仏教学の専門知については無学にも等しいので、難しいことはよくわからなかったが、親鸞が、国家権力におもねる神仏習合信仰を真っ向から否定する反骨の人であったことはわかった。
また、絶対他力とは、自らを善人であるかのように錯覚することを戒め、自己の無力さを自覚したうえで、利他の行為をこころがけることであるをあらためて理解した。
仏教を、現代に生きる人間のあり方を照らし出す知として捉え、いかに実践に生かしていくのか、真摯に検討した書物として高く評価されるであろう。
目次
真宗実践論研究の課題―真俗二諦的信仰理解の克服
第1部 親鸞における信と社会
親鸞における信仰の構造と実践の関係
親鸞の宗教的・社会的立場―神祇不帰依の意義
親鸞の救済における神祇不帰依の意義
親鸞の歴史観における信の意義
第2部 親鸞における信と実践
親鸞における伝道という実践の具体的把握―「非僧非俗」を手掛かりにして
親鸞の信と自然法爾―廻向によって成立する実践主体
親鸞における仏道把握
親鸞における実践論の本質―実践がもたらす倫理
本書は、著者よりご恵贈いただきました。ありがとうございました。
最新の画像もっと見る
最近の「本」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
バックナンバー
人気記事