公式サイト
川崎市 藤子・Ｆ・不二雄ミュージアム
http://fujiko-museum.com/

小田急電鉄 小田急 F-Train（エフ トレイン）
http://www.f-train.info/

東京都「屋外広告物のしおり（ＰＤＦ）」
http://www.toshiseibi.metro.tokyo.jp/kenchiku/koukoku/kou_siori.pdf

●関連記事

asahi.com・ニュース
小田急の「ドラえもん列車」、都条例違反　事前申請怠る
（2011年9月22日）
http://www.asahi.com/national/update/0922/TKY201109220468.html

マイコミジャーナル・ニュース
「小田急F-Train」が条例に抵触、9/30でラッピング終了
車内装飾は継続
（2011年9月23日）
http://journal.mycom.co.jp/news/2011/09/23/006/

スポーツ報知・ニュース
小田急のドラえもん電車、“大人の事情”でストップ！（2011年9月22日）
http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20110922-OHT1T00354.htm

●運行開始時の関連記事

神奈川新聞カナコロ・ニュース
藤子・Ｆ・不二雄ミュージアム開館を記念して、小田急がキャラクター列車運行開始/新宿（2011年8月3日）
http://news.kanaloco.jp/localnews/article/1108030001/

コミックナタリー・ニュース
藤子・F・不二雄キャラあしらった「小田急 F-Train」運行（2011年8月2日）
http://natalie.mu/comic/news/54169