著者が営む冠婚葬祭互助会は、日本社会の伝統的文化である「結」と「講」を合体、事業化したものであるそうだが、遺族の悲しみにつけ込んで仏壇を無節操に売りつけてきたどこかの企業の元経営者とちがい、その事業構想には、正当な理念と目標がある。
わたしは、婚礼も葬式も不要という考えだったが、たしかに、それら人生の一大イベントや法事には、新たな人間関係を創り出し強化する、つまりは人を無縁化させない効用がある。
著者は介護事業にも参入しているが、あらゆる事業を「隣人祭り」のイベントとして具体化させようとする経営理念は、評価されてしかるべきだろう。
目次
はじめに―「無縁社会」の先にあるもの
第1章 「となりびと」の復権
第2章 わたしを憶えておいてください
第3章 生きることは、つながること
第4章 「となりびと」と仲良くなる方法
第5章 有縁社会のつくり方
おわりに―隣人と祭りを!
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