山谷をはじめとして、ドヤ街には、人を助ける意思をもった人々をひきつける魅力がある。
山谷でホスピス、「きぼうのいえ」を創設した山本雅基氏もその一人であったが、彼は、その後、アルコール依存症と統合失調症を患い、生活保護を受けながら在宅介護生活を余儀なくされるようになる。
どこか冷めた筆致で、淡々と、山谷で生きる人々の人と人生を語る。地味な内容ではあるが、人々の息遣いまでもが伝わってくる良作だ。
ドヤ街で有名ホスピスを成功させ、今では介護を“受ける側”に―この街で「理想のケア」を追い求めた男の栄光と挫折。第28回小学館ノンフィクション大賞受賞作。
目次
序章 山谷と介護と山本さん
第1章 よそ者たちの集まる街
第2章 「きぼうのいえ」ができるまで
第3章 壊した壁と壊れた心
第4章 「山谷システム」は理想か幻想か
第5章 山谷のマザー・テレサの告白
終章 マイホーム山谷
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