エンジョイ・ライフ 『人生楽ありゃ、苦もあるさ!』

「なすべきことをなせ、何があろうとも・・・・・」(トルストイ)

☆ 保険の豆知識(損害保険編)Vol.4  ☆ 自賠責保険でどれだけもらえるの?

2008年01月26日 | Weblog
自賠責保険・共済で支払われる損害の内容と支払の基準

1.死亡による損害の場合…支払限度額:被害者1名につき、3000万円
①葬儀代
★支払内容:お通夜、祭壇、火葬、埋葬、墓石等に要する費用(但し、墓地、香典返し等は除く)
★支払基準:60万円(但し、証明書類等が有る場合、100万円を限度に実費が支払われます。)
②逸失利益
★支払内容:死亡した本人が生きていたら得られたはずの収入から、本人が生きていたらかかる生活費を控除した金額
★支払基準:収入及び労働可能期間や被扶養者の有無等を考慮し計算した金額(収入のない子供、学生、家事従事者等の場合は、標準賃金を基に計算されます。)
③慰謝料
★支払内容:被害者本人および遺族の人数によって金額が決まる。
★支払基準:被害者本人は、350万円、遺族慰謝料請求権者(被害者の父母、配偶者および子)1人…550万円、2人…650万円、3人以上…750万円。また、被害者の被扶養者がいる場合は、200万円が加算されます。
※また、被害者が、死亡に至るまでの傷害にかかった費用は、3の傷害による損害の規定が適用されます。

2.後遺障害による損害の場合…支払限度額:被害者1名につき、第1級の中で、常時介護を要する場合に該当する時、4000万円。第2級の中で、随時介護を要する場合に該当する時、3000万円。他は、後遺障害級数に応じて、3000万円(第1級)~75万円(第14級)。
①逸失利益
★支払内容:障害が残らなければ得られたはずの収入
★支払基準:収入および各等級に応じた労働能力喪失率(1~3級:100%、4級:92%、5級:79%、6級:67%、7級:56%、8級:45%、9級:35%、10級:27%、11級:20%、12級:14%、13級:9%、14級:5%)と喪失期間により算出されます。(なを、収入のない子供、学生、家事従事者等の場合は、標準賃金を基に計算されます。)
②慰謝料等
★支払内容:精神的、肉体的な苦痛に対する補償等。
★支払基準:第1級の中で、常時介護を要する場合に該当する時、1600万円。第2級の中で、随時介護を要する場合に該当する時、1163万円で、他に初期費用として第1級:500万円、第2級:205万円が加算されます。上記以外は、1100万円(第1級)~32万円(第14級)が支払われます。また、第1級~第3級で被扶養者がいるときは、増額される事になっております。

3.傷害による損害の場合…支払限度額:被害者1人につき、120万円
①治療費
★支払内容:診察料、入院代、投薬料、手術料、処置料、通院費、柔道整復等の費用等。
★支払基準:実費
②看護料
★支払内容:入院中の看護料(原則として12歳以下の子供に近親者が付き添った場合)。自宅看護料または通院看護料(医師が看護の必要性を認めた場合、または12歳以下の子供の通院等に近親者が付き添った場合等)
★支払基準:入院1日につき4100円、自宅看護または通院1日につき2050円が支払われます。(これ以上に収入の減少が、証明等により認められた場合、近親者は19000円、近親者以外は家政婦料金を限度として、その実費が支払われます。)
③諸雑費
★支払内容:入院中における諸雑費
★支払基準:原則として入院1日につき1100円
④義肢等の費用
★支払内容:義肢、歯科補てつ、義眼、メガネ、補聴器、松葉杖等の費用
★支払基準:実費(但し、メガネ、コンタクトレンズは、50000円が限度)
⑤診断書等の費用
★支払基準:診断書、レセプト(診療報酬明細書)等の発行手数料
★支払基準:実費
⑥文書料
★支払内容:交通事故証明書、被害者の印鑑証明、住民票等にかかる発行手数料
★支払基準:実費
⑦休業損害
★支払内容:事故による傷害のため、仕事が出来なくなり収入が減少した部分(有給休暇を使用しても対象となる)。主婦業(家事従事者)の場合も含まれる。
★支払基準:原則として1日5700円。この金額を超える場合、立証書類等があれば、1日最高19000円を限度として支払われる。対象となるのは、治療期間内で実休業日数を基準としている。
⑧慰謝料
★支払内容:精神的、肉体的な苦痛に対する補償
★支払基準:1日につき4200円。対象となるのは、治療期間の範囲内で傷害の状態、実治療日数などを勘案して決められます。

※知っておきたい事項
自賠責保険、共済には、減額規定があります。
①被害者に重大な過失があると認められた場合:20%、30%、50%(傷害は、20%)の減額があります。
②事故と死亡、後遺障害との間に因果関係の認否が困難な場合:50%の減額をされます。