職務のため臨時に外部に出かけることを「出張(しゅっちょう)」といいます。
「お父さんは今週地方へ出張に出かけます」なんて言われると、お土産何を買ってもらおうか、なんてちょっと検索してみたりしたくなります
「出張」という漢字は「でばり」とも読めます。
実は、もともと「でばり(出張)」という言葉があり、それを音読みにしたものが「しゅっちょう」なのです。
その昔、戦いのために他の地域や場所へ出向くことを「でばり」といっていて、漢字で「出張」と書いていました。
例えば、『太平記』には、「五百余騎にて矢矧(やはぎ)に出張(でばり)して道を差塞ぎける間」とあります。
また、「出張(でばり)」は本城から離れて別に設けた城や砦などの意味にも使われるようになり、
さらに他の土地に出向くという意味で使われるようになっていきました
「出張(でばり)」を音読みした「出張(しゅっちょう)」も「出張(でばり)」とほぼ同じ意味で使われ、
「「出張(でばり)」も「出張(しゅっちょう)」も近世末まで併用されていました。
しかし、やがて「出張(しゅっちょう)」のほうが一般化していき、「出張(でばり)」は使われなくなってしまいました。
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