富弓メモ51 ~言葉巧みな匠の言葉~

tomiyumi webのブログです。毎日大予言します。他にもなんでもありです。

今日の大予言 584

2007年05月29日 02時14分17秒 | 今日の大予言
ドラゴンボール6巻の
其之七十一「KAME HOUSE発見さる!!」の
「さる」は「される」の誤植だと思い込んでいた
後藤洋祐(16)であったが、
古典の授業で「受身の助動詞」を習い、
「さる」の「る」が
下二段活用の終止形であることを悟って
胸のつかえが取れた。

……と思ったが、
よくよく考えてみると、
「れる」ではなく「る」を
受身の助動詞とするということは
古語(文語)的な表現であるので、
「する」ではなく「す」を使うはず。

「る」は動詞の未然形に付くもので、
「す」の未然形は「せ」だ。
「さ」ではないのだ。
(「さ」は「する」の未然形だ。)

「す」の未然形「せ」には、
「る」ではなく「らる」が使われるはず。
ならば、「せらる」が正しいのではないか?

うーむ、よくわからない。
これを解決せねば気持ち悪い。

ということであれこれと調べてみたところ、
こんな文章を発見した。

http://www.let.osaka-u.ac.jp/~okajima/hasi/kyoyo.htm

明治時代の文部省の文章だ。
教科書の検定又は編纂に関して
文法上許容すべき事項が列挙されている。
で、これのひとつに、

六、「ヽヽせらる」といふべき場合に
 「ヽヽさる」と用ゐる習慣あるものは
 之に従ふも妨なし
 例、罪さる 評さる 解釈さる


とあった。
「せらる」を「さる」と言う
「習慣」があったようなのだ。

後藤洋祐(16)は
今度こそ本当に胸のつかえが取れた。