本と音楽とねこと

虐殺器官、ハーモニー

 多くの人々から夭逝を惜しまれた作家が残した、二冊の社会派SF。『ハーモニー』は、電子機器により脳を完璧に制御され「意識」を消失するに至った人類の物語が展開されているが、さながら「自我の起源」を解題していくような知的刺激に充ちている。これまた、たんなるフィクションとして読み捨てるには惜しい傑作だ。


伊藤計劃 ,2010,『虐殺器官』早川書房(電子書籍版)('16)

9・11を経て、“テロとの戦い”は転機を迎えていた。先進諸国は徹底的な管理体制に移行してテロを一掃したが、後進諸国では内戦や大規模虐殺が急激に増加していた。
 米軍大尉クラヴィス・シェパードは、その混乱の陰に常に存在が囁かれる謎の男、ジョン・ポールを追ってチェコへと向かう……彼の目的とはいったいなにか? 大量殺戮を引き起こす“虐殺の器官”とは? ゼロ年代最高のフィクションが電子書籍版で登場。


伊藤計劃 ,2010,『ハーモニー』早川書房(電子書籍版)('16)

〈ベストセラー『虐殺器官』の著者による“最後”のオリジナル作品〉
これは、“人類”の最終局面に立ち会ったふたりの女性の物語??急逝した著者がユートピアの臨界点を活写した日本SF大賞受賞作。

ランキングに参加中。クリックして応援お願いします!

名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

※ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「本」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事