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本と音楽とねこと

政治・権力・公共性

井上俊・伊藤公雄編,2011,『政治・権力・公共性 (社会学ベーシックス9)』世界思想社(,¥2,100)'11.6.14

 ポイントを無駄なくおさえた論考もあれば、原著を抜き書きしたんかいと突っ込みたくなる、難解きわまりないのもある。とくに、デリダやドゥルーズ&ガタリの章。
 しかし、こんな入門書を読めるいまどきの社会学専攻学部生は幸せだ。お宝ざくざくだもんな。

目次
●政治を見る視線
1 「社会」の発見
  モンテスキュー『法の精神』(王寺賢太)
2 デモクラシーの逆説
  トクヴィル『アメリカのデモクラシー』(富永茂樹)
3 友と敵
  シュミット『政治的なものの概念』(上野成利)
4 国民国家の形成
  アンダーソン『想像の共同体』(石原俊)
●支配と抵抗
5 支配と正当性
  ヴェーバー『支配の社会学』(君塚大学)
6 ヘゲモニー
  グラムシ『獄中ノート』(伊藤公雄)
7 全体主義
  レーデラー『大衆の国家』(田野大輔)
8 エリートと支配
  ミルズ『パワー・エリート』(伊奈正人・中村好孝)
9 抑圧的寛容
  マルクーゼ『一次元的人間』「抑圧的寛容」(辰巳伸知)
10 脱構築
  デリダ『グラマトロジーについて』(鵜飼哲)
11 権力と主体形成
  フーコー『監獄の誕生』(木村至聖)
12 リゾーム
  ドゥルーズ/ガタリ『千のプラトー』(檜垣立哉)
13 ラディカルな民主主義へ
  ラクラウ/ムフ『ポスト・マルクス主義と政治』(山崎カヲル)
14 〈帝国〉とマルチチュード
 ネグリ/ハート『〈帝国〉』『マルチチュード』(水嶋一憲)
●自由と公共性
15 自由という恐怖
  フロム『自由からの逃走』(三木英)
16 公的空間
  アーレント『人間の条件』(志水紀代子)
17 消極的自由と積極的自由
  バーリン『二つの自由概念』(山岡龍一)
18 公共性の転換
  ハーバーマス『公共性の構造転換』(伊藤守)
19 公と私の逆説
  セネット『公共性の喪失』(亀山俊朗)
20 プラグマティズムと政治
   ローティ『連帯と自由の哲学』(渡辺啓真)
21 承認の政治
  テイラー他『マルチカルチュラリズム』(田中智彦)
●理想社会を求めて
22 シティズンシップ
  マーシャル「シティズンシップと社会的階級」(時安邦治)
23 公正としての正義
  ロールズ『正義論』(轟亮)
24 リバタリアニズムの論理
  ノージック『アナーキー・国家・ユートピア』(酒井隆史・高橋慎一)
25 複合的平等
  ウォルツァー『正義の領分』『解釈としての社会批判』(田崎英明)
26 公共哲学としての社会科学
  ベラー他『心の習慣』『善い社会』(友枝敏雄)

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