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緑の巨人伝の渡辺歩監督トークイベントを観覧!

2008年03月22日 | 8.コラム


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先日ご紹介しましたイベント、東京都杉並区にある「杉並アニメーションミュージアム」で開催中の「夢は無限 藤子・F・不二雄展」にて、3月20日に行われたトークイベント「レクチャーアニメ ドラえもんアニメをつくることが僕の夢だった 」に参加してきました。

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今回、僕はこのミュージアムには初めて訪れたのですが、入り口受付後ろの柱にある漫画・アニメ作家のサインにはいきなり興奮!もちろん藤子不二雄A先生のサインも!

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藤子・F・不二雄先生の漫画家としての生涯を辿る企画展「夢は無限 藤子・F・不二雄展」の展示については、会場スペースの狭さや、ほとんどが複製原画だった事もあり、正直期待していた程の内容ではありませんでした。先生の歴史をサックリとパネルで説明しているので、若い世代のファンには良い展示なのかもしれませんね。原画については改めて向ヶ丘遊園跡に2011年秋オープンを予定している「藤子・F・不二雄ミュージアム」に期待ですね。

そして、今回のメインイベント、渡辺歩監督(のび太と緑の巨人伝・監督)と鈴木伸一さん(杉並アニメーションミュージアム館長・スタジオ・ゼロ代表)のトークイベント「レクチャーアニメ ドラえもんアニメをつくることが僕の夢だった 」が午後1時より開催されました。

会場は館内にある定員50名程の映像シアターで、満席の観客の拍手の中、渡辺監督と鈴木さんが着席。先ずは今回のメインゲストである渡辺監督のプロフィール紹介からスタートしました。

いきなりビックリしたのは、鈴木さんの一言。
○鈴木さん(手元の資料原稿を見ながら)「ドラクラッシャーと呼ばれていたそうですね?」
○渡辺監督「いやー。若気の至りで昔いろいろやってしまいまして。申し訳ないです。」

その後、渡辺監督がアニメの仕事へ進んだきっかけや、どれだけ藤子・F・不二雄先生を敬愛していたかなど、映画・ドラえもんの監督へ至る過程が語られました。

やはり、渡辺監督にとって藤子・F・不二雄先生は「神様」のような存在だったとの事でしたね。御生前の藤子・F先生とは、渡辺監督がまだ駆け出しの作画スタッフだった頃、大きなパーティー会場で一度ご挨拶しただけとの事でした。

鈴木さんに「映画・のび太の結婚前夜」や「映画・おばあちゃんの思い出」などを褒められても、「自分は先生の残された素晴らしい作品を(映画に)置き換えただけですから。申し訳ないです。」「いつも原作の世界を壊さないように悩んでいます。先生とお話できるなら、これで良いのかといつも御相談したいのですが。」と恐縮されていました。原作と向き合い、原作を少しずつ紐解き、これで良いのか?と悩みながら作業をされているとの事でした。今回の映画についても、「本当はお会いして叱っていただけるだけでも嬉しいと思っている」との事でしたね。

途中、ホワイトボードを使っての、ドラえもんリニューアル時のキャラクターデザイン変更ポイントの説明などもありました。渡辺監督が直にボードに描きながらドラえもんらしさのニュアンス「ドラ感」を説明する様子はかなり楽しかったですね。詳しくは以下のサイトで紹介されています。

真・南海大決戦(2008.03.21)
「ドラえもんアニメをつくることが僕の夢だった」へ行く、の巻。


元々は、1986年頃に藤子・F先生と作画監督・中村英一さんがキャラクターデザインについてお話し合いをした内容が参考になっているとの事でした。まさに原作回帰がポイントだった訳ですね。

後半、観客との質疑応答のコーナーがあり、多くの観客が渡辺監督作品である「のび太の恐竜2006」や「映画ドラえもん のび太と緑の巨人伝」についていろいろな質問をされていました。詳しくは以下のサイトでも紹介されています。

パーマニアの日々(2008.03.21)
レクチャーアニメ「ドラえもんアニメをつくることが僕の夢だった」


様々な質問に対して、丁寧に、謙虚に答える渡辺監督の姿はとても印象的でした。やたらと繰り返される「申し訳ないです」という言葉はご愛敬としても、言葉の端々から、真剣・丁寧にキャラクターの心情、ストーリーの意味について考えながら作品を組み立てている姿勢が伝わってきましたね。また、御自身の力不足な部分、今回の映画での反省点なども素直に語られていて、少しビックリしました。

僕個人の感想としては、今回の映画は納得いかない部分も多いのですが、渡辺監督としては、それぞれのシーンに考えがあり、「気持ちの受け皿としての家族を描きたかった」というラストの「のび太家」でのエンディングからも解るように、やはり「家族を描く」という事に本作は拘られたようです。

限られた時間の中で、様々なスタッフ・関係組織と組んで創られる映画というメディアの難しさ。上手くいく時もあれば、上手くいかない時もある。そんな感じなんでしょうかね。機会があれば、またコミカルなテレビのドラえもんも創りたい!ともおっしゃってました。

ちなみに、監督が好きな歴代長編映画は、「のび太と鉄人兵団」「のび太と竜の騎士」との事でした。来年の映画もとても楽しみだともおっしゃってましたね。一応作品名は伏せてましたがね。

渡辺監督が次にどんな作品を作るのかは語られませんでしたが、頭が上がらないという恩師・芝山努監督からは、「のび太の海底鬼岩城をやってみろ!」と宿題を出されているそうです。(笑)

熱中して好きな藤子・F作品の話をしている渡辺監督の姿は、まさに「藤子・Fファン」でしたね。これからもぜひ「藤子・F・不二雄作品の伝道師」として活躍していただきたいです!

●情報元リンク
杉並アニメーションミュージアム・公式サイト
http://www.sam.or.jp/


●関連リンク
パーマニアの日々(2008.03.21)
レクチャーアニメ「ドラえもんアニメをつくることが僕の夢だった」
http://parman.moe-nifty.com/hibi/2008/03/
post_8b38.html

真・南海大決戦(2008.03.21)
「ドラえもんアニメをつくることが僕の夢だった」へ行く、の巻。
http://tjtype1.blog28.fc2.com/blog-entry-619.html

杉並アニメーションミュージアム・スタッフ日誌(2008.03.20)
レクチャーアニメ「ドラえもんアニメをつくることが僕の夢だった」開催報告
http://www.sam.or.jp/staff_diary.php?
year=2008&month=03#20

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