先週、根津美術館にも行った。
もちろんお目当ては、ほぼ毎年この時期にしか展示されない尾形光琳の「燕子花図屏風(かきつばたず)」
写真:文化遺産オンライン
う~ん、良いですね。
でも実は私、一緒に展示されていた円山応挙の「藤花図」の方がよかった。
写真:文化遺産ライン
根津美術館に来たのは初めてだったのだが、他にも面白いものが色々。
特に気になったのは、初めて見た中国、殷時代の「双羊尊銅器」
写真:根津美術館
チケットがこれをモデルにしているのもいい。
”背中合わせに2匹の羊を合体させ、口の開いた器を背に載せているような姿の尊である。尊とは、酒を供える盛酒器である。羊が背負っている器の胴には、大きく目を見開いた饕餮(とうてつ)のようにみえる獣面があらわされ、神前に供する器としての威厳を備えている。それを支える羊の身体は鱗(うろこ)状の文様で覆われ、脚の付け根には龍がとぐろを巻くなど、器表が隈無く文様でうめられている。ロンドンの大英博物館所蔵の双羊尊と本作のほか、同形の遺例はない。”(引用:根津美術館)
お酒入れると言えば、ギリシャのアンフォラ
写真:Wikipedia
これが現存するほぼ最古のアンフォラで紀元前5~6世紀のものでテラコッタ製。
とすると、この青銅の尊のクオリティーの高さが分かる。
また、青銅=ブロンズという視点で見ればこのブロンズ像
写真:Wikipedia
「I Bronzi di Riace(リアーチェのブロンズ像群)」これも紀元前5世紀頃、ギリシャで作られてと考えられている。
1972年イタリアのRiace Marina海岸沖で、一般ダイバーにより具全発見された。
現在はレッジョカラブリアの国立考古学博物館( Museo nazionale di Reggio Calabria)に所蔵されている。
時代ではなく、様式を考えるなら、装飾の細かさは、ロンゴバルドの美術を彷彿とさせる。
写真:Wikipedia
これもブロンズ製。
でも7世紀頃のもの。
もちろんどれが優れているか、なんてことではない。
これらが幸運の積み重なりによって、数千年の月日を生き残って来たことが素晴らしい。
そして「双羊尊銅器」モデルの拝観券が非常によい。
なんでも色違いがあるらしく、集めている人もいるようだ。
何よりも楽しかったのはお庭。
この時期に「燕子花図屏風」が公開されるのはまさに燕子花の時期だから。
池の燕子花も満開(既にちょっと遅い感じだった)
かわいい彫刻が道のあちこちに
水琴窟発見。
都会の喧騒を忘れさせる澄んだ響きが頭にも心にも心地よい
竹の子発見!!
およそ17000平方メートルにも及ぶ日本庭園は、起伏に富んでいるが、道は歩きやすいように工夫されていた。
今回は、「メトロポリタン美術館展」を六本木の国立新美術館で見た後、歩いてここに来たので、ここがこんなブランド通りを抜けた先に有ることに帰りまで気がつかなかった。
まさに都会のオアシスだ。
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