きつねの目

★動物カメラマン 山本 つねおのフォトブログ★

カメとカヤックとアマガエルとアナグマ、時々サル 千葉県 亀山湖

2014-05-25 12:30:21 | カヤック
千葉県の亀山湖でカヤックを漕いできました。
一日のんびりとパドリングできる、関東では有数のカヤックポイントです。


出艇場所の公園には、カヤックやボートを漕ぎ出すためのこんなスロープが作ってあって、孤独なひとりカヤッカーにはとても有難い。しかも駐車場も含めてすべて無料!! ありがとう千葉県!ありがとう森田センパイ!(高校の先輩なの)


この日は天気が良くて風がない最高のカヤック日和。パドルを止めて水の上に浮かんでいると、ふんわりとした何とも言えない柔らかな心地になれるんだな。
さらさらと風に揺れる木の葉と時々ラダーが水を切る音、辺りに聞こえるのはそれだけ。そんな様子を水面ぎりぎりのミズスマシのような世界から感じていると、このままミズスマシとして生きていくのも悪くないなぁと思えてくる。
この贅沢な感覚が忘れられなくて、20年ぶりにまたカヤックを漕ぎ始めたのでした。



萌える新緑。


地図上では通れそうだったけど、この日は水位が低かったようで水の中を歩いてカヤックをずるずると引っ張る。



この角度から見た尖った感がイカス。


湖のあちこちにいたのが、この甲羅干しをするミドリガメ。
小学校のクラスで飼っていたり、お祭りの亀釣りで必死になってミドリガメを獲った記憶がありますよ。懐かしい.....
でも大人になって、この亀の本名をミシシッピーアカミミガメと知ってから、少し遠い存在になってしまった気がする。
外来種だったのね、、、ちょっぴりショック。


そして時々聞こえてきたのがサルの鳴き声。
この辺り高宕山のニホンザルは天然記念物に指定されている有難いお猿なのであります。しかし鳴き声ばかりで姿が見えない、、、と思っていたら前方の岸で木々がワサワサっと揺れたところにお猿登場!
僕は広角レンズでカヤックとサルを一緒に写し込みたかったので、そーーーっと近寄ってぱしりと一枚。
こんな写真は載せたくないのだけど、お猿様が写った唯一の一枚なので、仕方がない。


カヤックを終えて公園のトイレに入っていたらアマガエルを発見。
そんなところでは絵にならないので、とりあえず外に連れて行って花壇のパンジー、そしてツツジの葉の上で写真を撮らせてもらう。
薄暗いトイレにいたので、カエルの体色も薄暗いまま。暫く待っていたけど、結局アマガエルらしい緑色には変化してくれなかった。




帰り道、車に轢かれてアナグマが死んでいた。
僕の古いカーナビには載っていない、山を切り開いて作られた真新しい道路。おそらく最近開発されたんだろうな。
僕がこの二十年近くアメリカへ動物撮影に通っている中で、どうしても撮りたい動物がこのアナグマだった。数年前に一度だけ姿を見たことがあるが、たったそれだけで写真は撮れなかった。
始めてのアナグマ撮影がこんな出会いだとは、、、とても残念。
アナグマをそっと持ち上げて道路脇の土の上に戻してあげる。死後一日くらいだろうか、硬くなった身体とは対象的に、柔らかくて艶が残る毛皮の感触が、まだ僕の手の中に残っている。


おまけの一枚。 昨日志賀高原の帰りに寄った奥利根湖。↓




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桜舞い散るカヤック 茨城県 福岡堰

2014-05-07 23:16:24 | カヤック
うつらうつらしている間に春になってしまいました。
昨年9月からこのブログもほったらかしっぱなし。
その間にも、アメリカ取材(政府がシャットダウンして国立公園から追い出され事件)やスペインひと月珍道中などなどあったのですが、それらはすっかりスルーします。
もうすぐまたアメリカ取材へ出かけるしね。

そんなわけで今回のブログは、最近はまっているカヤック漕ぎです。


その昔(20年くらい前)はクジラやシャチの撮影で、アラスカやカナダの海を漕いでいました。二人乗りのファルト(折りたたみ)カヤックに2週間分の食料とテントを積んで、まったくのカヤック初心者が何も知らないまま見よう見まねでパドルを振り回していた。
今振り返るとかなり危険なカヤック旅でした。

そんな旅を何度か繰り返していたけど、次第にカヤック熱も冷めて行き、結局乗らなくなってしまったんだな。
何しろファルトは組み立てが面倒くさい!!でもって海に行ったら終わった後の手入れが大変だし、漕いでいるときは常に船底を擦らないように気を使わなければならないし、飛行機に乗せるときには超過料金取られるし!!! そんなわけですっかりカヤックから遠ざかっていました。

それから約15年が過ぎ、僕も40代の後半に差し掛かろうとするあたりで、も一度カヤックを漕いでみたいなぁ...またミズスマシの様に水面をすぅーっと...漕いでみたいなぁ。
そんな思いがむくむくと湧きあがってきて即座にヤフオクをチェック。で、最初に見つけた中古の二人艇(もちろんファルトではない)を買ってしまいました。
けっこうキズだらけで年季も入っているけど、このくらいの舟の方が何も気にせずに思いっきり遊べるので大満足です。
最近は僕の車の屋根にはいつでもカヤックが乗っかっています。はいこんな感じ↓

これならばいつでもどこでもカヤックを浮かべられます。
国内のちょっとした取材へ出かけるときも、その周辺でカヤックが出来る場所を必ずチェック。
そうしてようやく話は最初の写真へ戻って、茨城県小貝川の福岡堰です。
筑波山やその周辺で撮影した後、その日のうちにぜんぜん帰れるのにわざわざもう一泊して漕いできました。
桜満開から1週間くらい遅かったけど、川面に敷き詰められた桜の花びらの中を漕ぐのはちょっと贅沢な気分。


トップと同じような写真だけどもう1枚。

川原を花見しながら散歩しているおばさんたちに「気持よさそうねぇ」なんて声を掛けられる。
僕も笑顔でピースなんかしていたけど、本当は花びらがパドルにまとわりついて漕ぎづらいし、けっこう変色しかかっている花なので間近で見るとあまり綺麗ではないんだよね。
それでもこの時期にしか味わえない醍醐味あるカヤック漕ぎを楽しんだのでした。


こちらは筑波山で見つけた春の花。カタクリ。


そして、キクザキイチゲ。


この取材の本当の目的はメガソーラーの太陽光発電。


動物カメラマンなのにちっとも動物の写真が出てこないので、途中で見つけたカラスの行水。


つづく。


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