超短編アニメで侵略戦争に抗議するロシアの人びと

　ロシアの絵本、アニメのキャラクターとしてチェブラーシカがよく知られています。今、ロシアがウクライナへ軍事侵攻を続ける中で、ロシアのアニメーション作家たちが短いアニメ作品を持ち寄って、ネットで公開しています。鳩や花のイメージを用いたりしながら、「戦争反対」の言葉を入れて制作しています。厳しい言論統制のもとで、いずれも匿名で発表されています。下記の動画をご覧ください。
Animators against war １


Animators against war 2

ゼムフィラの曲「撃たないで」、ウクライナ侵攻に抗議

　ロシアのシンガーソングライターのゼムフィラさんが自作の曲「撃たないで」の動画を公開しています。２月２４日の公演でこの歌を歌ったとのことです。
　また、ゼムフィラさんはネット上で戦争反対の意思を示しています。その後、ロシアを出国したと伝えられています。

Земфира — Не Стреляйте (The Uchpochmack Version)

プーチン政権による言論弾圧など

　ロシアのプーチン政権は、ロシアの軍事行動に関する「虚偽情報」を流すと処罰する法律を成立させました。ウクライナへの侵攻を批判する報道や反戦運動などを規制、抑圧するための政策です。米ＣＮＮ、英ＢＢＣなどはロシアでの活動停止を表明しました。

外国メディアの活動停止拡大、ロシア「偽情報」処罰法で（時事通信）


　３月６日にもロシア各地でウクライナ侵攻に対する抗議行動が行われました。５千人近くが拘束されたと伝えられています。これまでに拘束されたのは１万３千人に達するとのことです。

抗議行動をする人びと、弾圧する治安当局（動画ニュース約１分）

今、取り組まなければならない課題とは

　この２年間、感染症が流行する中で、人びとの経済格差（所得や資産の格差）が拡大しています。公共料金や家賃を支払えない、満足に食事をとれないといった貧困状態におちいる方が増えています。自死者は年間２万人を超えていて、女性、子ども、若い世代の自死が増えています。また、今後数十年で南海トラフ地震や首都圏直下型地震が発生する確率がかなり高くなっています。
　ミャンマーではクーデターを起こした国軍による暴力支配が昨年から続いています。また、今ロシアによるウクライナへの軍事侵攻が続いています。軍縮、核兵器の廃絶、そしてハイブリッド戦争をどのようにして抑制するかといった課題をあらためて浮き上がらせました。多くのウクライナの人びとが難民化しつつある状況は「難民鎖国」を続ける日本の政策に問いを投げかけています。
　現実をどのように受けとめ理解するのかというところで私たちの理性のあり方が問われているように思います。

非暴力でロシア軍部隊を阻止するウクライナの人びと

　「戦車を通すな」。今、ロシア軍が侵攻する」ウクライナ各地で、人びとは武器を手にすることなく、ロシアの軍用車両の進軍を阻止しています。

北部のある村では人びとが路上に立ちふさがって戦車の走行を止めています。

ロシア軍兵士に向かって「帰れ」、「侵略者」、「殺人者」と叫ぶ人びと。国歌を歌う人びと。

素手で軍用車両を押し返している人びともいます。

軍事的侵略に対して人びとが非暴力で抵抗できる可能性をリアルに示しています。

ロシア軍戦車の村への侵入を阻止する非武装の人びと（EveningStandard）

「撃ってみろ、俺たちは武器は持っていない」抵抗する人びと（eoronews）


ウクライナ各地で非暴力で立ち上がる人びと（アルジャズィーラ）