前作、『依存症の女たち』にみられた、取材対象への底意地の悪い観察はなく、事実だけが淡々と語られている。
生活や人格が破綻する直前に「依存」から脱却できた人々の物語は、何らかの対象への過度の執着を断ち切れずに「依存」の悪循環に陥っている人にとって脱却の糸口になるかもしれない。再版を望みたい。
離婚後快感にめざめ、セックス依存症になった女性。自信を持つために2年間で8回の整形をした女性。日常から離れたくてアルバイト先で別の女を演じる女性…。誰もが心に抱えている依存は、どのような時に依存症という「病」に変わるのか?丹念なルポからあぶりだす現代人の心の病理。
目次
第1章 「依存」と「依存症」のはざまで
ブランド品依存1 将来が不安
ブランド品依存2 自信が欲しい
治る依存症、治らない依存症
第2章 「男と女」にすがりつく
不倫依存は男の証し?
セックスでさびしさを埋めて
快感に溺れて
整形で恋愛依存から抜け出せた?
第3章 適度な距離が保てない
尽くしすぎたあげくのストーカー
息子依存の母
心のケア依存症
かわいすぎるペットに依存
第4章 誰か私を止めて!
兄への反発からパチンコへ
将来の夢を競馬に託して ほか
終章 依存症よ、ありがとう(依存症で得るもの、失うもの)
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