医療・福祉等の民営化の果てに深刻化するアメリカの貧困問題。その行きつく先は、「『民営化された戦争』という国家レベルの貧困ビジネスと、それを回してゆくために社会の底辺に落とされた人間が大量に消費されるという恐ろしい仕組み」(p.204)の完成だ。「自由」競争の徹底、民営化、規制緩和の先には地獄の釜が口をあけていることを、周到な取材と的確な考察で明らかにした好著だ。日本社会が貧困問題についてもアメリカ化していることを思うと、薄ら寒い思いがした。
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